心神喪失等の状態で重大な他害行為を行った者の医療及び観察等に関する法律

# 平成十五年法律第百十号 #
略称 : 心神喪失者等医療観察法 

第三十四条 # 鑑定入院命令

@ 施行日 : 令和五年十一月十五日 ( 2023年 11月15日 )
@ 最終更新 : 令和五年法律第二十八号による改正

1項

前条第一項の申立てを受けた地方裁判所の裁判官は、対象者について対象行為を行った際の精神障害を改善し、これに伴って同様の行為を行うことなく、社会に復帰することを促進するためにこの法律による医療を受けさせる必要が明らかにないと認める場合を除き、鑑定 その他医療的観察のため、当該対象者を入院させ第四十条第一項 又は第四十二条の決定があるまでの間在院させる旨を命じなければならない。


この場合において、裁判官は、呼出し 及び同行に関し、裁判所と同一の権限を有する。

2項

前項の命令を発するには、裁判官は、当該対象者に対し、あらかじめ、供述を強いられることはないこと 及び弁護士である付添人を選任することができることを説明した上、当該対象者が第二条第二項に該当するとされる理由の要旨 及び前条第一項の申立てがあったことを告げ、陳述する機会を与えなければならない。


ただし、当該対象者の心身の障害により 又は正当な理由がなく裁判官の面前に出頭しないため、これらを行うことができないときは、この限りでない。

3項

第一項の命令による入院の期間は、当該命令が執行された日から起算して二月を超えることができない


ただし、裁判所は、必要があると認めるときは、通じて一月を超えない範囲で、決定をもって、この期間を延長することができる。

4項

裁判官は、検察官に第一項の命令の執行を嘱託するものとする。

5項

第二十八条第二項第三項 及び第六項 並びに第二十九条第三項の規定は、前項の命令の執行について準用する。

6項

第一項の命令は、判事補が一人で発することができる。