被疑者取調べ適正化のための監督に関する規則

# 平成二十年国家公安委員会規則第四号 #

第一章 総則

分類 規則
カテゴリ   警察
@ 施行日 : 令和六年四月一日 ( 2024年 4月1日 )
@ 最終更新 : 令和六年国家公安委員会規則第七号による改正
最終編集日 : 2024年 11月23日 19時24分


1項

この規則は、被疑者取調べの監督に関し必要な事項を定めることにより、被疑者取調べの適正化に資することを目的とする。

1項

被疑者取調べの監督は、厳正かつ公平を旨として行わなければならない。

2項

被疑者取調べの監督に当たっては、被疑者 又は被告人(以下単に「被疑者」という。)その他の関係者の人権に配慮しなければならない。

3項

被疑者取調べの監督に当たっては、必要な限度を超えて取調べ警察官 その他の関係者の業務に支障を及ぼし、又は犯罪捜査の不当な妨げとならないよう注意しなければならない。

1項

この規則において、次の各号に掲げる用語の意義は、それぞれ当該各号に定めるところによる。

一 号

被疑者取調べ

取調べ室(これに準ずる場所を含む。以下同じ。)において警察官が行う被疑者の取調べをいう。

二 号

監督対象行為

被疑者取調べに際し、当該被疑者取調べに携わる警察官が、被疑者に対して行う次に掲げる行為をいう。

やむを得ない場合を除き、身体に接触すること。

直接 又は間接に有形力を行使すること(に掲げるものを除く)。

殊更に不安を覚えさせ、又は困惑させるような言動をすること。

一定の姿勢 又は動作をとるよう不当に要求すること。

便宜を供与し、又は供与することを申し出、若しくは約束すること。

人の尊厳を著しく害するような言動をすること。

1項

被疑者取調べに関し次項に規定する職務を行う者(以下「取調べ監督官」という。)は、警視庁、道府県警察本部 又は方面本部(以下「警察本部」という。)に置かれる取調べ室に係るものについては警察本部の被疑者取調べの監督業務を担当する課(課に準ずるものを含む。以下「取調べ監督業務担当課」という。)の警察官のうちから警視総監、道府県警察本部長 又は方面本部長(以下「警察本部長」という。)が指名する者とし、警察署に置かれる取調べ室に係るものについては警察署の総務課 又は警務課(課の置かれていない警察署にあっては、係を含む。)の警察官のうちから警察署長が指名する者とする。

2項

取調べ監督官は、警察本部長 又は警察署長の指揮を受け、次に掲げる職務を行うものとする。

一 号

第六条第一項の規定に基づき被疑者取調べの状況の確認を行うこと。

二 号

第六条第三項 又は同条第四項の規定に基づき被疑者取調べの中止の要求 その他の必要な措置をとること。

三 号

第八条の規定により巡察官が行う巡察に協力すること。

四 号

第十条の規定により取調べ調査官が行う調査に協力すること。

五 号

その他法令の規定によりその権限に属させられ、又は警察本部長 若しくは警察署長から特に命ぜられた事項

3項

取調べ監督官の職務を行う者 及びその職務を補助する者は、その担当する被疑者取調べに係る被疑者に係る犯罪の捜査に従事してはならない。

1項

取調べ監督官と捜査主任官(犯罪捜査規範昭和三十二年国家公安委員会規則第二号第二十条犯罪捜査規範第二百七十五条の規定により読み替えて適用する場合を含む。)に規定する捜査主任官をいう。以下同じ。)は、被疑者取調べの監督に関し、相互に緊密な連絡を保たなければならない。