沖縄県における駐留軍用地跡地の有効かつ適切な利用の推進に関する特別措置法

# 平成七年法律第百二号 #
略称 : 跡地利用特措法 

第一章 総則

分類 法律
カテゴリ   国土開発
@ 施行日 : 令和四年四月一日 ( 2022年 4月1日 )
@ 最終更新 : 令和四年法律第七号による改正
最終編集日 : 2024年 05月12日 22時15分


1項
この法律は、駐留軍用地 及び駐留軍用地跡地が広範かつ大規模に存在する沖縄県の特殊事情に鑑み、駐留軍用地跡地の有効かつ適切な利用の推進に関する特別の措置を講じ、もって沖縄県の自立的な発展 及び潤いのある豊かな生活環境の創造を図ることを目的とする。
1項

この法律において、次の各号に掲げる用語の意義は、それぞれ当該各号に定めるところによる。

一 号

駐留軍用地

沖縄県の区域内において、駐留軍(日本国とアメリカ合衆国との間の相互協力 及び安全保障条約(以下「日米安保条約」という。)に基づき日本国にあるアメリカ合衆国の軍隊をいう。以下同じ。)が日米安保条約第六条の規定に基づき使用することを許されている施設 及び区域に係る土地をいう。

二 号

駐留軍用地跡地

日本国との平和条約の効力発生の日から琉球諸島 及び大東諸島に関する日本国とアメリカ合衆国との間の協定の効力発生の日の前日までの間においてアメリカ合衆国が沖縄県の区域内において使用していた土地で当該土地の所有者等(所有者 又は賃借権 その他政令で定める権利を有する者をいう。以下同じ。)に返還されているもの又は同協定の効力発生の日以後沖縄県の区域内において駐留軍が日米安保条約第六条の規定に基づき使用することを許されていた施設 及び区域に係る土地で当該土地の所有者等に返還されているものをいう。

三 号

関係市町村

駐留軍用地 又は駐留軍用地跡地が所在する市町村をいう。

1項
駐留軍用地跡地は、戦後長期間にわたって駐留軍によって使用された後にようやく返還される沖縄県の貴重な土地資源であることに鑑み、二十一世紀における沖縄県の自然、経済、社会等に係る新たな展望の下に、沖縄県の自立的な発展 及び潤いのある豊かな生活環境の創造のための基盤として、その有効かつ適切な利用が推進されなければならない。
2項

国は、駐留軍用地が日米安保条約により我が国が駐留軍に提供してきたものであること 及びその返還を機とする沖縄県の発展が我が国の発展に寄与するものであることに鑑み、沖縄県 及び関係市町村との密接な連携を確保しつつ、国の責任を踏まえ、駐留軍用地跡地の有効かつ適切な利用を主体的に推進しなければならない。

3項
駐留軍用地跡地の有効かつ適切な利用の推進に当たっては、当該土地の返還を受けた所有者等の生活の安定が図られるよう必要な配慮がなされるものとする。
1項

国は、前条の基本理念(次条において「基本理念」という。)にのっとり、沖縄県 及び関係市町村との密接な連携の下に、駐留軍用地跡地の有効かつ適切な利用の推進に関する施策を総合的に策定し、及び実施する責務を有する。

2項
政府は、この法律の目的を達成するため、駐留軍用地跡地の有効かつ適切な利用を推進するため必要な法制上、財政上、税制上又は金融上の措置 その他の措置を講じなければならない。
1項
沖縄県 及び関係市町村は、基本理念にのっとり、国との適切な役割分担を踏まえ、当該地域の状況に応じた駐留軍用地跡地の有効かつ適切な利用を推進するため必要な駐留軍用地跡地の利用に関する整備計画の策定 その他の措置を講ずるよう努めなければならない。
1項

国、沖縄県 及び関係市町村は、この法律の目的を達成するため、相互に協力しなければならない。

1項

駐留軍用地 又は駐留軍用地跡地の所有者等は、国、沖縄県 又は関係市町村が実施する施策に協力するとともに、これらの土地が第二十条第一項の市町村総合整備計画 及び第二十一条第一項の県総合整備計画(以下単に「総合整備計画」という。)に即して有効かつ合理的に利用されるよう努めるものとする。