航空法

# 昭和二十七年法律第二百三十一号 #

第七十三条の四

@ 施行日 : 令和六年四月一日 ( 2024年 4月1日 )
@ 最終更新 : 令和五年法律第六十三号

1項

機長は、航空機内にある者が、離陸のため当該航空機のすべての乗降口が閉ざされた時から着陸の後降機のためこれらの乗降口のうちいずれかが開かれる時までに、安全阻害行為等をし、又はしようとしていると信ずるに足りる相当な理由があるときは、当該航空機の安全の保持、当該航空機内にあるその者以外の者 若しくは財産の保護 又は当該航空機内の秩序 若しくは規律の維持のために必要な限度で、その者に対し拘束 その他安全阻害行為等を抑止するための措置(第五項の規定による命令を除く)をとり、又はその者を降機させることができる。

2項

機長は、前項の規定に基づき拘束している場合において、航空機を着陸させたときは、拘束されている者が拘束されたまま引き続き搭乗することに同意する場合 及びその者を降機させないことについてやむを得ない事由がある場合を除き、その者を引き続き拘束したまま当該航空機を離陸させてはならない。

3項

航空機内にある者は、機長の要請 又は承認に基づき、機長が第一項の措置をとることに対し必要な援助を行うことができる。

4項

機長は、航空機を着陸させる場合において、第一項の規定に基づき拘束している者があるとき、又は同項の規定に基づき降機させようとする者があるときは、できる限り着陸前に、拘束 又は降機の理由を示してその旨を着陸地の最寄りの航空交通管制機関に連絡しなければならない。

5項

機長は、航空機内にある者が、安全阻害行為等のうち、乗降口 又は非常口の扉の開閉装置を正当な理由なく操作する行為、便所において喫煙する行為、航空機に乗り組んでその職務を行う者の職務の執行を妨げる行為 その他の行為であつて、当該航空機の安全の保持、当該航空機内にあるその者以外の者 若しくは財産の保護 又は当該航空機内の秩序 若しくは規律の維持のために特に禁止すべき行為として国土交通省令で定めるものをしたときは、その者に対し、国土交通省令で定めるところにより、当該行為を反復し、又は継続してはならない旨の命令をすることができる。