障害を理由とする差別の解消の推進に関する法律

# 平成二十五年法律第六十五号 #
略称 : 障害者差別解消法 

第一章 総則

分類 法律
カテゴリ   社会福祉
@ 施行日 : 令和四年六月十七日 ( 2022年 6月17日 )
@ 最終更新 : 令和四年法律第六十八号による改正
最終編集日 : 2023年 01月08日 10時36分


1項

この法律は、障害者基本法昭和四十五年法律第八十四号)の基本的な理念にのっとり、全ての障害者が、障害者でない者と等しく、基本的人権を享有する個人としてその尊厳が重んぜられ、その尊厳にふさわしい生活を保障される権利を有することを踏まえ、障害を理由とする差別の解消の推進に関する基本的な事項、行政機関等 及び事業者における障害を理由とする差別を解消するための措置等を定めることにより、障害を理由とする差別の解消を推進し、もって全ての国民が、障害の有無によって分け隔てられることなく、相互に人格と個性を尊重し合いながら共生する社会の実現に資することを目的とする。

1項

この法律において、次の各号に掲げる用語の意義は、それぞれ当該各号に定めるところによる。

一 号

障害者

身体障害、知的障害、精神障害(発達障害を含む。)その他の心身の機能の障害(以下「障害」と総称する。)がある者であって、障害 及び社会的障壁により継続的に日常生活 又は社会生活に相当な制限を受ける状態にあるものをいう。

二 号

社会的障壁

障害がある者にとって日常生活 又は社会生活を営む上で障壁となるような社会における事物、制度、慣行、観念 その他一切のものをいう。

三 号

行政機関等

国の行政機関、独立行政法人等、地方公共団体(地方公営企業法(昭和二十七年法律第二百九十二号)第三章の規定の適用を受ける地方公共団体の経営する企業を除く第七号第十条 及び附則第四条第一項において同じ。)及び地方独立行政法人をいう。

四 号

国の行政機関

次に掲げる機関をいう。

法律の規定に基づき内閣に置かれる機関(内閣府を除く) 及び内閣の所轄の下に置かれる機関

内閣府、宮内庁 並びに内閣府設置法平成十一年法律第八十九号第四十九条第一項 及び第二項に規定する機関(これらの機関のうちの政令で定める機関が置かれる機関にあっては、当該政令で定める機関を除く

国家行政組織法昭和二十三年法律第百二十号第三条第二項に規定する機関(の政令で定める機関が置かれる機関にあっては、当該政令で定める機関を除く

内閣府設置法第三十九条 及び第五十五条 並びに宮内庁法昭和二十二年法律第七十号第十六条第二項の機関 並びに内閣府設置法第四十条 及び第五十六条宮内庁法第十八条第一項において準用する場合を含む。)の特別の機関で、政令で定めるもの

国家行政組織法第八条の二の施設等機関 及び同法第八条の三の特別の機関で、政令で定めるもの

会計検査院

五 号

独立行政法人等

次に掲げる法人をいう。

独立行政法人(独立行政法人通則法平成十一年法律第百三号第二条第一項に規定する独立行政法人をいう。において同じ。

法律により直接に設立された法人、特別の法律により特別の設立行為をもって設立された法人(独立行政法人を除く)又は特別の法律により設立され、かつ、その設立に関し行政庁の認可を要する法人のうち、政令で定めるもの

六 号

地方独立行政法人

地方独立行政法人法平成十五年法律第百十八号) 第二条第一項に規定する地方独立行政法人(同法第二十一条第三号に掲げる業務を行うものを除く)をいう。

七 号

事業者

商業 その他の事業を行う者(国、独立行政法人等、地方公共団体 及び地方独立行政法人を除く)をいう。

1項

国 及び地方公共団体は、この法律の趣旨にのっとり、障害を理由とする差別の解消の推進に関して必要な施策を策定し、及びこれを実施しなければならない。

1項

国民は、第一条に規定する社会を実現する上で障害を理由とする差別の解消が重要であることに鑑み、 障害を理由とする差別の解消の推進に寄与するよう努めなければならない。

1項

行政機関等 及び事業者は、社会的障壁の除去の実施についての必要かつ合理的な配慮を的確に行うため、自ら設置する施設の構造の改善 及び設備の整備、関係職員に対する研修 その他の必要な環境の整備に努めなければならない。