特定複合観光施設区域整備法

# 平成三十年法律第八十号 #
略称 : IR法  IR整備法 

第八章 入場料及び認定都道府県等入場料

分類 法律
カテゴリ   観光
@ 施行日 : 令和六年四月一日 ( 2024年 4月1日 )
@ 最終更新 : 令和四年法律第九十七号
最終編集日 : 2024年 11月23日 19時25分


第一節 入場料及び認定都道府県等入場料の賦課等

1項
国は、入場者(本邦内に住居を有しない外国人を除く。以下この節において同じ。)に対し、当該入場者がカジノ行為区画に入場しようとする時に、三千円の入場料を賦課するものとする。
2項

前項の規定は、入場料を納付した者が当該入場料の納付後初めてカジノ行為区画に入場した時から二十四時間を経過する時(以下この条において「再賦課基準時」という。)までの間に反復してカジノ行為区画に入場しようとする場合には、適用しない

3項

国は、入場者が再賦課基準時になおカジノ行為区画に滞在しているときは、当該入場者に対し、第一項に定める額の入場料を再賦課するものとする。

4項

第一項の規定は、入場料を再納付した者が再賦課基準時から二十四時間を経過する時(以下この条において「再々賦課基準時」という。)までの間に反復してカジノ行為区画に入場しようとする場合には、適用しない

5項

国は、入場者が再々賦課基準時になおカジノ行為区画に滞在しているときは、当該入場者に対し、第一項に定める額の入場料を再々賦課するものとする。

6項

第一項の規定は、入場料を再々納付した者が再々賦課基準時から二十四時間を経過する時までの間に反復してカジノ行為区画に入場しようとする場合には、適用しない

1項

認定都道府県等は、入場者に対し、当該入場者がカジノ行為区画に入場しようとする時に、三千円の認定都道府県等入場料を賦課するものとする。

2項

前条第二項から第六項までの規定は、認定都道府県等の認定都道府県等入場料について準用する。

1項

カジノ事業者は、入場者から、そのカジノ行為区画への入場の前に、国が賦課する入場料 及び認定都道府県等が賦課する認定都道府県等入場料を徴収しなければならない。

2項

カジノ事業者は、入場者から、国が再賦課する入場料 及び再々賦課する入場料 並びに認定都道府県等が再賦課する認定都道府県等入場料 及び再々賦課する認定都道府県等入場料を徴収しなければならない。

1項

カジノ事業者は、政令で定めるところにより、各月ごとに、前条の規定により徴収すべき入場料の額に相当する額(以下この章において「入場料納入金」という。)及び認定都道府県等入場料の額に相当する額(以下この章において「認定都道府県等入場料納入金」という。)を、その翌月の政令で定める日までに国に納付しなければならない。

2項

国は、認定都道府県等入場料納入金の納付があったときは、政令で定めるところにより、当該認定都道府県等入場料納入金として納付された額を、当該納付があった月の翌々月の末日までに認定都道府県等に払い込むものとする。

3項

カジノ事業者は、第一項の規定により国に納付した入場料納入金 又は認定都道府県等入場料納入金のうち入場者から徴収できなかった入場料 又は認定都道府県等入場料に相当する部分については、当該入場者に対して求償権を有する。

1項

カジノ管理委員会 及び認定都道府県等は、それぞれ、カジノ事業者に対し、カジノ管理委員会規則で定めるところにより、当該カジノ事業者が入場料 及び認定都道府県等入場料を徴収すべき義務を課せられた者であることを証する証票を交付しなければならない。

2項

カジノ事業者は、前項の証票をそのカジノ行為区画に入場しようとする者に見やすい箇所に掲示しなければならない。

3項

第一項の証票は、他人に貸し付け、又は譲り渡してはならない。

4項

カジノ事業者は、第三十九条の免許が取り消され、又は失効したときは、遅滞なく、第一項の証票を、それぞれ、カジノ管理委員会 及び認定都道府県等に返納しなければならない。

1項

入場者は、カジノ行為区画に入場しようとするときは、その入場の前に、国が賦課する入場料 及び認定都道府県等が賦課する認定都道府県等入場料をカジノ事業者に納付しなければならない。

2項

入場者は、国が再賦課する入場料 及び再々賦課する入場料 並びに認定都道府県等が再賦課する認定都道府県等入場料 及び再々賦課する認定都道府県等入場料をカジノ事業者に納付しなければならない。

3項

カジノ事業者は、入場料 及び認定都道府県等入場料の全部 又は一部を立て替え、又は補塡してはならない。

1項

この節に定めるもののほか、入場料 及び認定都道府県等入場料に関し必要な事項は、政令で定める。

第二節 申告及び徴収

1項

カジノ事業者は、各月ごとに、当該月に係る第百七十九条第一項の規定により納付すべき入場料納入金 及び認定都道府県等入場料納入金の額 その他カジノ管理委員会規則で定める事項を記載した申告書を、その翌月の政令で定める日までにカジノ管理委員会に提出しなければならない。

2項

カジノ事業者は、前項の申告書の記載に誤りがあることを知ったときは、遅滞なく、その旨をカジノ管理委員会に届け出なければならない。

3項

カジノ管理委員会は、カジノ事業者が第一項の申告書の提出期限までに同項の申告書を提出しないとき、又は同項の申告書の記載に誤りがあると認めたときは、入場料納入金 又は認定都道府県等入場料納入金の額を決定し、第五項に規定する場合を除き、カジノ事業者に納入の告知をするものとする。

4項

前項の納入の告知を受けたカジノ事業者は、同項の規定によりカジノ管理委員会が決定した額の入場料納入金 又は認定都道府県等入場料納入金(第一項の規定による申告に基づき納付した入場料納入金 又は認定都道府県等入場料納入金があるときは、その額を控除した額)を、その告知を受けた日から起算して十五日以内に国に納付しなければならない。

5項

カジノ管理委員会は、カジノ事業者が第一項の規定による申告に基づき納付した入場料納入金 若しくは認定都道府県等入場料納入金の額が第三項の規定によりカジノ管理委員会が決定した額を超えるときは、その超える額 又は入場料納入金 若しくは認定都道府県等入場料納入金に係る過誤納金について、カジノ管理委員会規則で定めるところにより、入場料納入金、認定都道府県等入場料納入金 その他この節の規定による徴収金(以下この節において単に「徴収金」という。)のうち未納のものがあるときはこれに充当し、なお残余があればその時以後に納付すべき徴収金の額から順次控除するものとする。


ただし、当該残余について、カジノ事業者がカジノ事業を廃止したときは、遅滞なく、金銭で還付しなければならない。

6項

カジノ管理委員会は、前項の規定による充当、控除 又は還付をしたときは、その旨をカジノ事業者に通知しなければならない。

1項

カジノ管理委員会は、カジノ事業者が前条第四項の規定により入場料納入金 又は認定都道府県等入場料納入金を納付しなければならないときは、その納付すべき額(その額に千円未満の端数があるときは、その端数は、切り捨てる。)に百分の十を乗じて得た額の加算金を徴収する。


ただし、カジノ事業者が、天災 その他やむを得ない理由により、同条第一項の申告書を提出することができず当該入場料納入金 又は認定都道府県等入場料納入金を納付しなければならなくなったときは、この限りでない。

2項

前項の規定にかかわらず同項に規定する入場料納入金 又は認定都道府県等入場料納入金が千円未満であるときは、同項の加算金は、徴収しない。

3項

カジノ管理委員会は、第一項の規定により加算金を徴収するときは、カジノ管理委員会規則で定めるところにより、カジノ事業者に対し、期限を指定して、その納付すべき加算金の額を通知しなければならない。

1項

前条第一項本文に規定する場合において、カジノ事業者がその入場料納入金 又は認定都道府県等入場料納入金の額の計算の基礎となるべき事実の全部 又は一部を隠蔽し、又は仮装し、その隠蔽し、又は仮装したところに基づき申告書を提出していたときは、政令で定めるところにより、当該カジノ事業者に対し、加算金の額の計算の基礎となるべき入場料納入金 又は認定都道府県等入場料納入金の額(その入場料納入金 又は認定都道府県等入場料納入金の額の計算の基礎となるべき事実で隠蔽し、又は仮装されていないものに基づくことが明らかであるものがあるときは、当該隠蔽し、又は仮装されていない事実に基づく入場料納入金 又は認定都道府県等入場料納入金の額として政令で定めるところにより計算した金額を控除した入場料納入金 又は認定都道府県等入場料納入金の額とし、その額に千円未満の端数があるときは、その端数は、切り捨てる。)に係る加算金に代え、当該基礎となるべき入場料納入金 又は認定都道府県等入場料納入金の額に百分の三十五を乗じて得た額の特別加算金を徴収する。

2項

前条第二項 及び第三項の規定は、前項の規定により徴収する特別加算金について準用する。

1項

カジノ管理委員会は、カジノ事業者が徴収金を納付しないときは、期限を指定して督促しなければならない。

2項

カジノ管理委員会は、前項の規定による督促をするときは、当該カジノ事業者に対し、督促状を発する。


この場合において、督促状により指定すべき期限は、督促状を発する日から起算して十日以上経過した日でなければならない。

3項

カジノ管理委員会は、第一項の規定による督促を受けたカジノ事業者がその指定の期限までに徴収金を完納しないときは、国税滞納処分の例により、滞納処分をすることができる。

1項

カジノ管理委員会は、前条第一項の規定による督促をしたときは、当該督促に係る入場料納入金 又は認定都道府県等入場料納入金の額につき年十四・五パーセントの割合で納付期限の翌日から起算してその完納 又は財産差押えの日の前日までの日数によって計算した額の延滞金を徴収する。


ただし、督促に係る入場料納入金 又は認定都道府県等入場料納入金の額が千円未満であるときは、この限りでない。

2項

前項の場合において、入場料納入金 又は認定都道府県等入場料納入金の額の一部につき納付があったときは、その納付の日以降の期間に係る延滞金の額の計算の基礎となる入場料納入金 又は認定都道府県等入場料納入金の額は、その納付のあった入場料納入金 又は認定都道府県等入場料納入金の額を控除した額とする。

3項

延滞金の計算において、前二項の入場料納入金 又は認定都道府県等入場料納入金の額に千円未満の端数があるときは、その端数は、切り捨てる。

4項

前三項の規定により計算した延滞金の額に百円未満の端数があるときは、その端数は、切り捨てる。

5項

延滞金は、次の各号に掲げる場合のいずれかに該当するときは、徴収しない。


ただし第四号に掲げる場合には、その執行を停止し、又は猶予した期間に対応する部分の金額に限る

一 号

督促状に指定した期限までに入場料納入金 又は認定都道府県等入場料納入金を完納したとき。

二 号

納付義務者の住所 又は居所が不明のため、公示送達の方法により督促したとき。

三 号

延滞金の額が百円未満であるとき。

四 号

入場料納入金 又は認定都道府県等入場料納入金について滞納処分の執行を停止し、又は猶予したとき。

五 号

入場料納入金 又は認定都道府県等入場料納入金を納付しないことについてやむを得ない理由があると認められるとき。

1項

徴収金の先取特権の順位は、国税 及び地方税に次ぐものとする。

1項

徴収金は、この節に別段の定めがある場合を除き、国税徴収の例により徴収する。

1項

徴収金を徴収し、又はその還付を受ける権利は、これらを行使することができる時から五年を経過したときは、時効により消滅する。

2項

カジノ管理委員会が行う徴収金の納入の告知 又は第百八十六条第一項の規定による督促は、時効の更新の効力を生ずる。

1項

この節に定めるもののほか、入場料納入金 及び認定都道府県等入場料納入金の申告 及び徴収に関し必要な事項は、政令で定める。