原告が日本国内に住所、事務所 及び営業所を有しないときは、裁判所は、被告の申立てにより、決定で、訴訟費用の担保を立てるべきことを原告に命じなければならない。
その担保に不足を生じたときも、同様とする。
原告が日本国内に住所、事務所 及び営業所を有しないときは、裁判所は、被告の申立てにより、決定で、訴訟費用の担保を立てるべきことを原告に命じなければならない。
その担保に不足を生じたときも、同様とする。
前項の規定は、金銭の支払の請求の一部について争いがない場合において、その額が担保として十分であるときは、適用しない。
被告は、担保を立てるべき事由があることを知った後に本案について弁論をし、又は弁論準備手続において申述をしたときは、第一項の申立てをすることができない。
第一項の申立てをした被告は、原告が担保を立てるまで応訴を拒むことができる。
裁判所は、第一項の決定において、担保の額 及び担保を立てるべき期間を定めなければならない。
担保の額は、被告が全審級において支出すべき訴訟費用の総額を標準として定める。
第一項の申立てについての決定に対しては、即時抗告をすることができる。
担保を立てるには、担保を立てるべきことを命じた裁判所の所在地を管轄する地方裁判所の管轄区域内の供託所に金銭 又は裁判所が相当と認める有価証券(社債、株式等の振替に関する法律(平成十三年法律第七十五号)第二百七十八条第一項に規定する振替債を含む。次条において同じ。)を供託する方法 その他最高裁判所規則で定める方法によらなければならない。
ただし、当事者が特別の契約をしたときは、その契約による。
被告は、訴訟費用に関し、前条の規定により供託した金銭 又は有価証券について、他の債権者に先立ち弁済を受ける権利を有する。
原告が担保を立てるべき期間内にこれを立てないときは、裁判所は、口頭弁論を経ないで、判決で、訴えを却下することができる。
ただし、判決前に担保を立てたときは、この限りでない。
担保を立てた者が担保の事由が消滅したことを証明したときは、裁判所は、申立てにより、担保の取消しの決定をしなければならない。
担保を立てた者が担保の取消しについて担保権利者の同意を得たことを証明したときも、前項と同様とする。
訴訟の完結後、裁判所が、担保を立てた者の申立てにより、担保権利者に対し、一定の期間内にその権利を行使すべき旨を催告し、担保権利者がその行使をしないときは、担保の取消しについて担保権利者の同意があったものとみなす。
第一項 及び第二項の規定による決定に対しては、即時抗告をすることができる。
裁判所は、担保を立てた者の申立てにより、決定で、その担保の変換を命ずることができる。
ただし、その担保を契約によって他の担保に変換することを妨げない。
第七十五条第四項、第五項 及び第七項 並びに第七十六条から前条までの規定は、他の法令により訴えの提起について立てるべき担保について準用する。