この法律は、連合国占領軍等の行為等により負傷し、又は疾病にかかつた者 及び連合国占領軍等の行為等により死亡した者の遺族に対する給付金の支給に関して定めるものとする。
連合国占領軍等の行為等による被害者等に対する給付金の支給に関する法律
第一章 総則
この法律において「連合国占領軍等の行為等」とは、次の各号に掲げるものをいう。
本邦(政令で定める地域を除く。以下 この項において同じ。)内における昭和二十年九月二日から昭和二十七年四月二十八日までの間(以下 この項において「占領期間」という。)の連合国の軍隊 若しくは当局 又は これらの構成員 若しくは被用者(これらの者に随伴する者で政令で定めるものを含む。以下 この項において同じ。)の行為(正当な行為 及び故意 又は過失によらない行為を除き、日本の国籍のみを有する被用者の行為にあつては、職務執行中の行為に限る。)
本邦内における占領期間中の連合国の軍隊 若しくは当局 又は これらの構成員 若しくは被用者(日本の国籍のみを有する者を除く。)の占有し、所有し、又は管理する土地の工作物 その他の物件の設置 又は管理の欠陥
この法律において「被害者」とは、連合国占領軍等の行為等により死亡し、負傷し、又は疾病にかかつた者でその死亡し、負傷し、又は疾病にかかつた当時において日本の国籍を有していたものをいう。
この法律において「見舞金」とは、国が、連合国占領軍等の行為等による死亡、負傷 又は疾病について、被害者 又は その遺族に対してこの法律の施行前に行政措置に基づいて支給した療養見舞金(療養費、打切療養費 及び療養の給付を含む。)、障害見舞金 及び死亡見舞金をいう。
国は、被害者 又は その遺族で、この法律の施行の日(給付金(特別給付金を除く。)の支給原因である事実の生じた日がこの法律の施行の日後であるときは、その支給原因である事実の生じた日とし、特別給付金については連合国占領軍等の行為等による被害者等に対する給付金の支給に関する法律の一部を改正する法律(昭和四十一年法律第 号。以下「一部改正法律」という。)の施行の日とする。)において日本の国籍を有するものに対し、給付金を支給する。
ただし、被害者の死亡、負傷 又は疾病がその者 又は第三者の故意 又は重大な過失に起因するものであるときは、この限りでない。
給付金(打切給付金を除く。以下第十五条において同じ。)の支給を受ける権利の認定は、これを受けようとする者の請求に基づいて、防衛大臣が行う。
他の法令の規定により、この法律による給付金(特別給付金を除く。以下 この項において同じ。)に相当する給付を受け、若しくは受けることができたとき、又はこの法律による給付金に相当する給付を受けることができるときは、当該給付の支給原因である事実と同一の事実については、当該給付の価額(当該給付が療養給付金に相当するものであるときは、政令で定める金額)の限度において、この法律による給付金を支給しない。
ただし、給付金を受けようとする者が、この法律の施行後において、生活保護法(昭和二十五年法律第百四十四号)の規定により、この法律による給付金に相当する給付を受けることができるときは、この限りでない。
この法律による障害給付金、遺族給付金 及び打切給付金に相当する他の法令の規定による給付の価額がこの法律による当該給付金の額をこえていることにより、前項の規定によりこの法律による当該給付金の支給を受けなかつたときは、当該こえる金額の限度において、この法律による特別給付金を支給しない。