公益社団法人及び公益財団法人の認定等に関する法律

# 平成十八年法律第四十九号 #
略称 : 公益法人法  公益法人認定法 

第三節 公益法人の監督

分類 法律
カテゴリ   民事
@ 施行日 : 令和四年九月一日 ( 2022年 9月1日 )
@ 最終更新 : 令和元年法律第七十一号による改正
最終編集日 : 2024年 04月28日 00時54分


1項
行政庁は、公益法人の事業の適正な運営を確保するために必要な限度において、内閣府令で定めるところにより、公益法人に対し、その運営組織 及び事業活動の状況に関し必要な報告を求め、又はその職員に、当該公益法人の事務所に立ち入り、その運営組織 及び事業活動の状況 若しくは帳簿、書類 その他の物件を検査させ、若しくは関係者に質問させることができる。
2項

前項の規定による立入検査をする職員は、その身分を示す証明書を携帯し、関係者の請求があったときは、これを提示しなければならない。

3項

第一項の規定による立入検査の権限は、犯罪捜査のために認められたものと解してはならない。

1項

行政庁は、公益法人について、次条第二項各号いずれかに該当すると疑うに足りる相当な理由がある場合には、当該公益法人に対し、期限を定めて、必要な措置をとるべき旨の勧告をすることができる。

2項

行政庁は、前項の勧告をしたときは、内閣府令で定めるところにより、その勧告の内容を公表しなければならない。

3項

行政庁は、第一項の勧告を受けた公益法人が、正当な理由がなく、その勧告に係る措置をとらなかったときは、当該公益法人に対し、その勧告に係る措置をとるべきことを命ずることができる。

4項

行政庁は、前項の規定による命令をしたときは、内閣府令で定めるところにより、その旨を公示しなければならない。

5項

行政庁は、第一項の勧告 及び第三項の規定による命令をしようとするときは、次の各号に掲げる事由の区分に応じ、当該事由の有無について、当該各号に定める者の意見を聴くことができる。

一 号

第五条第一号第二号 若しくは第五号第六条第三号 若しくは第四号 又は次条第二項第三号に規定する事由(事業を行うに当たり法令上許認可等行政機関の許認可等を必要とする場合に限る

許認可等行政機関

二 号

第六条第一号ニ 又は第六号に規定する事由

警察庁長官等

三 号

第六条第五号に規定する事由

国税庁長官等

1項

行政庁は、公益法人が次のいずれかに該当するときは、その公益認定を取り消さなければならない。

一 号

第六条各号第二号除く)のいずれかに該当するに至ったとき。

二 号

偽りその他不正の手段により公益認定、第十一条第一項の変更の認定 又は第二十五条第一項の認可を受けたとき。

三 号

正当な理由がなく、前条第三項の規定による命令に従わないとき。

四 号

公益法人から公益認定の取消しの申請があったとき。

2項

行政庁は、公益法人が次のいずれかに該当するときは、その公益認定を取り消すことができる。

一 号

第五条各号に掲げる基準のいずれかに適合しなくなったとき。

二 号

前節の規定を遵守していないとき。

三 号

前二号のほか、法令 又は法令に基づく行政機関の処分に違反したとき。

3項

前条第五項の規定は、前二項の規定による公益認定の取消しをしようとする場合について準用する。

4項

行政庁は、第一項 又は第二項の規定により公益認定を取り消したときは、内閣府令で定めるところにより、その旨を公示しなければならない。

5項

第一項 又は第二項の規定による公益認定の取消しの処分を受けた公益法人は、その名称中の公益社団法人 又は公益財団法人という文字をそれぞれ一般社団法人 又は一般財団法人と変更する定款の変更をしたものとみなす。

6項

行政庁は、第一項 又は第二項の規定による公益認定の取消しをしたときは、遅滞なく、当該公益法人の主たる事務所の所在地を管轄する登記所に当該公益法人の名称の変更の登記を嘱託しなければならない。

7項

前項の規定による名称の変更の登記の嘱託書には、当該登記の原因となる事由に係る処分を行ったことを証する書面を添付しなければならない。

1項

行政庁が前条第一項 若しくは第二項の規定による公益認定の取消しをした場合 又は公益法人が合併により消滅する場合(その権利義務を承継する法人が公益法人であるときを除く)において、第五条第十七号に規定する定款の定めに従い、当該公益認定の取消しの日 又は当該合併の日から一箇月以内に公益目的取得財産残額に相当する額の財産の贈与に係る書面による契約が成立しないときは、内閣総理大臣が行政庁である場合にあっては国、都道府県知事が行政庁である場合にあっては当該都道府県が当該公益目的取得財産残額に相当する額の金銭について、同号に規定する定款で定める贈与を当該公益認定の取消しを受けた法人 又は当該合併により消滅する公益法人の権利義務を承継する法人(第四項において「認定取消法人等」という。)から受ける旨の書面による契約が成立したものとみなす。


当該公益認定の取消しの日 又は当該合併の日から一箇月以内に当該公益目的取得財産残額の一部に相当する額の財産について同号に規定する定款で定める贈与に係る書面による契約が成立した場合における残余の部分についても、同様とする。

2項

前項に規定する「公益目的取得財産残額」とは、第一号に掲げる財産から第二号に掲げる財産を除外した残余の財産の価額の合計額から第三号に掲げる額を控除して得た額をいう。

一 号

当該公益法人が取得したすべての公益目的事業財産(第十八条第六号に掲げる財産にあっては、公益認定を受けた日前に取得したものを除く

二 号
当該公益法人が公益認定を受けた日以後に公益目的事業を行うために費消し、又は譲渡した公益目的事業財産
三 号

公益目的事業財産以外の財産であって当該公益法人が公益認定を受けた日以後に公益目的事業を行うために費消し、又は譲渡したもの及び同日以後に公益目的事業の実施に伴い負担した公租公課の支払 その他内閣府令で定めるものの額の合計額

3項

前項に規定する額の算定の細目 その他公益目的取得財産残額の算定に関し必要な事項は、内閣府令で定める。

4項

行政庁は、第一項の場合には、認定取消法人等に対し、前二項の規定により算定した公益目的取得財産残額 及び第一項の規定により当該認定取消法人等と国 又は都道府県との間に当該公益目的取得財産残額 又はその一部に相当する額の金銭の贈与に係る契約が成立した旨を通知しなければならない。

5項

公益法人は、第五条第十七号に規定する定款の定めを変更することができない

1項

次の各号に掲げる者は、公益法人についてそれぞれ当該各号に定める事由があると疑うに足りる相当な理由があるため、行政庁が公益法人に対して適当な措置をとることが必要であると認める場合には、行政庁に対し、その旨の意見を述べることができる。

一 号

許認可等行政機関

第五条第一号第二号 若しくは第五号に掲げる基準に適合しない事由 又は第六条第三号 若しくは第四号 若しくは第二十九条第二項第三号に該当する事由(事業を行うに当たり法令上許認可等行政機関の許認可等を必要とする場合に限る

二 号

警察庁長官等

第六条第一号ニ 又は第六号に該当する事由

三 号

国税庁長官等

第六条第五号に該当する事由