水産資源保護法

# 昭和二十六年法律第三百十三号 #

第二十七条

@ 施行日 : 令和四年六月十七日 ( 2022年 6月17日 )
@ 最終更新 : 令和四年法律第六十八号による改正

1項

農林水産大臣は、工作物が溯河魚類の通路を害すると認めるときは、その所有者 又は占有者に対し、除害工事を命ずることができる。

2項

前項の規定により除害工事を命ずるときは、次項の規定による補償金の総額が国会の議決を経た予算の金額を超えない範囲内でしなければならない。

3項

農林水産大臣は、第一項の規定により除害工事を命じたときは、その工作物について権利を有する者に対し、相当の補償をしなければならない。


ただし第二十五条第二項の規定による命令に違反した者に対し、第一項の規定により除害工事を命じた場合においては、その者に対しては、補償しない。

4項

第一項の規定による除害工事の命令が利害関係人の申請によつてされたときは、農林水産大臣の定めるところにより、当該申請者が、前項本文の規定による補償をしなければならない。

5項

前二項の補償金額に不服がある者は、補償金額決定の通知を受けた日から六月以内に、訴えをもつて、その増減を請求することができる。

6項

前項の訴えにおいては、国を被告とする。


ただし第四項の場合においては、申請者 又は工作物について権利を有する者を被告とする。

7項

第一項の規定による工作物の除害工事の命令があつた場合において、当該工作物の上に先取特権、質権 又は抵当権があるときは、当該先取特権者、質権者 又は抵当権者から供託しなくてもよい旨の申出がある場合を除き、農林水産大臣 又は第四項の当該申請者は、第三項 又は第四項の補償金を供託しなければならない。

8項

前項の先取特権者、質権者 又は抵当権者は、同項の規定により供託した補償金に対してその権利を行うことができる。