国際的な子の奪取の民事上の側面に関する条約の実施に関する法律

# 平成二十五年法律第四十八号 #
略称 : ハーグ条約実施法 

第三目 終局決定に対する許可抗告

分類 法律
カテゴリ   民事
@ 施行日 : 令和六年五月二十四日 ( 2024年 5月24日 )
@ 最終更新 : 令和六年法律第三十三号
最終編集日 : 2024年 11月23日 19時25分


1項

高等裁判所の終局決定(次項の申立てについての決定を除く)に対しては、第百八条第一項の規定による場合のほか、その高等裁判所が次項の規定により許可したときに限り、最高裁判所に特に抗告をすることができる。

2項

前項の高等裁判所は、同項の終局決定について、最高裁判所の判例(これがない場合にあっては、大審院 又は上告裁判所 若しくは抗告裁判所である高等裁判所の判例)と相反する判断がある場合 その他の法令の解釈に関する重要な事項を含むと認められる場合には、申立てにより、抗告を許可しなければならない。

3項

前項の申立てにおいては、第百八条第一項に規定する事由を理由とすることはできない。

4項

第二項の規定による許可があった場合には、第一項の抗告(以下この条 及び次条第一項において「許可抗告」という。)があったものとみなす。

5項

許可抗告が係属する抗告裁判所は、第二項の規定による許可の申立書 又は同項の申立てに係る理由書に記載された許可抗告の理由についてのみ調査をする。

6項
許可抗告が係属する抗告裁判所は、終局決定に影響を及ぼすことが明らかな法令の違反があるときは、原決定を破棄することができる。
1項

第百二条第二項 及び第三項第百三条第四項 及び第五項除く)、第百四条第百五条第百七条 並びに第百九条の規定は、許可抗告 及びその抗告審に関する手続について準用する。


この場合において、

第百二条第二項 及び第三項第百三条第一項第二項第二号 及び第三項第百四条第一項 並びに第百五条
「即時抗告」とあり、
第百三条第六項
「即時抗告の提起」とあり、
並びに第百九条第一項本文中
「特別抗告」とあるのは
第百十一条第二項の申立て」と、

第百三条第一項第二項 及び第六項第百四条 並びに第百七条第二項
「抗告状」とあるのは
第百十一条第二項の規定による許可の申立書」と、

同条
「即時抗告」とあり、
及び第百九条第一項ただし書中
「特別抗告」とあるのは
第百十一条第四項に規定する許可抗告」と

読み替えるものとする。

2項

民事訴訟法第三百十五条 及び第三百三十六条第二項の規定は前条第二項の申立てについて、同法第三百十八条第三項の規定は前条第二項の規定による許可をする場合について、同法第三百十八条第四項後段、第三百二十一条第一項第三百二十二条第三百二十五条第一項前段、第二項第三項後段 及び第四項 並びに第三百二十六条の規定は前条第二項の規定による許可があった場合について、それぞれ準用する。


この場合において、

同法第三百十八条第四項後段中
「第三百二十条」とあるのは
国際的な子の奪取の民事上の側面に関する条約の実施に関する法律第百十一条第五項」と、

同法第三百二十二条
「前二条」とあるのは
国際的な子の奪取の民事上の側面に関する条約の実施に関する法律第百十一条第五項の規定 及び同法第百十二条第二項において準用する第三百二十一条第一項」と、

同法第三百二十五条第一項前段 及び第二項
「第三百十二条第一項 又は第二項」とあるのは
国際的な子の奪取の民事上の側面に関する条約の実施に関する法律第百十一条第二項」と、

同条第三項後段中
「この場合」とあるのは
「差戻し 又は移送を受けた裁判所が裁判をする場合」と、

同条第四項
「前項」とあるのは
「差戻し 又は移送を受けた裁判所」と

読み替えるものとする。