死因究明等推進基本法

# 令和元年法律第三十三号 #

第三条 # 基本理念


1項

死因究明等の推進は、次に掲げる死因究明等に関する基本的認識の下に、死因究明等が地域にかかわらず等しく適切に行われるよう、死因究明等の到達すべき水準を目指し、死因究明等に関する施策について達成すべき目標を定めて、行われるものとする。

一 号

死因究明が死者の生存していた最後の時点における状況を明らかにするものであることに鑑み、死者 及び その遺族等の権利利益を踏まえてこれを適切に行うことが、生命の尊重と個人の尊厳の保持につながるものであること。

二 号

死因究明の適切な実施が、遺族等の理解を得ること等を通じて人の死亡に起因する紛争を未然に防止し得るものであること。

三 号

身元確認の適切な実施が、遺族等に死亡の事実を知らせること等を通じて生命の尊重と個人の尊厳の保持につながるものであるとともに、国民生活の安定 及び公共の秩序の維持に資するものであること。

四 号

死因究明等が、医学、歯学等に関する専門的科学的知見に基づいて、診療において得られた情報も活用しつつ、客観的かつ中立公正に行われなければならないものであること。

2項

死因究明の推進は、高齢化の進展、子どもを取り巻く環境の変化等の社会情勢の変化を踏まえつつ、死因究明により得られた知見が疾病の予防 及び治療をはじめとする公衆衛生の向上 及び増進に資する情報として広く活用されることとなるよう、行われるものとする。

3項

死因究明の推進は、災害、事故、犯罪、虐待 その他の市民生活に危害を及ぼす事象が発生した場合における死因究明がその被害の拡大 及び予防可能な死亡である場合における再発の防止 その他 適切な措置の実施に寄与することとなるよう、行われるものとする。