国税通則法

# 昭和三十七年法律第六十六号 #

第二節 国税の納付義務の承継等

分類 法律
カテゴリ   国税
@ 施行日 : 令和六年六月十四日 ( 2024年 6月14日 )
@ 最終更新 : 令和六年法律第五十二号
最終編集日 : 2024年 09月11日 08時59分


1項

相続(包括遺贈を含む。以下同じ。)があつた場合には、相続人(包括受遺者を含む。以下同じ。)又は民法明治二十九年法律第八十九号第九百五十一条相続財産法人の成立)の法人は、その被相続人(包括遺贈者を含む。以下同じ。)に課されるべき、又はその被相続人が納付し、若しくは徴収されるべき国税(その滞納処分費を含む。次章第三章第一節国税の納付)、第六章附帯税)、第七章第一節国税の更正、決定等の期間制限)、第七章の二国税の調査)及び第十一章犯則事件の調査 及び処分)を除き、以下同じ。)を納める義務を承継する。


この場合において、相続人が限定承認をしたときは、その相続人は、相続によつて得た財産の限度においてのみその国税を納付する責めに任ずる。

2項

前項前段の場合において、相続人が二人以上あるときは、各相続人が同項前段の規定により承継する国税の額は、同項の国税の額を民法第九百条から第九百二条まで法定相続分・代襲相続人の相続分・遺言による相続分の指定)の規定によるその相続分により按分して計算した額とする。

3項

前項の場合において、相続人のうちに相続によつて得た財産の価額が同項の規定により計算した国税の額を超える者があるときは、その相続人は、その超える価額を限度として、他の相続人が前二項の規定により承継する国税を納付する責めに任ずる。

1項

法人が合併した場合には、合併後存続する法人 又は合併により設立した法人は、合併により消滅した法人(以下「被合併法人」という。)に課されるべき、又は被合併法人が納付し、若しくは徴収されるべき国税を納める義務を承継する。

1項

法人が人格のない社団等の財産に属する権利義務を包括して承継した場合には、その法人は、その人格のない社団等に課されるべき、又はその人格のない社団等が納付し、若しくは徴収されるべき国税(その承継が権利義務の一部についてされたときは、その国税の額にその承継の時における人格のない社団等の財産のうちにその法人が承継した財産の占める割合を乗じて計算した額の国税)を納める義務を承継する。

1項

信託法平成十八年法律第百八号)第五十六条第一項各号(受託者の任務の終了事由)に掲げる事由により受託者の任務が終了した場合において、新たな受託者(以下この項 及び第六項において「新受託者」という。)が就任したときは、当該新受託者は当該受託者に課されるべき、又は当該受託者が納付し、若しくは徴収されるべき国税(その納める義務が信託財産責任負担債務(同法第二条第九項(定義)に規定する信託財産責任負担債務をいう。第三十八条第一項繰上請求)及び第五十七条第一項充当)において同じ。)となるものに限る。以下この条において同じ。)を納める義務を承継する。

2項

受託者が二人以上ある信託において、その一人の任務が信託法第五十六条第一項各号に掲げる事由により終了した場合には、前項の規定にかかわらず、他の受託者のうち、当該任務が終了した受託者(以下この項 及び第五項において「任務終了受託者」という。)から信託事務の引継ぎを受けた受託者は、当該任務終了受託者に課されるべき、又は当該任務終了受託者が納付し、若しくは徴収されるべき国税を納める義務を承継する。

3項

信託法第五十六条第一項第一号に掲げる事由により受託者の任務が終了した場合には、同法第七十四条第一項(受託者の死亡により任務が終了した場合の信託財産の帰属等)に規定する法人は、当該受託者に課されるべき、又は当該受託者が納付し、若しくは徴収されるべき国税を納める義務を承継する。

4項

受託者である法人が分割をした場合における分割により受託者としての権利義務を承継した法人は、当該分割をした受託者である法人に課されるべき、又は当該分割をした受託者である法人が納付し、若しくは徴収されるべき国税を納める義務を承継する。

5項

第一項 又は第二項の規定により国税を納める義務が承継された場合にも、第一項の受託者 又は任務終了受託者は、自己の固有財産をもつて、その承継された国税を納める義務を履行する責任を負う。


ただし、当該国税を納める義務について、信託法第二十一条第二項(信託財産責任負担債務の範囲)の規定により、信託財産に属する財産のみをもつてその履行の責任を負うときは、この限りでない。

6項

新受託者は、第一項の規定により国税を納める義務を承継した場合には、信託財産に属する財産のみをもつて、その承継された国税を納める義務を履行する責任を負う。

1項

国税に関する法律の規定により国税を連帯して納付する義務については、民法第四百三十六条第四百三十七条 及び第四百四十一条から第四百四十五条まで連帯債務の効力等)の規定を準用する。

1項

共有物、共同事業 又は当該事業に属する財産に係る国税は、その納税者が連帯して納付する義務を負う。

1項

合併 又は分割(以下この条において「合併等」という。)を無効とする判決が確定した場合には、当該合併等をした法人は、合併後存続する法人 若しくは合併により設立した法人 又は分割により事業を承継した法人の当該合併等の日以後に納税義務(第十五条第一項納税義務の成立 及びその納付すべき税額の確定)に規定する納税義務をいう。次条において同じ。)の成立した国税(その附帯税を含む。)について、連帯して納付する義務を負う。

1項

法人が分割(法人税法第二条第十二号の十(定義)に規定する分社型分割を除く。以下この条において同じ。)をした場合には、当該分割により事業を承継した法人は、当該分割をした法人の次に掲げる国税(その附帯税を含み、その納める義務が第七条の二第四項信託に係る国税の納付義務の承継)の規定により受託者としての権利義務を承継した法人に承継されたもの 及びその納める義務が信託財産限定責任負担債務(信託法第百五十四条(信託の併合後の信託の信託財産責任負担債務の範囲等)に規定する信託財産限定責任負担債務をいう。第五十七条第一項充当)において同じ。)となるものを除く)について、連帯納付の責めに任ずる。


ただし、当該分割をした法人から承継した財産(当該分割をした法人から承継した信託財産に属する財産を除く)の価額を限度とする。

一 号

分割の日前に納税義務の成立した国税(消費税等のうち保税地域(関税法(昭和二十九年法律第六十一号)第二十九条(保税地域の種類)に規定する保税地域をいう。以下同じ。)からの引取りに係る消費税等 及び課税資産の譲渡等に係る消費税以外のもの(次号において「移出に係る酒税等」という。)並びに航空機燃料税を除く

二 号

分割の日の属する月の前月末日までに納税義務の成立した移出に係る酒税等 及び航空機燃料税