博物館法

# 昭和二十六年法律第二百八十五号 #

第二章 登録

分類 法律
カテゴリ   教育
@ 施行日 : 令和五年四月一日 ( 2023年 4月1日 )
@ 最終更新 : 令和四年法律第二十四号による改正
最終編集日 : 2024年 05月19日 12時21分


1項

博物館を設置しようとする者は、当該博物館について、当該博物館の所在する都道府県の教育委員会(当該博物館(都道府県が設置するものを除く)が指定都市(地方自治法昭和二十二年法律第六十七号第二百五十二条の十九第一項の指定都市をいう。以下同じ。)の区域内に所在する場合にあつては、当該指定都市の教育委員会。第三十一条第一項第二号除き、以下同じ。)の登録を受けるものとする。

1項

前条の登録(以下「登録」という。)を受けようとする者は、都道府県の教育委員会の定めるところにより、次に掲げる事項を記載した登録申請書を都道府県の教育委員会に提出しなければならない。

一 号
登録を受けようとする博物館の設置者の名称 及び住所
二 号
登録を受けようとする博物館の名称 及び所在地
三 号
その他都道府県の教育委員会の定める事項
2項

前項の登録申請書には、次に掲げる書類を添付しなければならない。

一 号

館則(博物館の規則のうち、目的、開館日、運営組織 その他の博物館の運営上必要な事項を定めたものをいう。)の写し

二 号

次条第一項各号に掲げる基準に適合していることを証する書類

三 号
その他都道府県の教育委員会の定める書類
1項

都道府県の教育委員会は、登録の申請に係る博物館が次の各号いずれにも該当すると認めるときは、当該博物館の登録をしなければならない。

一 号

当該申請に係る博物館の設置者が次の 又はに掲げる法人のいずれかに該当すること。

地方公共団体 又は地方独立行政法人

次に掲げる要件のいずれにも該当する法人(に掲げる法人 並びに国 及び独立行政法人(独立行政法人通則法平成十一年法律第百三号第二条第一項に規定する独立行政法人をいう。第三十一条第一項 及び第六項において同じ。)を除く

(1)

博物館を運営するために必要な経済的基礎を有すること。

(2)

当該申請に係る博物館の運営を担当する役員が博物館を運営するために必要な知識 又は経験を有すること。

(3)

当該申請に係る博物館の運営を担当する役員が社会的信望を有すること。

二 号

当該申請に係る博物館の設置者が、第十九条第一項の規定により登録を取り消され、その取消しの日から二年を経過しない者でないこと。

三 号

博物館資料の収集、保管 及び展示 並びに博物館資料に関する調査研究を行う体制が、第三条第一項各号に掲げる事業を行うために必要なものとして都道府県の教育委員会の定める基準に適合するものであること。

四 号

学芸員 その他の職員の配置が、第三条第一項各号に掲げる事業を行うために必要なものとして都道府県の教育委員会の定める基準に適合するものであること。

五 号

施設 及び設備が、第三条第一項各号に掲げる事業を行うために必要なものとして都道府県の教育委員会の定める基準に適合するものであること。

六 号

一年を通じて百五十日以上開館すること。

2項

都道府県の教育委員会が前項第三号から第五号までの基準を定めるに当たつては、文部科学省令で定める基準を参酌するものとする。

3項

都道府県の教育委員会は、登録を行うときは、あらかじめ、博物館に関し学識経験を有する者の意見を聴かなければならない。

1項
登録は、都道府県の教育委員会が、次に掲げる事項を博物館登録原簿に記載してするものとする。
一 号

第十二条第一項第一号 及び第二号に掲げる事項

二 号
登録の年月日
2項

都道府県の教育委員会は、登録をしたときは、遅滞なく、その旨を当該登録の申請をした者に通知するとともに、前項各号に掲げる事項をインターネットの利用 その他の方法により公表しなければならない。

1項

博物館の設置者は、第十二条第一項第一号 又は第二号に掲げる事項を変更するときは、あらかじめ、その旨を都道府県の教育委員会に届け出なければならない。

2項

都道府県の教育委員会は、前項の規定による届出があつたときは、当該届出に係る登録事項の変更登録をするとともに、その旨をインターネットの利用 その他の方法により公表しなければならない。

1項

博物館の設置者は、当該博物館の運営の状況について、都道府県の教育委員会の定めるところにより、定期的に、都道府県の教育委員会に報告しなければならない。

1項
都道府県の教育委員会は、その登録に係る博物館の適正な運営を確保するため必要があると認めるときは、当該博物館の設置者に対し、その運営の状況に関し報告 又は資料の提出を求めることができる。
1項

都道府県の教育委員会は、その登録に係る博物館が第十三条第一項各号いずれかに該当しなくなつたと認めるときは、当該博物館の設置者に対し、必要な措置をとるべきことを勧告することができる。

2項

都道府県の教育委員会は、前項の規定による勧告を受けた博物館の設置者が、正当な理由がなくてその勧告に係る措置をとらなかつたときは、当該博物館の設置者に対し、期限を定めて、その勧告に係る措置をとるべきことを命ずることができる。

3項

第十三条第三項の規定は、第一項の規定による勧告 及び前項の規定による命令について準用する。

1項

都道府県の教育委員会は、その登録に係る博物館の設置者が次の各号いずれかに該当するときは、当該博物館の登録を取り消すことができる。

一 号

偽り その他不正の手段により登録を受けたとき。

二 号

第十五条第一項の規定による届出をせず、又は虚偽の届出をしたとき。

三 号

第十六条の規定に違反したとき。

四 号

第十七条の報告 若しくは資料の提出をせず、又は虚偽の報告 若しくは資料の提出をしたとき。

五 号

前条第二項の規定による命令に違反したとき。

2項

第十三条第三項の規定は、前項の規定による登録の取消しについて準用する。

3項

都道府県の教育委員会は、第一項の規定により登録の取消しをしたときは、速やかにその旨を、当該登録に係る博物館の設置者に対し通知するとともに、インターネットの利用 その他の方法により公表しなければならない。

1項
博物館の設置者は、博物館を廃止したときは、速やかにその旨を都道府県の教育委員会に届け出なければならない。
2項

都道府県の教育委員会は、前項の規定による届出があつたときは、当該届出に係る博物館の登録を抹消するとともに、その旨をインターネットの利用 その他の方法により公表しなければならない。

1項

第十五条第一項第十六条から第十八条まで 及び前条第一項の規定は、都道府県 又は指定都市の設置する博物館については、適用しない

2項

都道府県 又は指定都市の設置する博物館についての第十五条第二項、第十九条第一項 及び第三項 並びに前条第二項の規定の適用については、

第十五条第二項
前項の規定による届出があつたときは、当該届出に係る登録事項」とあるのは
「その設置する博物館について第十二条第一項第一号 又は第二号に掲げる事項に変更があるときは、当該事項」と、

第十九条第一項
登録に係る博物館の設置者が次の各号のいずれかに該当する」とあるのは
「設置する博物館が第十三条第一項第三号から第六号までいずれかに該当しなくなつたと認める」と、

同条第三項
その旨を、当該登録に係る博物館の設置者に対し通知するとともに、」とあるのは
「その旨を」と、

前条第二項
前項の規定による届出があつたときは、当該届出に係る」とあるのは
「その設置する博物館を廃止したときは、当該」と

する。

1項

この章に定めるものを除くほか、博物館の登録に関し必要な事項は、都道府県の教育委員会の規則で定める。