動物の愛護及び管理に関する法律施行規則

# 平成十八年環境省令第一号 #
略称 : 動管法施行規則  動物愛護法施行規則 

第三条 # 第一種動物取扱業の登録の基準

@ 施行日 : 令和五年六月一日 ( 2023年 6月1日 )
@ 最終更新 : 令和五年環境省令第二号

1項

法第十二条第一項の動物の健康 及び安全の保持その他動物の適正な取扱いを確保するため必要なものとして環境省令で定める基準は、次に掲げるものとする。

一 号

事業所 及び飼養施設の建物 並びにこれらに係る土地について、事業の実施に必要な権原を有していること。

二 号

販売業(動物の販売を業として行うことをいう。以下同じ。)を営もうとする者にあっては、様式第一別記により事業の実施の方法を明らかにした書類の記載内容が、基準省令第二条第四号チ 及び第七号ロからヘまでに定める内容に適合していること。

三 号

貸出業(動物の貸出しを業として行うことをいう。以下同じ。)を営もうとする者にあっては、様式第一別記により事業の実施の方法を明らかにした書類の記載内容が、基準省令第二条第七号ハ、ニ、ト 及びリに定める内容に適合していること。

四 号

事業所ごとに、一名以上の常勤の職員が当該事業所に専属の動物取扱責任者として配置されていること。

五 号

事業所ごとに、顧客に対し適正な動物の飼養 及び保管の方法等に係る重要事項を説明し、又は動物を取り扱う職員として、次に掲げる要件のいずれかに該当する者が配置されていること。

営もうとする第一種動物取扱業の種別ごとに別表下欄に定める種別に係る半年間以上の実務経験があること。

営もうとする第一種動物取扱業の種別に係る知識 及び技術について一年間以上教育する学校 その他の教育機関を卒業していること(学校教育法昭和二十二年法律第二十六号)による専門職大学であって、当該知識 及び技術について一年以上教育するものの前期課程を修了していることを含む。)。

公平性 及び専門性を持った団体が行う客観的な試験によって、営もうとする第一種動物取扱業の種別に係る知識 及び技術を習得していることの証明を得ていること。

六 号

事業所以外の場所において、顧客に対し適正な動物の飼養 及び保管の方法等に係る重要事項を説明し、又は動物を取り扱う職員は、前号イからハまでに掲げる要件のいずれかに該当する者であること。

七 号

事業の内容 及び実施の方法にかんがみ事業に供する動物の適正な取扱いのために必要な飼養施設を有し、又は営業の開始までにこれを設置する見込みがあること。

八 号
犬 又は猫の飼養 又は保管を行う場合には、事業所ごとに基準省令第二条第二号に定める動物の飼養 又は保管に従事する従業者の員数に関する事項に適合する員数の従業者を確保する見込みがあること。
2項

法第十二条第一項の環境省令で定める飼養施設の構造、規模 及び管理に関する基準は、次に掲げるものとする。

一 号

飼養施設は、第二条第二項第四号イからワまでに掲げる設備等を備えていること。

二 号

ねずみ、はえ、蚊、のみ その他の衛生動物が侵入するおそれがある場合にあっては、その侵入を防止できる構造であること。

三 号

床、内壁、天井及び附属設備は、清掃が容易である等衛生状態の維持 及び管理がしやすい構造であること。

四 号

飼養 又は保管をする動物の種類、習性、運動能力、数等に応じて、その逸走を防止することができる構造 及び強度であること。

五 号

飼養施設 及びこれに備える設備等は、事業の実施に必要な規模であること。

六 号

飼養施設は、動物の飼養 又は保管に係る作業の実施に必要な空間を確保していること。

七 号

飼養施設に備えるケージ等は、次に掲げるとおりであること。

耐水性がないため洗浄が容易でない等 衛生管理上支障がある材質を用いていないこと。

底面は、ふん尿等が漏えいしない構造であること。

側面 又は天井は、常時、通気が確保され、かつ、ケージ等の内部を外部から見通すことのできる構造であること。


ただし、当該飼養 又は保管に係る動物が傷病動物である等特別の事情がある場合には、この限りでない。

飼養施設の床等に確実に固定する等、衝撃による転倒を防止するための措置が講じられていること。

動物によって容易に損壊されない構造 及び強度であること。

八 号

構造 及び規模が取り扱う動物の種類 及び数にかんがみ著しく不適切なものでないこと。

九 号
犬 又は猫の飼養施設は、前各号に掲げるもののほか、基準省令第二条第一号に定める飼養施設の管理、飼養施設に備える設備の構造 及び規模 並びに当該設備の管理に関する事項に適合するものであること。
十 号

犬 又は猫の飼養施設は、他の場所から区分する等の夜間(午後八時から午前八時までの間をいう。以下同じ。)に当該施設に顧客、見学者等を立ち入らせないための措置が講じられていること(販売業、貸出業 又は展示業(動物の展示を業として行うことをいう。以下同じ。)を営もうとする者であって夜間に営業しようとする者に限る)。


ただし、特定成猫(次のいずれにも該当する猫をいう。以下同じ。)の飼養施設については、夜間のうち展示を行わない間に当該措置が講じられていること(販売業、貸出業 又は展示業を営もうとする者であって夜間のうち特定成猫の展示を行わない間に営業しようとする者に限る)。

生後一年以上であること。

午後八時から午後十時までの間に展示される場合には、休息できる設備に自由に移動できる状態で展示されていること。

3項

法第十二条第一項の幼齢の犬猫等の健康 及び安全の確保並びに犬猫等の終生飼養の確保を図るために適切なものとして環境省令で定める基準は、次に掲げるものとする。

一 号

犬猫等健康安全計画が、第一項の動物の健康 及び安全の保持 その他動物の適正な取扱いを確保するため必要なものとして環境省令で定める基準、前項の環境省令で定める飼養施設の構造、規模 及び管理に関する基準 並びに基準省令第二条の基準に適合するものであること。

二 号

犬猫等健康安全計画が、幼齢の犬猫等の健康 及び安全の保持の確保上明確かつ具体的であること。

三 号

犬猫等健康安全計画に定める販売の用に供することが困難になった犬猫等の取扱いが、犬猫等の終生飼養を確保するために適切なものであること。

4項

法第十二条第一項第一号の環境省令で定める者は、精神の機能の障害によりその業務を適正に行うに当たって必要な認知、判断 及び意思疎通を適切に行うことができない者とする。

5項

法第十二条第一項第七号の二の環境省令で定める者は、次の各号いずれかに該当する者とする。

一 号

法第十九条第一項各号いずれかに該当するとして登録の取消しの処分に係る行政手続法平成五年法律第八十八号第十五条の規定による通知があった日から当該処分をする日又は処分をしないことの決定をする日までの間に法第十六条第一項第四号 又は第五号の規定による届出をした者(解散 又は第一種動物取扱業の廃止について相当の理由がある者を除く)で当該届出の日から五年を経過しないもの

二 号

前号の期間内に法第十六条第一項第二号第四号 又は第五号の規定による届出をした法人(合併、解散 又は第一種動物取扱業の廃止について相当の理由がある者を除く)の役員であった者であって、前号に規定する通知があった日前三十日に当たる日から当該法人の合併、解散 又は廃止の日までの間にその地位にあったもので当該届出の日から五年を経過しないもの

6項

法第十二条第一項第八号 及び第九号の環境省令で定める使用人は、法第十条第一項の第一種動物取扱業の登録の申請をした者の使用人であって、同条第二項第二号の事業所の業務を統括する者とする。