入国警備官は、容疑者が出国命令対象者に該当すると認めるに足りる相当の理由があるときは、第三十九条の規定にかかわらず、当該容疑者に係る違反事件を入国審査官に引き継がなければならない。
出入国管理及び難民認定法
第五章の二 出国命令
入国審査官は、前項の規定により違反事件の引継ぎを受けたときは、当該容疑者が出国命令対象者に該当するかどうかを速やかに審査しなければならない。
入国審査官は、審査の結果、当該容疑者が出国命令対象者に該当すると認定したときは、速やかに主任審査官にその旨を知らせなければならない。
入国審査官は、当該容疑者が退去強制対象者に該当すると疑うに足りる相当の理由があるときは、その旨を入国警備官に通知するとともに、当該違反事件を入国警備官に差し戻すものとする。
主任審査官は、第四十七条第二項、第四十八条第七項、第四十九条第五項 又は前条第三項の規定による通知を受けたときは、速やかに当該通知に係る容疑者に対し、本邦からの出国を命じなければならない。
この場合において、主任審査官は、十五日を超えない範囲内で出国期限を定めるものとする。
主任審査官は、前項の規定により出国命令をする場合には、当該容疑者に対し、次条の規定による出国命令書を交付しなければならない。
主任審査官は、第一項の規定により出国命令をする場合には、法務省令で定めるところにより、当該容疑者に対し、住居 及び行動範囲の制限 その他必要と認める条件を付することができる。
前条第二項の規定により交付される出国命令書には、出国命令を受ける者の氏名、年齢 及び国籍、出国命令の理由、出国期限、交付年月日 その他法務省令で定める事項を記載し、かつ、主任審査官がこれに記名押印しなければならない。
主任審査官は、法務省令で定めるところにより、第五十五条の三第一項の規定により出国命令を受けた者から、当該出国命令に係る出国期限内に出国することができない旨の申出があつた場合には、船舶等の運航の都合 その他その者の責めに帰することができない事由があると認めるときに限り、当該出国期限を延長することができる。
主任審査官は、第五十五条の三第一項の規定により出国命令を受けた者が同条第三項の規定に基づき付された条件に違反したときは、当該出国命令を取り消すことができる。