前三款の規定の適用を受けない財産(以下「無体財産権等」という。)のうち特許権、著作権 その他第三債務者等がない財産の差押えは、滞納者に対する差押書の送達により行う。
国税徴収法
第五款 無体財産権等の差押
前項の差押えの効力は、その差押書が滞納者に送達された時に生ずる。
税務署長は、無体財産権等でその権利の移転につき登記を要するものを差し押さえたときは、差押えの登記を関係機関に嘱託しなければならない。
前項の差押えの登記が差押書の送達前にされた場合には、第二項の規定にかかわらず、その差押えの登記がされた時に差押えの効力が生ずる。
特許権、実用新案権 その他の権利でその処分の制限につき登記をしなければ効力が生じないものとされているものの差押えの効力は、第二項 及び前項の規定にかかわらず、差押えの登記がされた時に生ずる。
無体財産権等のうち電話加入権、合名会社の社員の持分 その他第三債務者等がある財産(社債、株式等の振替に関する法律(平成十三年法律第七十五号)第二条第一項(定義)に規定する社債等のうちその権利の帰属が振替口座簿の記載 又は記録により定まるものとされるもの(次条において「振替社債等」という。)を除く。)の差押えは、第三債務者等に対する差押通知書の送達により行う。
前条第三項 及び第四項の規定は、第一項に規定する財産でその権利の移転につき登記を要するもの(次項に規定するものを除く。)の差押について準用する。
この場合において、
同条第四項中
「差押書」とあるのは、
「差押通知書」と
読み替えるものとする。
前条第五項の規定は、特許権についての専用実施権 その他の権利でその処分の制限につき登記をしなければ効力が生じないものとされているものの差押えについて準用する。
第六十五条(債権証書の取上げ)及び第六十七条(差し押えた債権の取立)の規定は、第一項に規定する財産について準用する。
振替社債等の差押えは、振替社債等の発行者(以下この項 及び次項において「発行者」という。)及び滞納者がその口座の開設を受けている社債、株式等の振替に関する法律第二条第五項(定義)に規定する振替機関等(滞納者が次の各号に掲げる請求をし、当該各号に定める買取口座に当該請求に係る振替社債等についての記載 又は記録がされている場合であつて、当該請求に係る振替社債等を差し押さえるときは、発行者が当該買取口座の開設を受けている当該振替機関等。以下この条において「振替機関等」という。)に対する差押通知書の送達により行う。
社債、株式等の振替に関する法律第百五十五条第一項(株式買取請求に関する会社法の特例)(社債、株式等の振替に関する法律第二百二十八条第一項(投資口に関する株式に係る規定の準用)及び第二百三十九条第一項(優先出資に関する株式に係る規定の準用)において読み替えて準用する場合を含む。以下この号において同じ。)に規定する株式買取請求、投資口買取請求 又は優先出資買取請求
同法第百五十五条第一項に規定する買取口座
社債、株式等の振替に関する法律第百八十三条第一項(新株予約権買取請求に関する会社法の特例)(社債、株式等の振替に関する法律第二百四十七条の三第一項(新投資口予約権に関する新株予約権に係る規定の準用)において読み替えて準用する場合を含む。以下この号において同じ。)に規定する新株予約権買取請求 又は新投資口予約権買取請求
同法第百八十三条第一項に規定する買取口座
社債、株式等の振替に関する法律第二百十五条第一項(新株予約権付社債買取請求に関する会社法の特例)に規定する新株予約権付社債買取請求
同項に規定する買取口座
社債、株式等の振替に関する法律第二百五十九条第一項(金融機関の合併における株式買取請求に関する合併転換法の特例等)に規定する株式買取請求
同項に規定する買取口座
社債、株式等の振替に関する法律第二百六十条第一項(金融機関の合併における新株予約権買取請求に関する合併転換法の特例等)に規定する新株予約権買取請求
同項に規定する買取口座
社債、株式等の振替に関する法律第二百六十六条第一項(保険会社の合併における株式買取請求に関する保険業法の特例等)に規定する株式買取請求
同項に規定する買取口座
社債、株式等の振替に関する法律第二百六十七条第一項(保険会社の合併における新株予約権買取請求に関する保険業法の特例等)に規定する新株予約権買取請求
同項に規定する買取口座
社債、株式等の振替に関する法律第二百七十三条第一項(金融商品取引所の合併における株式買取請求に関する金融商品取引法の特例等)に規定する株式買取請求
同項に規定する買取口座
社債、株式等の振替に関する法律第二百七十四条第一項(金融商品取引所の合併における新株予約権買取請求に関する金融商品取引法の特例等)に規定する新株予約権買取請求
同項に規定する買取口座
徴収職員は、振替社債等を差し押さえるときは、発行者に対しその履行を、振替機関等に対し振替社債等の振替 又は抹消を、滞納者に対し振替社債等の取立てその他の処分 又は振替 若しくは抹消の申請を禁じなければならない。
第一項の差押えの効力は、その差押通知書が振替機関等に送達された時に生ずる。
第六十七条(差し押さえた債権の取立て)の規定は、振替社債等について準用する。
税務署長は、中小企業等協同組合法に基づく企業組合、信用金庫 その他の法人で組合員、会員 その他の持分を有する構成員が任意に(脱退につき予告 その他一定の手続を要する場合には、これをした後任意に)脱退することができるもの(合名会社、合資会社 及び合同会社を除く。以下この条において「組合等」という。)の組合員、会員 その他の構成員である滞納者の持分を差し押さえた場合において、当該持分につき次に掲げる理由があり、かつ、その持分以外の財産につき滞納処分を執行してもなお徴収すべき国税に不足すると認められるときは、その組合等に対し、その持分の一部の払戻し(組合等による譲受けが認められている持分については、譲受け)を請求することができる。
前項に規定する請求は、三十日(組合等からの脱退につき、法律 又は定款の定めにより、これと異なる一定期間前に組合等に予告することを必要とするものにあつては、その期間)前に組合等にその予告をした後でなければ、行うことができない。