車両等の使用者 その他車両等の装置の整備について責任を有する者 又は運転者は、その装置が道路運送車両法第三章 若しくはこれに基づく命令の規定(同法の規定が適用されない自衛隊の使用する自動車については、自衛隊法(昭和二十九年法律第百六十五号)第百十四条第二項の規定による防衛大臣の定め。以下同じ。)又は軌道法第十四条 若しくはこれに基づく命令の規定に定めるところに適合しないため交通の危険を生じさせ、又は他人に迷惑を及ぼすおそれがある車両等(次条第一項 及び第七十一条の四の二第二項第一号において「整備不良車両」という。)を運転させ、又は運転してはならない。
道路交通法
第十二節 整備不良車両の運転の禁止等
警察官は、整備不良車両に該当すると認められる車両(軽車両を除く。以下この条において同じ。)が運転されているときは、当該車両を停止させ、並びに当該車両の運転者に対し、自動車検査証 その他政令で定める書類 及び作動状態記録装置(道路運送車両法第四十一条第二項に規定する作動状態の確認に必要な情報を記録するための装置をいう。第六十三条の二の二において同じ。)により記録された記録の提示を求め、並びに当該車両の装置について検査をすることができる。
この場合において、警察官は、当該記録を人の視覚 又は聴覚により認識することができる状態にするための措置が必要であると認めるときは、当該車両を製作し、又は輸入した者 その他の関係者に対し、当該措置を求めることができる。
前項の場合において、警察官は、当該車両の運転者に対し、道路における危険を防止し、その他交通の安全を図り、又は他人に及ぼす迷惑を防止するため必要な応急の措置をとることを命じ、また、応急の措置によつては必要な整備をすることができないと認められる車両(以下この条において「故障車両」という。)については、当該故障車両の運転を継続してはならない旨を命ずることができる。
前項の場合において、当該故障車両の整備不良の程度 及び道路 又は交通の状況により支障がないと認めるときは、警察官は、前条の規定にかかわらず、当該故障車両を整備するため必要な限度において、区間 及び通行の経路を指定し、その他道路における危険 又は他人に及ぼす迷惑を防止するため必要な条件を付して当該故障車両を運転することを許可することができる。
この場合において、警察官は、許可証を交付しなければならない。
警察官は、第二項の規定による措置をとつたときは、当該故障車両の運転者に対し、当該故障車両について整備を要する事項を記載した文書を交付し、かつ、当該故障車両の前面の見やすい箇所に標章を貼り付けなければならない。
警察官は、前項の措置をとつたときは、その旨を当該措置をとつた場所を管轄する警察署長に報告しなければならない。
警察署長は、前項の報告を受けたときは、当該故障車両の使用の本拠の位置を管轄する地方運輸局長に対し、内閣府令・国土交通省令で定める事項を通知しなければならない。
第四項の規定により貼り付けられた標章は、何人も、これを破損し、又は汚損してはならず、また、当該故障車両の必要な整備がされたことについて、内閣府令・国土交通省令で定める手続により、最寄りの警察署の警察署長 又は車両の整備に係る事項について権限を有する行政庁の確認を受けた後でなければ、これを取り除いてはならない。
第三項の許可証の様式、第四項の規定により故障車両の運転者に対し交付する文書の様式 及び同項の標章の様式は、内閣府令・国土交通省令で定める。
自動車の使用者 その他自動車の装置の整備について責任を有する者 又は運転者は、道路運送車両法第三章 又はこれに基づく命令の規定により運行記録計を備えなければならないこととされている自動車で、これらの規定により定められた運行記録計を備えていないか、又は当該運行記録計についての調整がされていないためこれらの規定により定められた事項を記録することができないものを運転させ、又は運転してはならない。
前項の運行記録計を備えなければならないこととされている自動車の使用者は、運行記録計により記録された当該自動車に係る記録を、内閣府令で定めるところにより一年間保存しなければならない。
自動車の使用者 その他自動車の装置の整備について責任を有する者 又は運転者は、自動運行装置を備えている自動車で、作動状態記録装置により道路運送車両法第四十一条第二項に規定する作動状態の確認に必要な情報を正確に記録することができないものを運転させ、又は運転してはならない。
自動運行装置を備えている自動車の使用者は、作動状態記録装置により記録された記録を、内閣府令で定めるところにより保存しなければならない。