都市再開発法

# 昭和四十四年法律第三十八号 #

第七十七条 # 施設建築物の一部等

@ 施行日 : 令和四年六月十七日 ( 2022年 6月17日 )
@ 最終更新 : 令和四年法律第六十八号

1項

権利変換計画においては、第七十一条第一項の申出をした者を除き、施行地区内の宅地(指定宅地を除く)について借地権を有する者 及び施行地区内の土地(指定宅地を除く)に権原に基づき建築物を所有する者に対しては、施設建築物の一部等が与えられるように定めなければならない。


組合の定款により施設建築物の一部等が与えられるように定められた参加組合員 又は特定事業参加者に対しても、同様とする。

2項

前項前段に規定する者に対して与えられる施設建築物の一部等は、それらの者が権利を有する施行地区内の土地 又は建築物の位置、地積 又は床面積、環境 及び利用状況とそれらの者に与えられる施設建築物の一部の位置、床面積 及び環境とを総合的に勘案して、それらの者の相互間に不均衡が生じないように、かつ、その価額と従前の価額との間に著しい差額が生じないように定めなければならない。


この場合において、二以上の施設建築敷地があるときは、その施設建築物の一部は、特別の事情がない限り、それらの者の権利に係る土地の所有者に前条第一項 及び第二項の規定により与えられることと定められる施設建築敷地に建築される施設建築物の一部としなければならない。

3項

宅地(指定宅地を除く)の所有者である者に対しては、その者に与えられる施設建築敷地に第八十八条第一項の規定により地上権が設定されることによる損失の補償として施設建築物の一部等が与えられるように定めなければならない。

4項

権利変換計画においては、第一項 又は前項の規定により与えられるように定められる施設建築物の一部等以外の部分は、施行者に帰属するように定めなければならない。

5項

権利変換計画においては、第七十一条第三項の申出をした者を除き、施行地区内の土地(指定宅地を除く)に権原に基づき建築物を所有する者から当該建築物について賃借権の設定を受けている者(その者が更に賃借権を設定しているときは、その賃借権の設定を受けた者)又は施行地区内の土地(指定宅地を除く)に存する建築物について配偶者居住権を有する者から賃借権の設定を受けている者に対しては、第一項の規定によりそれぞれ当該建築物の所有者に与えられることとなる施設建築物の一部について、賃借権が与えられるように定めなければならない。


ただし、当該建築物の所有者が同条第一項の申出をしたときは、前項の規定により施行者に帰属することとなる施設建築物の一部について、賃借権が与えられるように定めなければならない。

6項

権利変換計画においては、第七十一条第三項の申出をした者を除き、施行地区内の土地(指定宅地を除く)に存する建築物について配偶者居住権の設定を受けている者(その者が賃借権を設定している場合を除く)に対しては、第一項の規定により当該建築物の所有者に与えられることとなる施設建築物の一部について、配偶者居住権が与えられるように定めなければならない。


ただし、当該建築物の所有者が同条第一項の申出をしたときは、第四項の規定により施行者に帰属することとなる施設建築物の一部について、配偶者居住権が与えられるように定めなければならない。

7項

前項の場合においては、権利変換計画は、施行地区内の土地(指定宅地を除く)に存する建築物について配偶者居住権の設定を受けている者に対し与えられることとなる施設建築物の一部についての配偶者居住権の存続期間が当該土地に存する建築物の配偶者居住権の存続期間と同一の期間となるように定めなければならない。