武力攻撃事態等における国民の保護のための措置に関する法律

# 平成十六年法律第百十二号 #
略称 : 国民保護法 

第百五十七条 # 赤十字標章等の交付等

@ 施行日 : 令和六年四月一日 ( 2024年 4月1日 )
@ 最終更新 : 令和五年法律第三十六号による改正

1項

何人も、武力攻撃事態等において、特殊信号(第一追加議定書(千九百四十九年八月十二日のジュネーヴ諸条約の国際的な武力紛争の犠牲者の保護に関する追加議定書(議定書Ⅰ)をいう。以下この項 及び次条第一項において同じ。)第八条()の特殊信号をいう。次項 及び第三項において同じ。) 又は身分証明書(第一追加議定書第十八条3の身分証明書をいう。次項 及び第三項において同じ。)をみだりに使用してはならない。

2項

指定行政機関の長 又は都道府県知事は、武力攻撃事態等においては、赤十字の標章及び名称等の使用の制限に関する法律昭和二十二年法律第百五十九号。次項 及び第四項において「赤十字標章法」という。第一条 及び前項の規定にかかわらず、指定行政機関の長にあっては避難住民等の救援の支援を行う当該指定行政機関の長が所管する医療機関 又は当該指定行政機関の職員(その管轄する指定地方行政機関の職員を含む。次条第二項第一号において同じ。)である医療関係者(第八十五条第一項の政令で定める医療関係者をいう。以下この項 及び次項において同じ。)に対し、都道府県知事にあってはその管理の下に避難住民等の救援を行う医療機関 若しくは医療関係者 又は当該避難住民等の救援に必要な援助について協力をする医療機関 若しくは医療関係者に対し、これらの者(これらの者の委託により医療に係る業務を行う者を含む。以下この項において同じ。)又はこれらの者が行う医療のために使用される場所 若しくは車両、船舶、航空機等(次項 及び次条において「場所等」という。)を識別させるため、赤十字標章等(白地に赤十字、赤新月 又は赤のライオン 及び太陽の標章をいう。次項 及び第四項において同じ。)、特殊信号 又は身分証明書を交付し、又は使用させることができる。

3項

前項に規定する医療機関 及び医療関係者以外の医療機関 及び医療関係者は、武力攻撃事態等においては、赤十字標章法第一条 及び第一項の規定にかかわらず、これらの者(これらの者の委託により医療に係る業務を行う者を含む。以下この項において同じ。)又はこれらの者が行う医療のために使用される場所等を識別させるため、あらかじめ、医療機関である指定公共機関にあっては当該指定公共機関を所管する指定行政機関の長の、医療機関である指定地方公共機関にあっては当該指定地方公共機関を指定した都道府県知事の、その他の医療機関 及び医療関係者にあっては当該者が医療を行う地域を管轄する都道府県知事の許可を受けて、赤十字標章等、特殊信号 又は身分証明書を使用することができる。

4項

赤十字標章法第三条の規定は、武力攻撃事態等においては、適用しない


ただし、対処基本方針が定められる前に同条の許可を受けた者は、武力攻撃事態等においても、同条に規定する傷者 又は病者の無料看護を引き続き行う場合に限り、前項の規定にかかわらず、赤十字標章等を使用することができる。