この法律は、貸金業が我が国の経済社会において果たす役割にかんがみ、貸金業を営む者について登録制度を実施し、その事業に対し必要な規制を行うとともに、貸金業者の組織する団体を認可する制度を設け、その適正な活動を促進するほか、指定信用情報機関の制度を設けることにより、貸金業を営む者の業務の適正な運営の確保 及び資金需要者等の利益の保護を図るとともに、国民経済の適切な運営に資することを目的とする。
貸金業法
第一章 総則
この法律において「貸金業」とは、金銭の貸付け 又は金銭の貸借の媒介(手形の割引、売渡担保 その他これらに類する方法によつてする金銭の交付 又は当該方法によつてする金銭の授受の媒介を含む。以下これらを総称して単に「貸付け」という。)で業として行うものをいう。
ただし、次に掲げるものを除く。
前各号に掲げるもののほか、資金需要者等の利益を損なうおそれがないと認められる貸付けを行う者で政令で定めるものが行うもの
この法律において「貸金業者」とは、次条第一項の登録を受けた者をいう。
この法律において「貸付けの契約」とは、貸付けに係る契約 又は当該契約に係る保証契約をいう。
この法律において「顧客等」とは、資金需要者である顧客 又は保証人となろうとする者をいう。
この法律において「債務者等」とは、債務者 又は保証人をいう。
この法律において「資金需要者等」とは、顧客等 又は債務者等をいう。
この法律において「極度方式基本契約」とは、貸付けに係る契約のうち、資金需要者である顧客によりあらかじめ定められた条件に従つた返済が行われることを条件として、当該顧客の請求に応じ、極度額の限度内において貸付けを行うことを約するものをいう。
この法律において「極度方式貸付け」とは、極度方式基本契約に基づく貸付けをいう。
この法律において「極度方式保証契約」とは、極度方式基本契約に基づく不特定の債務を主たる債務とする保証契約をいう。
この法律において「貸金業協会」とは、第三章第一節の規定に基づいて設立された法人をいう。
この法律において「電磁的記録」とは、電子的方式、磁気的方式 その他人の知覚によつては認識することができない方式で作られる記録であつて、電子計算機による情報処理の用に供されるものとして内閣府令で定めるものをいう。
この法律において「電磁的方法」とは、電子情報処理組織を使用する方法 その他の情報通信の技術を利用する方法であつて内閣府令で定めるものをいう。
この法律において「信用情報」とは、資金需要者である顧客 又は債務者の借入金の返済能力に関する情報をいう。
この法律において「個人信用情報」とは、個人を相手方とする貸付けに係る契約(極度方式基本契約 その他の内閣府令で定めるものを除く。)に係る第四十一条の三十五第一項各号に掲げる事項をいう。
この法律において「信用情報提供等業務」とは、信用情報の収集 及び貸金業者に対する信用情報の提供を行う業務をいう。
この法律において「指定信用情報機関」とは、第四十一条の十三第一項の規定による指定を受けた者をいう。
この法律において「住宅資金貸付契約」とは、住宅の建設 若しくは購入に必要な資金(住宅の用に供する土地 又は借地権の取得に必要な資金を含む。)又は住宅の改良に必要な資金の貸付けに係る契約をいう。
この法律において「指定紛争解決機関」とは、第四十一条の三十九第一項の規定による指定を受けた者をいう。
この法律において「貸金業務」とは、貸金業者が営む貸金業の業務をいう。
この法律において「苦情処理手続」とは、貸金業務関連苦情(貸金業務に関する苦情をいう。第四十一条の四十四、第四十一条の四十五 及び第四十一条の四十九において同じ。)を処理する手続をいう。
この法律において「紛争解決手続」とは、貸金業務関連紛争(貸金業務に関する紛争で当事者が和解をすることができるものをいう。第四十一条の四十四、第四十一条の四十五 及び第四十一条の五十から第四十一条の五十二までにおいて同じ。)について訴訟手続によらずに解決を図る手続をいう。
この法律において「紛争解決等業務」とは、苦情処理手続 及び紛争解決手続に係る業務 並びにこれに付随する業務をいう。
この法律において「手続実施基本契約」とは、紛争解決等業務の実施に関し指定紛争解決機関と貸金業者との間で締結される契約をいう。