地方自治法第二百四十五条の四第一項の規定によるほか、文部科学大臣は都道府県 又は市町村に対し、都道府県委員会は市町村に対し、都道府県 又は市町村の教育に関する事務の適正な処理を図るため、必要な指導、助言 又は援助を行うことができる。
地方教育行政の組織及び運営に関する法律
第五章 文部科学大臣及び教育委員会相互間の関係等
前項の指導、助言 又は援助を例示すると、おおむね次のとおりである。
文部科学大臣は、都道府県委員会に対し、第一項の規定による市町村に対する指導、助言 又は援助に関し、必要な指示をすることができる。
地方自治法第二百四十五条の四第三項の規定によるほか、都道府県知事 又は都道府県委員会は文部科学大臣に対し、市町村長 又は市町村委員会は文部科学大臣 又は都道府県委員会に対し、教育に関する事務の処理について必要な指導、助言 又は援助を求めることができる。
文部科学大臣は、都道府県委員会 又は市町村委員会の教育に関する事務の管理 及び執行が 法令の規定に違反するものがある場合 又は当該事務の管理 及び執行を怠るものがある場合において、児童、生徒等の教育を受ける機会が妨げられていること その他の教育を受ける権利が侵害されていることが明らかであるとして地方自治法第二百四十五条の五第一項 若しくは第四項の規定による求め 又は同条第二項の指示を行うときは、当該教育委員会が講ずべき措置の内容を示して行うものとする。
文部科学大臣は、都道府県委員会 又は市町村委員会の教育に関する事務の管理 及び執行が 法令の規定に違反するものがある場合 又は当該事務の管理 及び執行を怠るものがある場合において、児童、生徒等の生命 又は身体に現に被害が生じ、又はまさに被害が生ずるおそれがあると見込まれ、その被害の拡大 又は発生を防止するため、緊急の必要があるときは、当該教育委員会に対し、当該違反を是正し、又は当該怠る事務の管理 及び執行を改めるべきことを指示することができる。
ただし、他の措置によつては、その是正を図ることが困難である場合に限る。
文部科学大臣は、第四十九条に規定する求め 若しくは指示 又は前条の規定による指示を行つたときは、遅滞なく、当該地方公共団体(第四十九条に規定する指示を行つたときにあつては、当該指示に係る市町村)の長 及び議会に対して、その旨を通知するものとする。
文部科学大臣 又は都道府県委員会は、第四十八条第一項 及び第五十一条の規定による権限を行うため必要があるときは、地方公共団体の長 又は教育委員会が管理し、及び執行する教育に関する事務について、必要な調査を行うことができる。
文部科学大臣は、前項の調査に関し、都道府県委員会に対し、市町村長 又は市町村委員会が管理し、及び執行する教育に関する事務について、その特に指定する事項の調査を行うよう指示をすることができる。
地方公共団体の長が管理し、及び執行する当該地方公共団体が設置する幼保連携型認定こども園に関する事務に係る第四十八条から 第五十条の二まで、第五十三条 及び前条第二項の規定の適用については、
これらの規定(第四十八条第四項を除く。)中
「都道府県委員会」とあるのは
「都道府県知事」と、
第四十八条第四項中
「都道府県委員会に」とあるのは
「都道府県知事に」と、
第四十九条 及び第五十条中
「市町村委員会」とあるのは
「市町村長」と、
「当該教育委員会」とあるのは
「当該地方公共団体の長」と、
第五十条の二中
「長 及び議会」とあるのは
「議会」と、
第五十三条第一項中
「第四十八条第一項 及び第五十一条」とあるのは
「第四十八条第一項」と、
「地方公共団体の長 又は教育委員会」とあるのは
「地方公共団体の長」と、
同条第二項中
「市町村長 又は市町村委員会」とあるのは
「市町村長」と、
前条第二項中
「地方公共団体の長 又は教育委員会」とあるのは
「地方公共団体の長」と、
「市町村長 又は市町村委員会」とあるのは
「市町村長」と
する。
第二十三条第一項の条例の定めるところにより都道府県知事が管理し、及び執行する事務に係る第四十八条、第五十三条 及び第五十四条第二項の規定の適用については、
これらの規定(第四十八条第四項を除く。)中
「都道府県委員会」とあるのは
「都道府県知事」と、
第四十八条第四項中
「都道府県委員会に」とあるのは
「都道府県知事に」と、
第五十三条第一項中
「第四十八条第一項 及び第五十一条」とあるのは
「第四十八条第一項」と
する。
都道府県は、都道府県委員会の権限に属する事務の一部を、条例の定めるところにより、市町村が処理することとすることができる。
この場合においては、当該市町村が処理することとされた事務は、当該市町村の教育委員会が管理し 及び執行するものとする。
前項の条例を制定し 又は改廃する場合においては、都道府県知事は、あらかじめ、当該都道府県委員会の権限に属する事務の一部を処理し 又は処理することとなる市町村の長に協議しなければならない。
市町村長は、前項の規定による協議を受けたときは、当該市町村委員会に通知するとともに、その意見を踏まえて当該協議に応じなければならない。
ただし、第二十三条第一項の条例の定めるところにより、当該市町村委員会が、当該市町村が処理し 又は処理することとする事務の全てを管理し、及び執行しない場合は、この限りでない。
都道府県の議会は、第一項の条例の制定 又は改廃の議決をする前に、当該都道府県委員会の意見を聴かなければならない。
第一項の規定により都道府県委員会の権限に属する事務(都道府県の教育委員会規則に基づくものに限る。)の一部を市町村が処理し 又は処理することとする場合であつて、同項の条例の定めるところにより教育委員会規則に委任して当該事務の範囲を定める場合には、都道府県委員会は、当該教育委員会規則を制定し 又は改廃しようとするときは、あらかじめ、当該事務を処理し 又は処理することとなる市町村委員会に協議しなければならない。
この場合において、当該事務が第二十三条第一項の条例の定めるところにより当該市町村の長が処理し 又は処理することとなるものであるときは、当該協議を受けた市町村委員会は、当該市町村長に通知するとともに、その意見を踏まえて当該協議に応じなければならない。
市町村の長は、その議会の議決を経て、都道府県知事に対し、第一項の規定により当該都道府県委員会の権限に属する事務の一部を当該市町村が処理することとするよう要請することができる。
前項の規定による要請があつたときは、都道府県知事は、速やかに、当該都道府県委員会に通知するとともに、その意見を踏まえて当該市町村の長と協議しなければならない。
市町村の議会は、第六項の議決をする前に、当該市町村委員会の意見を聴かなければならない。
ただし、第二十三条第一項の条例の定めるところにより、当該市町村委員会が、第六項の要請に係る事務の全てを管理し、及び執行しない場合は、この限りでない。
地方自治法第二百五十二条の十七の三 並びに第二百五十二条の十七の四第一項 及び第三項から 第七項までの規定は、第一項の条例の定めるところにより、都道府県委員会の権限に属する事務の一部を市町村が処理する場合について準用する。
この場合において、
これらの規定中
「規則」とあるのは
「教育委員会規則」と、
「都道府県知事」とあるのは
「都道府県教育委員会」と、
「市町村長」とあるのは
「市町村教育委員会(地方教育行政の組織及び運営に関する法律(昭和三十一年法律第百六十二号)第二十三条第一項の条例の定めるところにより当該市町村の長が管理し、及び執行する事務については、市町村長)」と
読み替えるものとする。
第二十三条第一項の条例の定めるところにより都道府県知事が管理し、及び執行する事務については、当該事務を都道府県委員会が管理し、及び執行する事務とみなして、第一項から 第三項まで 及び第六項から 前項までの規定を適用する。
この場合において、
第七項中
「速やかに、当該都道府県委員会に通知するとともに、その意見を踏まえて」とあるのは
「速やかに、」と、
前項中
「これらの規定中「規則」とあるのは「教育委員会規則」と、「都道府県知事」とあるのは「都道府県教育委員会」と、」とあるのは
「同条第四項中」と
する。
市町村は、近隣の市町村と協力して地域における教育の振興を図るため、地方自治法第二百五十二条の七第一項の規定による教育委員会の共同設置 その他の連携を進め、地域における教育行政の体制の整備 及び充実に努めるものとする。