公認会計士法
第一章 総則
この法律において「財務書類」とは、財産目録、貸借対照表、損益計算書 その他財務に関する書類(これらの作成に代えて電磁的記録(電子的方式、磁気的方式 その他の人の知覚によつては認識することができない方式で作られる記録であつて、電子計算機による情報処理の用に供されるもので内閣府令で定めるものをいう。以下同じ。)を作成する場合における当該電磁的記録を含む。)をいう。
この法律において「公表する」とは、公告をすること その他株主、債権者 その他多数の者の知り得る状態に置くことをいう。
この法律において「監査法人」とは、次条第一項の業務を組織的に行うことを目的として、この法律に基づき設立された法人をいう。
この法律において「有限責任監査法人」とは、その社員の全部を有限責任社員とする定款の定めのある監査法人をいう。
この法律において「無限責任監査法人」とは、その社員の全部を無限責任社員とする定款の定めのある監査法人をいう。
この法律において「特定社員」とは、監査法人の社員のうち、公認会計士 及び外国公認会計士(第十六条の二第五項に規定する外国公認会計士をいう。)以外の者をいう。
この法律において「外国監査法人等」とは、第三十四条の三十五第一項の規定による届出をした者をいう。
公認会計士は、前項に規定する業務のほか、公認会計士の名称を用いて、他人の求めに応じ報酬を得て、財務書類の調製をし、財務に関する調査 若しくは立案をし、又は財務に関する相談に応ずることを業とすることができる。
ただし、他の法律においてその業務を行うことが制限されている事項については、この限りでない。
第一項の規定は、公認会計士が他の公認会計士 又は監査法人の補助者として同項の業務に従事することを妨げない。
公認会計士試験に合格した者(同一の回の公認会計士試験において、第八条に規定する短答式による試験 及び論文式による試験の試験科目の全部について、第九条 及び第十条の規定により短答式による試験 及び論文式による試験を免除された者を含む。第十二条を除き、以下同じ。)であつて、第十五条第一項に規定する業務補助等の期間が三年以上であり、かつ、第十六条第一項に規定する実務補習を修了し同条第七項の規定による内閣総理大臣の確認を受けた者は、公認会計士となる資格を有する。
次の各号のいずれかに該当する者は、公認会計士となることができない。
この法律 若しくは金融商品取引法(昭和二十三年法律第二十五号)第百九十七条から第百九十八条までの規定に違反し、又は投資信託及び投資法人に関する法律(昭和二十六年法律第百九十八号)第二百三十三条第一項(第三号に係る部分に限る。)の罪、保険業法(平成七年法律第百五号)第三百二十八条第一項(第三号に係る部分に限る。)の罪、資産の流動化に関する法律(平成十年法律第百五号)第三百八条第一項(第三号に係る部分に限る。)の罪 若しくは会社法(平成十七年法律第八十六号)第九百六十七条第一項(第三号に係る部分に限る。)の罪を犯し、禁錮以上の刑に処せられた者であつて、その執行を終わり、又は執行を受けることがなくなつてから五年を経過しないもの
禁錮以上の刑に処せられた者であつて、その執行を終わり、又は執行を受けることがなくなつてから三年を経過しないもの
破産手続開始の決定を受けて復権を得ない者
国家公務員法(昭和二十二年法律第百二十号)、国会職員法(昭和二十二年法律第八十五号)又は地方公務員法(昭和二十五年法律第二百六十一号)の規定により懲戒免職の処分を受け、当該処分の日から三年を経過しない者
第二十一条第二項(第一号 又は第三号に係る部分に限る。)の規定によりその登録が抹消され、その抹消の日から五年を経過しない者
第三十条 又は第三十一条の規定により登録の抹消の処分を受け、当該処分の日から五年を経過しない者
第三十条 又は第三十一条の規定により業務の停止の処分を受け、当該業務の停止の期間中にその登録が抹消され、いまだ当該期間を経過しない者
第三十四条の十の十四第二項(第一号に係る部分に限る。)の規定により特定社員の登録が抹消され、その抹消の日から五年を経過しない者
第三十四条の十の十七第二項の規定により特定社員の登録の抹消の処分を受け、当該処分の日から五年を経過しない者
第三十四条の十の十七第二項の規定により、監査法人の第三十四条の五各号に掲げる業務を執行し、監査法人の意思決定に関与し、又は補助者として監査法人の業務に従事することの禁止の処分を受け、当該禁止の期間を経過しない者
税理士法(昭和二十六年法律第二百三十七号)、弁護士法(昭和二十四年法律第二百五号)若しくは外国弁護士による法律事務の取扱い等に関する法律(昭和六十一年法律第六十六号)又は弁理士法(平成十二年法律第四十九号)により業務の禁止 又は除名の処分を受けた者。
ただし、これらの法律により再び業務を営むことができるようになつた者を除く。
税理士法第四十八条第一項の規定により同法第四十四条第三号に掲げる処分を受けるべきであつたことについて決定を受けた者。
ただし、同法により再び業務を営むことができるようになつた者を除く。