特定電気通信役務提供者の損害賠償責任の制限及び発信者情報の開示に関する法律

# 平成十三年法律第百三十七号 #
略称 : ISP責任法  ISP責任法  プロバイダー責任法  プロバイダ責任制限法  プロバイダー法 

第十五条 # 提供命令

@ 施行日 : 令和五年六月十四日 ( 2023年 6月14日 )
@ 最終更新 : 令和五年法律第五十三号による改正

1項

本案の発信者情報開示命令事件が係属する裁判所は、発信者情報開示命令の申立てに係る侵害情報の発信者を特定することができなくなることを防止するため必要があると認めるときは、当該発信者情報開示命令の申立てをした者以下 この項において「申立人」という。)の申立てにより、決定で、当該発信者情報開示命令の申立ての相手方である開示関係役務提供者に対し、次に掲げる事項を命ずることができる。

一 号

当該申立人に対し、次の 又はに掲げる場合の区分に応じそれぞれ当該 又はに定める事項(に掲げる場合に該当すると認めるときは、に定める事項)を書面 又は電磁的方法(電子情報処理組織を使用する方法 その他の情報通信の技術を利用する方法であって総務省令で定めるものをいう。次号において同じ。)により提供すること。

当該開示関係役務提供者がその保有する発信者情報(当該発信者情報開示命令の申立てに係るものに限る。以下 この項において同じ。)により当該侵害情報に係る他の開示関係役務提供者当該侵害情報の発信者であると認めるものを除くにおいて同じ。)の氏名 又は名称 及び住所(以下 この項 及び第三項において「他の開示関係役務提供者の氏名等情報」という。)の特定をすることができる場合

当該他の開示関係役務提供者の氏名等情報

当該開示関係役務提供者が当該侵害情報に係る他の開示関係役務提供者を特定するために用いることができる発信者情報として総務省令で定めるものを保有していない場合 又は当該開示関係役務提供者がその保有する当該発信者情報によりに規定する特定をすることができない場合

その旨

二 号

この項の規定による命令(以下この条において「提供命令」といい、前号に係る部分に限る)により他の開示関係役務提供者の氏名等情報の提供を受けた当該申立人から、当該他の開示関係役務提供者を相手方として当該侵害情報についての発信者情報開示命令の申立てをした旨の書面 又は電磁的方法による通知を受けたときは、当該他の開示関係役務提供者に対し、当該開示関係役務提供者が保有する発信者情報を書面 又は電磁的方法により提供すること。

2項

前項各号列記以外の部分に限る)に規定する発信者情報開示命令の申立ての相手方第五条第一項に規定する特定電気通信役務提供者であって、かつ、当該申立てをした者が当該申立てにおいて特定発信者情報を含む発信者情報の開示を請求している場合における前項の規定の適用については、

同項第一号イの規定中
に係るもの」とあるのは、

次の表の上欄に掲げる場合の区分に応じ、それぞれ同表の下欄に掲げる字句とする。

当該特定発信者情報の開示の請求について第五条第一項第三号に該当すると認められる場合
に係る第五条第一項に規定する特定発信者情報
当該特定発信者情報の開示の請求について第五条第一項第三号に該当すると認められない場合
に係る第五条第一項に規定する特定発信者情報以外の発信者情報
3項

次の各号いずれかに該当するときは、提供命令(提供命令により二以上他の開示関係役務提供者の氏名等情報の提供を受けた者が、当該他の開示関係役務提供者のうちの一部の者について第一項第二号に規定する通知をしないことにより第二号に該当することとなるときは、当該一部の者に係る部分に限る)は、その効力を失う。

一 号

当該提供命令の本案である発信者情報開示命令事件(当該発信者情報開示命令事件についての前条第一項に規定する決定に対して同項に規定する訴えが提起されたときは、その訴訟)が終了したとき。

二 号

当該提供命令により他の開示関係役務提供者の氏名等情報の提供を受けた者が、当該提供を受けた日から二月以内に、当該提供命令を受けた開示関係役務提供者に対し、第一項第二号に規定する通知をしなかったとき。

4項
提供命令の申立ては、当該提供命令があった後であっても、その全部 又は一部を取り下げることができる。
5項

提供命令を受けた開示関係役務提供者は、当該提供命令に対し、即時抗告をすることができる。