この法律は、割賦販売等に係る取引の公正の確保、購入者等が受けることのある損害の防止 及びクレジットカード番号等の適切な管理等に必要な措置を講ずることにより、割賦販売等に係る取引の健全な発達を図るとともに、購入者等の利益を保護し、あわせて商品等の流通 及び役務の提供を円滑にし、もつて国民経済の発展に寄与することを目的とする。
割賦販売法
第一章 総則
この法律の運用にあたつては、割賦販売等を行なう中小商業者の事業の安定 及び振興に留意しなければならない。
この法律において「割賦販売」とは、次に掲げるものをいう。
購入者から商品 若しくは権利の代金を、又は役務の提供を受ける者から役務の対価を二月以上の期間にわたり、かつ、三回以上に分割して受領すること(購入者 又は役務の提供を受ける者をして販売業者 又は役務の提供の事業を営む者(以下「役務提供事業者」という。)の指定する銀行 その他預金の受入れを業とする者に対し、二月以上の期間にわたり三回以上預金させた後、その預金のうちから商品 若しくは権利の代金 又は役務の対価を受領することを含む。)を条件として指定商品 若しくは指定権利を販売し、又は指定役務を提供すること。
それを提示し 若しくは通知して、又はそれと引換えに、商品 若しくは権利を購入し、又は有償で役務の提供を受けることができるカード その他の物 又は番号、記号 その他の符号(以下この項 及び次項、次条 並びに第二十九条の二において「カード等」という。)をこれにより商品 若しくは権利を購入しようとする者 又は役務の提供を受けようとする者(以下この項 及び次項、次条、第四条の二(第二十九条の四第一項において準用する場合を含む。)、第二十九条の二 並びに第三十八条において「利用者」という。)に交付し 又は付与し、あらかじめ定められた時期ごとに、そのカード等の提示 若しくは通知を受けて、又はそれと引換えに当該利用者に販売した商品 若しくは権利の代金 又は当該利用者に提供する役務の対価の合計額を基礎としてあらかじめ定められた方法により算定して得た金額を当該利用者から受領することを条件として、指定商品 若しくは指定権利を販売し 又は指定役務を提供すること。
この法律において「ローン提携販売」とは、次に掲げるものをいう。
カード等を利用者に交付し 又は付与し、当該利用者がそのカード等を提示し 若しくは通知して、又はそれと引換えに購入した商品 若しくは権利の代金 又は提供を受ける役務の対価に充てるためにする金銭の借入れで、二月以上の期間にわたり、かつ、三回以上に分割して返還することを条件とするものに係る購入者 又は役務の提供を受ける者の債務の保証(業として保証を行う者に当該債務の保証を委託することを含む。)をして、指定商品 若しくは指定権利を販売し、又は指定役務を提供すること。
カード等を利用者に交付し 又は付与し、当該利用者がそのカード等を提示し若しくは通知して、又はそれと引換えに購入した商品 若しくは権利の代金 又は提供を受ける役務の対価に充てるためにする金銭の借入れで、あらかじめ定められた時期ごとに、その借入金の合計額を基礎としてあらかじめ定められた方法により算定して得た金額を返済することを条件とするものに係る当該利用者の債務の保証(業として保証を行う者に当該債務の保証を委託することを含む。)をして、そのカード等の提示 若しくは通知を受けて、又はそれと引換えに指定商品 若しくは指定権利を販売し又は指定役務を提供すること。
この法律において「包括信用購入あつせん」とは、次に掲げるものをいう。
それを提示し 若しくは通知して、又はそれと引換えに、特定の販売業者から商品 若しくは権利を購入し、又は特定の役務提供事業者から有償で役務の提供を受けることができるカード その他の物 又は番号、記号 その他の符号(以下この項 及び次項、第三章第一節 並びに第三十五条の十六において「カード等」という。)をこれにより商品 若しくは権利を購入しようとする者 又は役務の提供を受けようとする者(以下この項、同節、同章第三節、同条、第三章の四第二節、第四十一条 及び第四十一条の二において「利用者」という。)に交付し又は付与し、当該利用者がそのカード等を提示し若しくは通知して、又はそれと引換えに特定の販売業者から商品 若しくは権利を購入し、又は特定の役務提供事業者から役務の提供を受けるときは、当該販売業者 又は当該役務提供事業者に当該商品 若しくは当該権利の代金 又は当該役務の対価に相当する額の交付(当該販売業者 又は当該役務提供事業者以外の者を通じた当該販売業者 又は当該役務提供事業者への交付を含む。)をするとともに、当該利用者から当該代金 又は当該対価に相当する額をあらかじめ定められた時期までに受領すること(当該利用者が当該販売業者から商品 若しくは権利を購入する契約を締結し、又は当該役務提供事業者から役務の提供を受ける契約を締結した時から二月を超えない範囲内においてあらかじめ定められた時期までに受領することを除く。)。
カード等を利用者に交付し 又は付与し、当該利用者がそのカード等を提示し 若しくは通知して、又はそれと引換えに特定の販売業者から商品 若しくは権利を購入し、又は特定の役務提供事業者から役務の提供を受けるときは、当該販売業者 又は当該役務提供事業者に当該商品 若しくは当該権利の代金 又は当該役務の対価に相当する額の交付(当該販売業者 又は当該役務提供事業者以外の者を通じた当該販売業者 又は当該役務提供事業者への交付を含む。)をするとともに、当該利用者からあらかじめ定められた時期ごとに当該商品 若しくは当該権利の代金 又は当該役務の対価の合計額を基礎としてあらかじめ定められた方法により算定して得た金額を受領すること。
この法律において「個別信用購入あつせん」とは、カード等を利用することなく、特定の販売業者が行う購入者への商品 若しくは指定権利の販売 又は特定の役務提供事業者が行う役務の提供を受ける者への役務の提供を条件として、当該商品 若しくは当該指定権利の代金 又は当該役務の対価の全部 又は一部に相当する金額の当該販売業者 又は当該役務提供事業者への交付(当該販売業者 又は当該役務提供事業者以外の者を通じた当該販売業者 又は当該役務提供事業者への交付を含む。)をするとともに、当該購入者 又は当該役務の提供を受ける者からあらかじめ定められた時期までに当該金額を受領すること(当該購入者 又は当該役務の提供を受ける者が当該販売業者から商品 若しくは指定権利を購入する契約を締結し、又は当該役務提供事業者から役務の提供を受ける契約を締結した時から二月を超えない範囲内においてあらかじめ定められた時期までに受領することを除く。)をいう。
この法律において「指定商品」とは、定型的な条件で販売するのに適する商品であつて政令で定めるものをいい、「指定権利」とは、施設を利用し 又は役務の提供を受ける権利のうち国民の日常生活に係る取引において販売されるものであつて政令で定めるものをいい、「指定役務」とは、次項、第三十五条の三の六十一、第三十五条の三の六十二、第四十一条 及び第四十一条の二を除き、国民の日常生活に係る取引において有償で提供される役務であつて政令で定めるものをいう。
この法律において「前払式特定取引」とは、次の各号に掲げる取引で、当該各号に定める者に対する商品の引渡し 又は政令で定める役務(以下この項、第三十五条の三の六十一、第三十五条の三の六十二、第四十一条 及び第四十一条の二において「指定役務」という。)の提供に先立つてその者から当該商品の代金 又は当該指定役務の対価の全部 又は一部を二月以上の期間にわたり、かつ、三回以上に分割して受領するものをいう。
商品の売買の取次ぎ
購入者
指定役務の提供 又は指定役務の提供をすること 若しくは指定役務の提供を受けることの取次ぎ
当該指定役務の提供を受ける者