警察官は、通行禁止区域等において、車両 その他の物件が緊急通行車両の通行の妨害となることにより災害応急対策の実施に著しい支障が生じるおそれがあると認めるときは、当該車両 その他の物件の占有者、所有者 又は管理者に対し、当該車両 その他の物件を付近の道路外の場所へ移動すること その他当該通行禁止区域等における緊急通行車両の円滑な通行を確保するため必要な措置をとることを命ずることができる。
災害対策基本法
第七十六条の三
前項の場合において、同項の規定による措置をとることを命ぜられた者が当該措置をとらないとき又はその命令の相手方が現場にいないために当該措置をとることを命ずることができないときは、警察官は、自ら当該措置をとることができる。
この場合において、警察官は、当該措置をとるためやむを得ない限度において、当該措置に係る車両 その他の物件を破損することができる。
前二項の規定は、警察官がその場にいない場合に限り、災害派遣を命ぜられた部隊等の自衛官の職務の執行について準用する。
この場合において、
第一項中
「緊急通行車両の通行」とあるのは
「自衛隊用緊急通行車両(自衛隊の使用する緊急通行車両で災害応急対策の実施のため運転中のものをいう。以下この項において同じ。)の通行」と、
「緊急通行車両の円滑な通行」とあるのは
「自衛隊用緊急通行車両の円滑な通行」と
読み替えるものとする。
第一項 及び第二項の規定は、警察官がその場にいない場合に限り、消防吏員の職務の執行について準用する。
この場合において、
第一項中
「緊急通行車両の通行」とあるのは
「消防用緊急通行車両(消防機関の使用する緊急通行車両で災害応急対策の実施のため運転中のものをいう。以下この項において同じ。)の通行」と、
「緊急通行車両の円滑な通行」とあるのは
「消防用緊急通行車両の円滑な通行」と
読み替えるものとする。
第一項(前二項において準用する場合を含む。)の規定による命令に従つて行う措置 及び第二項(前二項において準用する場合を含む。)の規定により行う措置については、第七十六条第一項の規定による車両の通行の禁止 及び制限 並びに前条第一項、第二項 及び第四項の規定は、適用しない。
災害派遣を命ぜられた部隊等の自衛官 又は消防吏員は、第三項 若しくは第四項において準用する第一項の規定による命令をし、又は第三項 若しくは第四項において準用する第二項の規定による措置をとつたときは、直ちに、その旨を、当該命令をし、又は措置をとつた場所を管轄する警察署長に通知しなければならない。