金融機関は、第七条の規定により預金等に係る債権が消滅したとき(第八条第三項に規定する場合を除く。)は、速やかに、主務省令で定めるところにより、預金保険機構に対し、その消滅に係る消滅預金等債権について、主務省令で定める書類を添えて、被害回復分配金の支払手続の開始に係る公告をすることを求めなければならない。
犯罪利用預金口座等に係る資金による被害回復分配金の支払等に関する法律
第二節 手続の開始等
前項の規定は、対象預金口座等に係るすべての対象被害者 又はその一般承継人が明らかであり、かつ、これらの対象被害者 又はその一般承継人のすべてから被害回復分配金の支払を求める旨の申出があるときは、適用しない。
この場合において、金融機関は、預金保険機構にその旨を通知しなければならない。
預金保険機構は、前条第一項の規定による求めがあったときは、遅滞なく、当該求めに係る書面 又は同項に規定する主務省令で定める書類の内容に基づき、次に掲げる事項を公告しなければならない。
前条第一項の規定による求めに係る消滅預金等債権についてこの章の規定に基づく被害回復分配金の支払手続が開始された旨
対象預金口座等(対象預金口座等が第二条第四項第二号に掲げる預金口座等である場合における当該対象預金口座等に係る資金の移転元となった同項第一号に掲げる預金口座等を含む。次号において同じ。)に係る金融機関 及びその店舗 並びに預金等の種別 及び口座番号
対象預金口座等の名義人の氏名 又は名称
被害回復分配金の支払の申請方法
被害回復分配金の支払の申請に関し参考となるべき事項として主務省令で定めるもの(当該事項を公告することが困難である旨の金融機関の通知がある事項を除く。)
その他 主務省令で定める事項
前項第五号に掲げる支払申請期間(以下この章において単に「支払申請期間」という。)は、同項の規定による公告があった日の翌日から起算して三十日以上でなければならない。
預金保険機構は、前条第一項の規定による求めに係る書面 又は同項に規定する主務省令で定める書類に形式上の不備があると認めるときは、金融機関に対し、相当の期間を定めて、その補正を求めることができる。
金融機関は、対象犯罪行為による被害を受けたことが疑われる者に対し被害回復分配金の支払手続の実施等について周知するため、必要な情報の提供 その他の措置を適切に講ずるものとする。
第一項から第三項までに定するもののほか、第一項の規定による公告に関し必要な事項は、主務省令で定める。