刑事収容施設及び被収容者等の処遇に関する法律

# 平成十七年法律第五十号 #
略称 : 刑事施設法  刑事収容施設法  刑事被収容者処遇法 

第八十条 # 武器の携帯及び使用

@ 施行日 : 令和六年四月一日 ( 2024年 4月1日 )
@ 最終更新 : 令和五年法律第六十三号による改正

1項

刑務官は、法務省令で定める場合に限り、小型武器を携帯することができる。

2項

刑務官は、被収容者が次の各号いずれかに該当する場合には、その事態に応じ合理的に必要と判断される限度で、武器を使用することができる

一 号

暴動を起こし、又はまさに起こそうとするとき。

二 号

他人に重大な危害を加え、又はまさに加えようとするとき。

三 号

刑務官が携帯し、又は刑事施設に保管されている武器を奪取し、又はまさに奪取しようとするとき。

四 号

凶器を携帯し、刑務官が放棄を命じたのに、これに従わないとき。

五 号

刑務官の制止に従わず、又は刑務官に対し暴行 若しくは集団による威力を用いて、逃走し、若しくは逃走しようとし、又は他の被収容者の逃走を助けるとき。

3項

刑務官は、被収容者以外の者が次の各号いずれかに該当する場合には、その事態に応じ合理的に必要と判断される限度で、武器を使用することができる。

一 号

被収容者が暴動を起こし、又はまさに起こそうとする場合において、その現場で、これらに参加し、又はこれらを援助するとき。

二 号

被収容者に重大な危害を加え、又はまさに加えようとするとき。

三 号

刑務官が携帯し、又は刑事施設に保管されている武器を奪取し、又はまさに奪取しようとするとき。

四 号

銃器、爆発物 その他の凶器を携帯し、又は使用して、刑事施設に侵入し、若しくはその設備を損壊し、又はこれらの行為をまさにしようとするとき。

五 号

暴行 又は脅迫を用いて、被収容者を奪取し、若しくは解放し、又はこれらの行為をまさにしようとするとき。

4項

前二項の規定による武器の使用に際しては、刑法明治四十年法律第四十五号第三十六条 若しくは第三十七条に該当する場合 又は次の各号いずれかに該当する場合を除いては、人に危害を加えてはならない。

一 号

刑務官において他に被収容者の第二項各号に規定する行為を抑止する手段がないと信ずるに足りる相当の理由があるとき。

二 号

刑務官において他に被収容者以外の者の前項各号に規定する行為を抑止する手段がないと信ずるに足りる相当の理由があるとき。


ただし同項第二号に掲げる場合以外の場合にあっては、その者が刑務官の制止に従わないで当該行為を行うときに限る