成年後見制度の利用の促進に関する法律

# 平成二十八年法律第二十九号 #
略称 : 成年後見制度利用促進法 

第三条 # 基本理念


1項

成年後見制度の利用の促進は、成年被後見人等が、成年被後見人等でない者と等しく、基本的人権を享有する個人としてその尊厳が重んぜられ、その尊厳にふさわしい生活を保障されるべきこと、成年被後見人等の意思決定の支援が適切に行われるとともに、成年被後見人等の自発的意思が尊重されるべきこと 及び成年被後見人等の財産の管理のみならず 身上の保護が適切に行われるべきこと等の成年後見制度の理念を踏まえて行われるものとする。

2項

成年後見制度の利用の促進は、成年後見制度の利用に係る需要を適切に把握すること、市民の中から成年後見人等の候補者を育成し その活用を図ることを通じて成年後見人等となる人材を十分に確保すること等により、地域における需要に的確に対応することを旨として行われるものとする。

3項

成年後見制度の利用の促進は、家庭裁判所、関係行政機関(法務省、厚生労働省、総務省 その他の関係行政機関をいう。以下同じ。)、地方公共団体、民間の団体等の相互の協力 及び適切な役割分担の下に、成年後見制度を利用し 又は利用しようとする者の権利利益を適切かつ確実に保護するために必要な体制を整備することを旨として行われるものとする。