発達障害者支援法

# 平成十六年法律第百六十七号 #

第三章 発達障害者支援センター等

分類 法律
カテゴリ   社会福祉
@ 施行日 : 平成二十八年八月一日
@ 最終更新 : 平成二十八年法律第六十四号による改正
最終編集日 : 2024年 11月23日 19時24分


1項

都道府県知事は、次に掲げる業務を、社会福祉法人 その他の政令で定める法人であって当該業務を適正かつ確実に行うことができると認めて指定した者(以下「発達障害者支援センター」という。)に行わせ、又は自ら行うことができる。

一 号

発達障害の早期発見、早期の発達支援等に資するよう、発達障害者 及びその家族 その他の関係者に対し、専門的に、その相談に応じ、又は情報の提供 若しくは助言を行うこと。

二 号

発達障害者に対し、専門的な発達支援 及び就労の支援を行うこと。

三 号

医療、保健、福祉、教育、労働等に関する業務を行う関係機関 及び民間団体 並びにこれに従事する者に対し発達障害についての情報の提供 及び研修を行うこと。

四 号

発達障害に関して、医療、保健、福祉、教育、労働等に関する業務を行う関係機関 及び民間団体との連絡調整を行うこと。

五 号

前各号に掲げる業務に附帯する業務

2項

前項の規定による指定は、当該指定を受けようとする者の申請により行う。

3項

都道府県は、第一項に規定する業務を発達障害者支援センターに行わせ、又は自ら行うに当たっては、地域の実情を踏まえつつ、発達障害者 及びその家族 その他の関係者が可能な限りその身近な場所において必要な支援を受けられるよう適切な配慮をするものとする。

1項

発達障害者支援センターの役員 若しくは職員 又はこれらの職にあった者は、職務上知ることのできた個人の秘密を漏らしてはならない。

1項

都道府県知事は、発達障害者支援センターの第十四条第一項に規定する業務の適正な運営を確保するため必要があると認めるときは、当該発達障害者支援センターに対し、その業務の状況に関し必要な報告を求め、又はその職員に、当該発達障害者支援センターの事業所 若しくは事務所に立ち入り、その業務の状況に関し必要な調査 若しくは質問をさせることができる。

2項

前項の規定により立入調査 又は質問をする職員は、その身分を示す証明書を携帯し、関係者の請求があるときは、これを提示しなければならない。

3項

第一項の規定による立入調査 及び質問の権限は、犯罪捜査のために認められたものと解釈してはならない。

1項

都道府県知事は、発達障害者支援センターの第十四条第一項に規定する業務の適正な運営を確保するため必要があると認めるときは、当該発達障害者支援センターに対し、その改善のために必要な措置をとるべきことを命ずることができる。

1項

都道府県知事は、発達障害者支援センターが第十六条第一項の規定による報告をせず、若しくは虚偽の報告をし、若しくは同項の規定による立入調査を拒み、妨げ、若しくは忌避し、若しくは質問に対して答弁をせず、若しくは虚偽の答弁をした場合において、その業務の状況の把握に著しい支障が生じたとき、又は発達障害者支援センターが前条の規定による命令に違反したときは、その指定を取り消すことができる。

1項

都道府県は、専門的に発達障害の診断 及び発達支援を行うことができると認める病院 又は診療所を確保しなければならない。

2項

国 及び地方公共団体は、前項の医療機関の相互協力を推進するとともに、同項の医療機関に対し、発達障害者の発達支援等に関する情報の提供 その他必要な援助を行うものとする。

1項

都道府県は、発達障害者の支援の体制の整備を図るため、発達障害者 及び その家族、学識経験者 その他の関係者 並びに医療、保健、福祉、教育、労働等に関する業務を行う関係機関 及び民間団体 並びにこれに従事する者(次項において「関係者等」という。)により構成される発達障害者支援地域協議会を置くことができる。

2項

前項の発達障害者支援地域協議会は、関係者等が相互の連絡を図ることにより、地域における発達障害者の支援体制に関する課題について情報を共有し、関係者等の連携の緊密化を図るとともに、地域の実情に応じた体制の整備について協議を行うものとする。