特定複合観光施設区域整備法

# 平成三十年法律第八十号 #
略称 : IR法  IR整備法 

第三款 カジノ行為業務

分類 法律
カテゴリ   観光
@ 施行日 : 令和六年四月一日 ( 2024年 4月1日 )
@ 最終更新 : 令和四年法律第九十七号
最終編集日 : 2024年 11月05日 12時31分

1項

カジノ事業者は、入場禁止対象者 及び第百七十四条第二項の規定によりカジノ行為を行ってはならないこととされている者にカジノ行為を行わせてはならない。

2項

カジノ事業者は、カジノ行為を顧客との間で行い、又は顧客相互間で行わせるときは、カジノ行為区画のうち第四十一条第一項第七号のカジノ管理委員会規則で定める部分において行い、又は行わせなければならない。

3項

カジノ事業者は、カジノ行為の公正性を確保し、又は著しく顧客の射幸心をそそることを防止するために必要なものとしてカジノ管理委員会規則で定めるカジノ行為に関する基準に従い、カジノ行為業務を行わなければならない。

4項

カジノ事業者は、カジノ行為に関し、その公正性を確保し、顧客の利益が不当に害されることのないよう、カジノ管理委員会規則で定めるところにより、カジノ行為の方法 その他顧客に参考となるべき情報を提供しなければならない。

5項

カジノ事業者は、カジノ行為に関し、次に掲げる行為をしてはならない。

一 号

顧客に対し、虚偽のことを告げ、又はカジノ行為の内容のうち重要な事項を告げない行為

二 号
顧客に対し、不確実な事項について断定的判断を提供し、又は確実であると誤認させるおそれのあることを告げる行為
三 号

前二号に掲げるもののほか、偽り その他不正 又は不当な行為

6項

カジノ事業者は、顧客との間でカジノ行為を行うときは、その得喪を争う金銭に代えて、チップ(金銭の額に相当する価額を有するものとして交付 又は付与(以下この節 及び第百九十二条第一項第一号において「交付等」という。)をされる証票、電子機器 その他の物 又は番号、記号 その他の符号であって、カジノ行為を行うために提示、交付 その他の方法により使用することができるものをいう。以下同じ。)を使用しなければならない。

7項

カジノ事業者は、顧客が当該カジノ事業者との間 又は顧客相互間でカジノ行為を行うときは、その得喪を争う金銭に代えて、チップを顧客に使用させなければならない。

8項

カジノ事業者は、顧客にチップの交付等をするときは、カジノ管理委員会規則で定めるところにより、顧客から、現金による支払のほか、元本の拠出があり、かつ、容易に換価することができるものとしてカジノ管理委員会規則で定める支払手段 又はカジノ行為関連景品類であってこれと引換えにチップの交付等をするものとして顧客に提供されたもの以外の手段による支払を受けてはならない。

9項

カジノ事業者は、前項の規定にかかわらず、本邦内に住居を有しない外国人である顧客がクレジットカード(それを提示し 又は通知して、事業者から商品 若しくは権利を購入し 又は有償で役務の提供を受けることができるカード その他の物 又は番号、記号 その他の符号(以下この項において「カード等」という。)であって、当該顧客が当該カード等を提示し 又は通知して事業者から商品 若しくは権利を購入し 又は有償で役務の提供を受けたときは、当該顧客に当該カード等を交付し、又は付与した者が当該事業者に当該商品 若しくは権利の代金 又は当該役務の対価に相当する額の金銭を直接に又は第三者を経由して交付するとともに、当該顧客からあらかじめ定められた時期までに当該代金 若しくは当該対価の合計額の金銭を受領し、又はあらかじめ定められた時期ごとに当該合計額を基礎としてあらかじめ定められた方法により算定して得た額の金銭を受領するもの(次款の規定による特定資金貸付業務に係る規制を勘案してカジノ管理委員会が適当と認める条件によるものに限る)をいう。)を提示したときは、当該クレジットカードの利用による支払を受けて、当該顧客に対し、チップの交付等をすることができる。

10項

カジノ事業者は、顧客の求めに応じ、カジノ管理委員会規則で定めるところにより、チップと引換えに、当該チップの価額(当該顧客が特定資金貸付契約(顧客からカジノ行為に供しようとする金銭の貸付けに係る依頼を受け、当該顧客との間でカジノ事業者が締結する特定資金貸付業務に係る契約をいう。以下同じ。)に基づきカジノ事業者に対して債務を有する場合には、当該債務の額を控除した額)に相当する現金 又は元本の拠出があり、かつ、容易に換価することができるものとしてカジノ管理委員会規則で定めるものを当該顧客に交付しなければならない。

11項

カジノ事業者は、前各項の規定を遵守するため、次に掲げる措置を講じなければならない。

一 号

前各項の規定の遵守のための従業者に対する教育訓練の実施

二 号

前各項の規定の遵守のための行為準則の作成

三 号

前各項の規定の遵守のために必要な業務を統括管理する者 及び当該業務を監査する者の選任

四 号

前三号に掲げるもののほか、カジノ管理委員会規則で定める措置

12項

第六十八条第三項 及び前条第二項の規定は前項第二号の行為準則について、第六十八条第四項の規定は第一項から第十項までの規定の遵守について、それぞれ準用する。


この場合において、

同条第四項
「第二項第二号」とあるのは、
第七十三条第十一項第三号」と

読み替えるものとする。

13項

カジノ管理委員会があらかじめ指定するカジノ管理委員会の職員(次条において「指定職員」という。)は、カジノ事業者が第四十一条第三項の条件に違反し、第四十八条第一項の承認を受けないでカジノ行為の種類 若しくは方法を変更し、又は第一項から第十項まで 若しくは第百十四条の規定に違反してカジノ行為業務を行っていると認めるときは、当該カジノ事業者に対し、当該カジノ行為業務をやめるよう命ずることができる。

1項

カジノ事業者は、カジノ行為業務を行うに当たっては、第百五十一条第一項 若しくは第二項の検定に合格した型式の電磁的カジノ関連機器等 又は第百五十六条第一項の表示が付され、かつ、技術基準に適合する非電磁的カジノ関連機器等(以下この条において「適合機器等」という。以外の機器等をカジノ関連機器等の用途に使用し、又は適合機器等をその用途以外のカジノ関連機器等の用途に使用してはならない。

2項

カジノ事業者は、増設、交替 その他の事由によりカジノ関連機器等の変更(カジノ行為業務において大量に使用され又は廃棄されるトランプ その他のカジノ管理委員会規則で定める非電磁的カジノ関連機器等にあっては、その種別の変更に限る)をしようとするときは、カジノ管理委員会規則で定める軽微な変更の場合を除き、カジノ管理委員会規則で定めるところにより、カジノ管理委員会の承認を受けなければならない。

3項

カジノ管理委員会は、前項の承認の申請について、当該申請に係るカジノ関連機器等が適合機器等でないときは、当該承認を与えてはならない。

4項

カジノ事業者は、カジノ関連機器等について第二項のカジノ管理委員会規則で定める軽微な変更をしたときは、カジノ管理委員会規則で定めるところにより、遅滞なく、その旨をカジノ管理委員会に届け出なければならない。


この場合において、カジノ事業者は、カジノ管理委員会規則で定める書類を添付しなければならない。

5項

カジノ事業者は、カジノ管理委員会規則で定めるところにより、カジノ関連機器等の管理に関し、点検 及び修理の状況 その他のカジノ管理委員会規則で定める事項について記録を作成し、これを保存しなければならない。

6項

何人も、適合機器等以外の機器等がカジノ関連機器等の用途に使用され、又は適合機器等がその用途以外のカジノ関連機器等の用途に使用されることを知りながら、カジノ事業者に対し、それぞれ適合機器等以外の機器等 又は適合機器等を販売し、貸与し、又は授与してはならない。

7項

指定職員は、第一項第二項 又は第四項の規定に違反して機器等が使用されていると認めるときは、カジノ事業者に対し、当該機器等の使用を継続してはならない旨を命ずることができる。

8項

指定職員は、前項の規定による命令をしたときは、当該カジノ事業者に対し、当該機器等について使用の継続を禁止する旨を記載した文書を交付し、かつ、当該機器等の見やすい箇所にその旨を表示する標章を貼り付けなければならない。

9項

指定職員は、前項の規定による措置をとったときは、その旨をカジノ管理委員会に報告しなければならない。

10項

第八項の規定により貼り付けられた標章は、何人も、これを破損し、又は汚損してはならず、また、当該機器等につき必要な措置がとられたことについて、カジノ管理委員会規則で定める手続により、カジノ管理委員会の確認を受けた後でなければ、これを取り除いてはならない。

11項

第八項の規定により交付する文書 及び貼付する標章の様式は、カジノ管理委員会規則で定める。

1項

カジノ事業者は、カジノ管理委員会規則で定めるところにより、三月ごとに、カジノ行為業務 及びカジノ施設の運営の状況に関し、カジノ管理委員会規則で定める事項をカジノ管理委員会に報告しなければならない。

2項

カジノ事業者は、前項に定めるもののほか、カジノ行為に関し、不正の行為 又は法令に違反する重大な事実を発見したときは、遅滞なく、これをカジノ管理委員会に報告しなければならない。