国有林野の管理経営に関する法律

# 昭和二十六年法律第二百四十六号 #
略称 : 国有林野管理経営法 

第一章の二 管理経営に関する計画

分類 法律
カテゴリ   国有財産
@ 施行日 : 令和四年六月十七日 ( 2022年 6月17日 )
@ 最終更新 : 令和四年法律第六十八号による改正
最終編集日 : 2024年 04月28日 03時05分


1項

農林水産大臣は、政令で定めるところにより、五年ごとに、十年を一期とする国有林野の管理経営に関する基本計画(以下「管理経営基本計画」という。)を定めなければならない。

2項
管理経営基本計画においては、次に掲げる事項を定めるものとする。
一 号
国有林野の管理経営に関する基本方針
二 号
国有林野の維持 及び保存に関する基本的な事項
三 号
国有林野の林産物の供給に関する基本的な事項
四 号
国有林野の活用に関する基本的な事項
五 号
国有林野と一体として整備 及び保全を行うことが相当と認められる民有林野の整備 及び保全に関する基本的な事項
六 号
国有林野事業の実施体制 その他その運営に関する事項
七 号
その他国有林野の管理経営に関し必要な事項
3項
管理経営基本計画は、森林における生物の多様性の保全、国民の需要に即した林産物の供給、効率的かつ安定的な林業経営を担うべき人材の育成 及び確保 その他国有林野事業 及び民有林野に係る施策の一体的な推進に配慮して定めるものとする。
4項

管理経営基本計画は、森林法昭和二十六年法律第二百四十九号第四条第一項の規定によりたてられた全国森林計画 その他法律の規定による森林の整備に関する計画との調和が保たれたものでなければならない。

1項

農林水産大臣は、管理経営基本計画を定め、又はこれを変更しようとするときは、あらかじめ、農林水産省令で定めるところにより、その旨を公告し、当該管理経営基本計画の案を、当該公告の日から三十日間公衆の縦覧に供しなければならない。

2項

前項の規定による公告があつたときは、当該縦覧に供された管理経営基本計画の案に意見がある者は、同項の縦覧期間満了の日までに、農林水産大臣に対し、理由を付した文書をもつて、意見を申し立てることができる。

3項

農林水産大臣は、第一項の縦覧期間満了後、当該管理経営基本計画の案について、前項の規定により申立てがあつた意見の要旨を付して、林政審議会の意見を聴かなければならない。

4項

農林水産大臣は、管理経営基本計画を定め、又はこれを変更したときは、遅滞なく、これを公表しなければならない。


この場合においては、第二項の規定により申立てがあつた意見の要旨 及び当該意見の処理の結果を併せて公表しなければならない。

1項

森林管理局長は、管理経営基本計画に即して、森林法第七条の二第一項の森林計画区別に、その管理経営する国有林野で当該森林計画区に係るものにつき、五年ごとに、当該森林計画区に係る森林計画の計画期間の始期をその計画期間の始期とし、五年を一期とする国有林野の管理経営に関する計画(以下「地域管理経営計画」という。)を定めなければならない。

2項
地域管理経営計画においては、次に掲げる事項を定めるものとする。
一 号
その対象とする国有林野の管理経営に関する基本的な事項
二 号

巡視、森林病害虫の駆除 又はそのまん延の防止 その他国有林野の維持 及び保存に関する事項

三 号
木材の安定的な取引関係の確立 その他林産物の供給に関する事項
四 号
地域における産業の振興 又は住民の福祉の向上 その他国有林野の活用に関する事項
五 号
公衆の保健の用に供する区域 並びに当該区域内における森林 及び公衆の保健の用に供する施設の整備に関する基本的な方針
六 号

森林法第十条の十五第一項に規定する公益的機能維持増進協定に基づく林道の開設 その他国有林野と一体として整備 及び保全を行うことが相当と認められる民有林野の整備 及び保全に関する事項

七 号
その他国有林野の管理経営に関し必要な事項
3項

第四条第三項の規定は、地域管理経営計画について準用する。

4項

地域管理経営計画は、森林法第七条の二第一項の規定によりたてられた森林計画との調和が保たれたものでなければならない。

5項

前条の規定は、地域管理経営計画の策定 及び変更について準用する。


この場合において、

同条
農林水産大臣」とあるのは
「森林管理局長」と、

同条第三項
林政審議会」とあるのは
「関係都道府県知事、関係市町村長 及び次条第二項各号に掲げる事項に関し学識経験を有する者」と

読み替えるものとする。

6項
森林管理局長は、国有林野事業 及び民有林野に係る施策の一体的な推進のため必要があると認めるときは、関係都道府県知事 及び関係市町村長に必要な協力を要請することができる。
1項

森林管理局長は、前条第二項第五号に掲げる基本的な方針に即して森林 及び公衆の保健の用に供する施設を整備しようとするときは、政令で定めるところにより、その整備しようとする区域に係る国有林野につき、公衆の保健の用に供するための計画を定めなければならない。

2項

前項の計画においては、次に掲げる事項を定めるものとする。

一 号
その対象とする国有林野の地区
二 号

前号の地区内において整備しようとする公衆の保健の用に供する施設の位置、種類 その他当該施設の設置に関する事項

三 号

第一号の地区内における造林、保育、伐採 その他の施業の方法に関する事項

四 号

国有林野の有する公衆の保健以外の公益的機能との調和 その他第二号の施設の整備に際し配慮すべき事項

3項

森林管理局長は、第一項の計画を策定したときは、遅滞なく、これを公表しなければならない。

4項

第一項 及び前項の規定は、第一項の計画の変更について準用する。

1項

農林水産大臣は、毎年九月三十日までに、前年度における管理経営基本計画の実施状況を公表しなければならない。

2項

農林水産大臣は、前項の公表をしようとするときは、林政審議会の意見を聴き、その意見の概要を同項の実施状況とともに公表しなければならない。

1項

林政審議会は、第五条第三項 及び前条第二項の規定によりその権限に属させられた事項を調査審議する。

2項

林政審議会は、前項に規定する事項に関し農林水産大臣に意見を述べることができる。