道路整備事業に係る国の財政上の特別措置に関する法律

# 昭和三十三年法律第三十四号 #
略称 : 道路整備事業財政特別措置法  道路整備財源特例法  道路財特法  道路特例法 

第七条 # 高速道路利便増進事業のための一般会計における独立行政法人日本高速道路保有・債務返済機構の債務の承継等

@ 施行日 : 令和五年九月六日 ( 2023年 9月6日 )
@ 最終更新 : 令和五年法律第四十三号による改正

1項

政府は、独立行政法人日本高速道路保有・債務返済機構(以下「機構」という。)の債務の負担の軽減により、高速道路利便増進事業のために必要となる高速道路貸付料(独立行政法人日本高速道路保有・債務返済機構法(平成十六年法律第百号。以下「機構法」という。)第十三条第一項第六号に規定する貸付料をいう。以下この条において同じ。)の額の減額を機構が行うこととした場合における機構法第十二条第一項第二号 及び第三号の業務の確実かつ円滑な実施のために必要なその財政基盤の確保を図るため、平成二十一年三月三十一日までの間で国土交通大臣が財務大臣と協議して定める日(以下「承継日」という。)において、承継日における次に掲げる機構の債務(以下「機構債務」という。)で第四項の同意(第八項の変更の同意を含む。)を得た次項の計画(以下「同意計画」という。)に定められたものを、一般会計において承継する。

一 号

長期借入金に係る債務 及び当該債務に係る利息(承継日以前に発生している利息のうち、承継日以後に支払われることとされているものに限る)に係る債務

二 号

日本高速道路保有・債務返済機構債券 及び日本道路公団等民営化関係法施行法平成十六年法律第百二号)第十六条第二項に規定する道路債券等(以下「機構債券等」という。)に係る債務(承継日前に支払期が到来した利息に係るものを除く

2項

機構 及び高速道路株式会社法平成十六年法律第九十九号)第一条に規定する会社(以下この条において単に「会社」という。)は、共同して、当該会社が道路整備特別措置法(昭和三十一年法律第七号)の規定に基づき管理を行つている高速道路(高速道路株式会社法第二条第二項に規定する高速道路をいう。以下この条において同じ。)(当該高速道路について二以上の会社が管理を行う場合にあつては、それぞれ その会社が管理を行う高速道路の各部分。以下 この項 及び第四項において同じ。)に係る高速道路利便増進事業に関し、次に掲げる事項を定めた計画を作成し、国土交通大臣に協議し、その同意を求めるものとする。

一 号
当該高速道路について特に必要と認められる高速道路利便増進事業に関する事項
二 号

前号の高速道路利便増進事業のために必要となる機構による高速道路貸付料の額の減額に関する事項

三 号

前項の規定により一般会計に承継された機構債務に関する事項 及び東日本大震災に対処するために必要な財源の確保を図るための特別措置に関する法律平成二十三年法律第四十二号)第五条第一項に規定する高速道路機構の特別国庫納付金額(第四項において単に「特別国庫納付金額」という。)に関する事項

四 号
計画期間
五 号
その他国土交通省令で定める事項
3項

機構 及び会社は、前項の計画を作成しようとするときは、あらかじめ、国民の意見を反映させるために必要な措置を講じなければならない。

4項

国土交通大臣は、第二項の計画が次に掲げる基準に適合すると認める場合に限り、これに同意をすることができる。

一 号

当該計画の実施が当該高速道路の通行者 及び利用者の利便の増進 並びに機構法第十三条第一項第九号に規定する徴収期間を通じた高速道路料金(同号に規定する料金をいう。第十項第二号において同じ。)の額の合計額を減少させることによる当該高速道路の通行者 及び利用者の負担の軽減を図る上で適切かつ効果的であると認められること。

二 号
当該計画の実施が当該高速道路を含む道路の交通の安全の確保と その円滑化を図る上で適切かつ効果的であると認められること。
三 号

当該計画の実施による第二項第二号に規定する高速道路貸付料の額の減額の額が、第一項の措置による機構債務の負担の軽減額から特別国庫納付金額の納付による機構の負担の増加額を減じた額に見合う額となるものであると認められること。

四 号
当該計画の実施のため必要となる機構法第十三条第一項に規定する協定の変更の案について機構 及び当該会社が合意していること その他確実かつ円滑に実施されると見込まれるものであること。
5項

国土交通大臣は、前項の同意をしようとするときは、あらかじめ財務大臣に協議しなければならない。

6項

機構 及び会社は、第二項の計画について第四項の同意を得たときは、遅滞なく、これを公表しなければならない。

7項

機構は、第二項の計画を作成するために必要があると認めるときは、第一項第二号に掲げる債務に係る機構債券等のうち社債、株式等の振替に関する法律(平成十三年法律第七十五号。以下「社債等振替法」という。)の規定の適用があるものを取り扱うことについて社債等振替法第十三条第一項の同意を与えた振替機関(社債等振替法第二条第二項に規定する振替機関をいう。以下同じ。)及び当該振替機関の下位機関(社債等振替法第二条第九項に規定する下位機関をいう。以下同じ。)に対し、資料 又は情報の提供 その他必要な協力を求めることができる。

8項

機構 及び会社は、第四項の同意を得た第二項の計画の変更をしようとするときは、国土交通大臣に協議し、その同意を得なければならない。


この場合においては、第三項から前項までの規定を準用する。

9項

国土交通大臣は、承継日を定めたときは、これを公示しなければならない。


これを変更したときも、同様とする。

10項

第一項 及び第二項の「高速道路利便増進事業」とは、次に掲げる事業 又は事務であつて、会社が行うものをいう。

一 号

高速道路のうち当該高速道路と道路(高速道路を除く)とを連結する部分で国土交通省令で定めるものの整備に関する事業(これに附帯する高速道路の車線の増設に関する事業 その他の事業を含む。)であつて、高速道路の通行者 及び利用者の利便の増進のため必要と認められるもの

二 号

高速道路の区間を限つた特別な高速道路料金の額の設定(機構法第十三条第一項第九号に規定する徴収期間を通じた高速道路料金の額の合計額を減少させることにより高速道路の通行者 及び利用者の負担の軽減を図るものに限る)であつて、当該高速道路を含む道路の自動車交通の円滑化のため必要と認められるもの