良質かつ適切なゲノム医療を国民が安心して受けられるようにするための施策の総合的かつ計画的な推進に関する法律

# 令和五年法律第五十七号 #

第三条 # 基本理念


1項
ゲノム医療施策は、次に掲げる事項を基本理念として行われなければならない。
一 号

ゲノム医療の研究開発 及び提供に係る施策を相互の有機的な連携を図りつつ推進することにより、幅広い医療分野における世界最高水準のゲノム医療を実現し、その恵沢を広く国民が享受できるようにすること。

二 号

ゲノム医療の研究開発 及び提供には、子孫に受け継がれ得る遺伝子の操作を伴うもの その他の人の尊厳の保持に重大な影響を与える可能性があるものが含まれることに鑑み、その研究開発 及び提供の各段階において生命倫理への適切な配慮がなされるようにすること。

三 号

生まれながらに固有で子孫に受け継がれ得る個人のゲノム情報には、それによって当該個人はもとよりその家族についても将来の健康状態を予測し得る等の特性があることに鑑み、ゲノム医療の研究開発 及び提供において得られた当該ゲノム情報の保護が十分に図られるようにするとともに、当該ゲノム情報による不当な差別が行われることのないようにすること。