公職選挙法

# 昭和二十五年法律第百号 #

第二十八条の三 # 政治又は選挙に関する調査研究を目的とした選挙人名簿の抄本の閲覧

@ 施行日 : 令和六年四月一日 ( 2024年 4月1日 )
@ 最終更新 : 令和四年法律第五十二号による改正

1項

市町村の選挙管理委員会は、前条第一項に定めるもののほか、統計調査、世論調査、学術研究 その他の調査研究で公益性が高いと認められるもののうち政治 又は選挙に関するものを実施するために選挙人名簿の抄本を閲覧することが必要である旨の申出があつた場合には、同項前段に規定する期間を除き次の各号に掲げる場合の区分に応じ、当該各号に定める者に、当該調査研究を実施するために必要な限度において、選挙人名簿の抄本を閲覧させなければならない。

一 号

申出者が国 又は地方公共団体(以下この条 及び次条において「国等」という。)の機関である場合

選挙人名簿の抄本の閲覧の申出をした国等の機関の職員で、当該国等の機関が指定するもの

二 号

申出者が法人である場合

選挙人名簿の抄本の閲覧の申出をした法人の役職員 又は構成員(他の法人と共同して申出をする場合にあつては、当該他の法人の役職員 又は構成員を含む。)で、当該法人が指定するもの

三 号

申出者が個人である場合

選挙人名簿の抄本の閲覧の申出をした個人 又はその指定する者

2項

前項の申出は、総務省令で定めるところにより、次に掲げる事項を明らかにしてしなければならない。

一 号

申出者の氏名 及び住所(申出者が国等の機関である場合にはその名称、申出者が法人である場合にはその名称、代表者 又は管理人の氏名 及び主たる事務所の所在地

二 号

利用目的

三 号

閲覧者の氏名 及び住所(申出者が国等の機関である場合には、その職名 及び氏名

四 号

閲覧事項を利用して実施する調査研究の成果の取扱い

五 号

次に掲げる場合の区分に応じ、それぞれ次に定める事項

申出者が法人である場合

閲覧事項の管理の方法 及び当該法人の役職員 又は構成員のうち、閲覧事項を取り扱う者の範囲

申出者が個人である場合

閲覧事項の管理の方法

六 号

前各号に掲げるもののほか、総務省令で定める事項

3項

第一項の規定にかかわらず、市町村の選挙管理委員会は、閲覧事項を不当な目的に利用されるおそれがあること、閲覧事項を適切に管理することができないおそれがあること その他同項の申出に係る閲覧を拒むに足りる相当な理由があると認めるときは、当該申出に係る閲覧を拒むことができる。

4項

法人である申出者は、閲覧者 及び第二項第五号イに規定する範囲に属する者のうち当該申出者が指定するもの(第七項 及び次条において「法人閲覧事項取扱者」という。以外の者にその閲覧事項を取り扱わせてはならない。

5項

個人である申出者は、利用目的を達成するために当該申出者 及び閲覧者以外の者に閲覧事項を取り扱わせることが必要な場合には、第一項の申出をする際に、その旨 並びに閲覧事項を取り扱う者として当該申出者が指定する者の氏名 及び住所をその市町村の選挙管理委員会に申し出ることができる。

6項

前項の規定による申出を受けた市町村の選挙管理委員会は、当該申出に相当な理由があると認めるときは、その申出を承認するものとする。


この場合において、当該承認を受けた申出者は、当該申出者が指定した者(当該承認を受けた者に限る次項 及び次条において「個人閲覧事項取扱者」という。)にその閲覧事項を取り扱わせることができる。

7項

申出者(国等の機関である申出者を除く)は、閲覧者、法人閲覧事項取扱者 又は個人閲覧事項取扱者による閲覧事項の漏えいの防止 その他の閲覧事項の適切な管理のために必要な措置を講じなければならない。