地方教育行政の組織及び運営に関する法律
第一章 総則
地方公共団体における教育行政は、教育基本法(平成十八年法律第百二十号)の趣旨にのつとり、教育の機会均等、教育水準の維持向上 及び地域の実情に応じた教育の振興が図られるよう、国との適切な役割分担 及び相互の協力の下、公正かつ適正に行われなければならない。
地方公共団体の長は、教育基本法第十七条第一項に規定する基本的な方針を参酌し、その地域の実情に応じ、当該地方公共団体の教育、学術 及び文化の振興に関する総合的な施策の大綱(以下単に「大綱」という。)を定めるものとする。
地方公共団体の長は、大綱を定め、又はこれを変更しようとするときは、あらかじめ、次条第一項の総合教育会議において協議するものとする。
地方公共団体の長は、大綱を定め、又はこれを変更したときは、遅滞なく、これを公表しなければならない。
第一項の規定は、地方公共団体の長に対し、第二十一条に規定する事務を管理し、又は執行する権限を与えるものと解釈してはならない。
地方公共団体の長は、大綱の策定に関する協議 及び次に掲げる事項についての協議 並びにこれらに関する次項各号に掲げる構成員の事務の調整を行うため、総合教育会議を設けるものとする。
教育委員会は、その権限に属する事務に関して協議する必要があると思料するときは、地方公共団体の長に対し、協議すべき具体的事項を示して、総合教育会議の招集を求めることができる。
総合教育会議は、第一項の協議を行うに当たつて必要があると認めるときは、関係者 又は学識経験を有する者から、当該協議すべき事項に関して意見を聴くことができる。
総合教育会議は、公開する。
ただし、個人の秘密を保つため必要があると認めるとき、又は会議の公正が害されるおそれがあると認めるとき その他公益上必要があると認めるときは、この限りでない。
地方公共団体の長は、総合教育会議の終了後、遅滞なく、総合教育会議の定めるところにより、その議事録を作成し、これを公表するよう努めなければならない。
総合教育会議において その構成員の事務の調整が行われた事項については、当該構成員は、その調整の結果を尊重しなければならない。
前各項に定めるもののほか、総合教育会議の運営に関し必要な事項は、総合教育会議が定める。