市町村の教育委員会(地方文化財保護審議会を置くものに限る。)は、文部科学省令で定めるところにより、単独で又は共同して、文化財保存活用大綱が定められているときは当該文化財保存活用大綱を勘案して、当該市町村の区域における文化財の保存 及び活用に関する総合的な計画(以下この節 及び第百九十二条の六第一項において「文化財保存活用地域計画」という。)を作成し、文化庁長官の認定を申請することができる。
文化財保護法
第百八十三条の三 # 文化財保存活用地域計画の認定
文化財保存活用地域計画には、次に掲げる事項を記載するものとする。
当該市町村の区域における文化財の保存 及び活用に関する基本的な方針
当該市町村の区域における文化財の保存 及び活用を図るために当該市町村が講ずる措置の内容
当該市町村の区域における文化財を把握するための調査に関する事項
その他文部科学省令で定める事項
市町村の教育委員会は、文化財保存活用地域計画を作成しようとするときは、あらかじめ、公聴会の開催 その他の住民の意見を反映させるために必要な措置を講ずるよう努めるとともに、地方文化財保護審議会(第百八十三条の九第一項に規定する協議会が組織されている場合にあつては、地方文化財保護審議会 及び当該協議会。第百八十三条の五第二項において同じ。)の意見を聴かなければならない。
文化財保存活用地域計画は、地域における歴史的風致の維持及び向上に関する法律(平成二十年法律第四十号)第五条第一項に規定する歴史的風致維持向上計画が定められているときは、当該歴史的風致維持向上計画との調和が保たれたものでなければならない。
文化庁長官は、第一項の規定による認定の申請があつた場合において、その文化財保存活用地域計画が次の各号のいずれにも適合するものであると認めるときは、その認定をするものとする。
当該文化財保存活用地域計画の実施が当該市町村の区域における文化財の保存 及び活用に寄与するものであると認められること。
円滑かつ確実に実施されると見込まれるものであること。
文化財保存活用大綱が定められているときは、当該文化財保存活用大綱に照らし適切なものであること。
文化庁長官は、前項の認定をしようとするときは、あらかじめ、文部科学大臣を通じ関係行政機関の長に協議しなければならない。
文化庁長官は、第五項の認定をしたときは、遅滞なく、その旨を当該認定を申請した市町村の教育委員会に通知しなければならない。
市町村の教育委員会は、前項の通知を受けたときは、遅滞なく、当該通知に係る文化財保存活用地域計画を公表するよう努めなければならない。