地方教育行政の組織及び運営に関する法律

# 昭和三十一年法律第百六十二号 #
略称 : 地教行法  地方教育行政法 

第五十五条 # 条例による事務処理の特例

@ 施行日 : 令和四年五月十八日 ( 2022年 5月18日 )
@ 最終更新 : 令和四年法律第四十号による改正

1項

都道府県は、都道府県委員会の権限に属する事務の一部を、条例の定めるところにより、市町村が処理することとすることができる。


この場合においては、当該市町村が処理することとされた事務は、当該市町村の教育委員会が管理し 及び執行するものとする。

2項

前項の条例を制定し 又は改廃する場合においては、都道府県知事は、あらかじめ、当該都道府県委員会の権限に属する事務の一部を処理し 又は処理することとなる市町村の長に協議しなければならない。

3項

市町村長は、前項の規定による協議を受けたときは、当該市町村委員会に通知するとともに、その意見を踏まえて当該協議に応じなければならない。


ただし第二十三条第一項の条例の定めるところにより、当該市町村委員会が、当該市町村が処理し 又は処理することとする事務の全てを管理し、及び執行しない場合は、この限りでない。

4項

都道府県の議会は、第一項の条例の制定 又は改廃の議決をする前に、当該都道府県委員会の意見を聴かなければならない。

5項

第一項の規定により都道府県委員会の権限に属する事務(都道府県の教育委員会規則に基づくものに限る)の一部を市町村が処理し 又は処理することとする場合であつて、同項の条例の定めるところにより教育委員会規則に委任して当該事務の範囲を定める場合には、都道府県委員会は、当該教育委員会規則を制定し 又は改廃しようとするときは、あらかじめ、当該事務を処理し 又は処理することとなる市町村委員会に協議しなければならない。


この場合において、当該事務が第二十三条第一項の条例の定めるところにより当該市町村の長が処理し 又は処理することとなるものであるときは、当該協議を受けた市町村委員会は、当該市町村長に通知するとともに、その意見を踏まえて当該協議に応じなければならない。

6項

市町村の長は、その議会の議決を経て、都道府県知事に対し、第一項の規定により当該都道府県委員会の権限に属する事務の一部を当該市町村が処理することとするよう要請することができる。

7項

前項の規定による要請があつたときは、都道府県知事は、速やかに、当該都道府県委員会に通知するとともに、その意見を踏まえて当該市町村の長と協議しなければならない。

8項

市町村の議会は、第六項の議決をする前に、当該市町村委員会の意見を聴かなければならない。


ただし第二十三条第一項の条例の定めるところにより、当該市町村委員会が、第六項の要請に係る事務の全てを管理し、及び執行しない場合は、この限りでない。

9項

地方自治法第二百五十二条の十七の三 並びに第二百五十二条の十七の四第一項 及び第三項から 第七項までの規定は、第一項の条例の定めるところにより、都道府県委員会の権限に属する事務の一部を市町村が処理する場合について準用する。


この場合において、

これらの規定中
規則」とあるのは
「教育委員会規則」と、

都道府県知事」とあるのは
「都道府県教育委員会」と、

市町村長」とあるのは
「市町村教育委員会(地方教育行政の組織及び運営に関する法律昭和三十一年法律第百六十二号第二十三条第一項の条例の定めるところにより当該市町村の長が管理し、及び執行する事務については、市町村長)」と

読み替えるものとする。

10項

第二十三条第一項の条例の定めるところにより都道府県知事が管理し、及び執行する事務については、当該事務を都道府県委員会が管理し、及び執行する事務とみなして、第一項から 第三項まで 及び第六項から 前項までの規定を適用する。


この場合において、

第七項
速やかに、当該都道府県委員会に通知するとともに、その意見を踏まえて」とあるのは
「速やかに、」と、

前項
これらの規定中「規則」とあるのは「教育委員会規則」と、「都道府県知事」とあるのは「都道府県教育委員会」と、」とあるのは
同条第四項中」と

する。