土地区画整理事業の施行に因り地上権、永小作権、賃借権 その他の土地を使用し、若しくは収益することができる権利の目的である土地 又は地役権についての承役地の利用が増し、又は妨げられるに至つたため、従前の地代、小作料、賃貸借料 その他の使用料 又は地役権の対価が不相当となつた場合においては、当事者は、契約の条件にかかわらず、将来に向つてこれらの増減を請求することができる。
土地区画整理法
第七節 権利関係の調整
前項の規定により従前の地代、小作料、賃貸料 その他の使用料 又は地役権の対価の増額の請求があつた場合において、同項に掲げる権利を有する者は、その権利を放棄し、又は契約を解除してその義務を免かれることができる。
土地区画整理事業の施行に因り地上権、永小作権、賃借権 その他の土地について使用し、若しくは収益することができる権利 又は地役権を設定した目的を達することができなくなつた場合においては、これらの権利を有する者は、その権利を放棄し、又は契約を解除することができる。
前項の規定により権利を放棄し、又は契約を解除しようとする者は、当該宅地(地役権については、当該要役地)を他の者に使用させ、又は収益させている場合においては、その者の同意を得なければならない。
第一項の規定により権利を放棄し、又は契約を解除した者は、その権利を放棄し、又は契約を解除したことに因り生じた損失の補償を施行者に対して請求することができる。
この場合において、施行者が損失の補償をしたときは、施行者は、当該宅地(地役権については、当該承役地。以下本項において同じ。)の所有者 又は当該宅地をその損失の補償を受けた者に使用させ、若しくは収益させていた者に対して、その者が受ける利益の限度において求償することができる。
第七十三条第二項 及び第三項の規定は、前項前段の規定による損失の補償について準用する。
この場合において、
これらの規定中
「損失を与えた者」とあるのは、
「施行者」と
読み替えるものとする。
土地区画整理事業の施行に因り従前と同一の利益を受けることができなくなつた地役権者は、その利益を保存する範囲内において、地役権の設定を請求することができる。
但し、第百十三条第一項の規定による請求に基く地役権の対価の減額があつた場合においては、この限りでない。
土地区画整理事業の施行に因り建築物が移転された結果、その建築物の利用が増し、又は妨げられるに至つたため、従前の賃貸借料が不相当となつた場合においては、当事者は、契約の条件にかかわらず、将来に向つて賃貸借料の増減を請求することができる。
前項の規定により賃貸料の増額の請求があつた場合においては、建築物について賃借権を有する者は、その契約を解除してその義務を免かれることができる。
土地区画整理事業の施行に因り建築物が移転された結果、その建築物を賃借した目的を達することができなくなつた場合においては、建築物について賃借権を有する者は、その契約を解除することができる。
前項の規定により契約を解除した者は、施行者に対し、その契約を解除したことに因り生じた損失の補償を請求することができる。
この場合において、施行者が損失の補償をしたときは、施行者は、当該建築物の賃貸人に対して、その者が受ける利益の限度において求償することができる。
第七十三条第二項 及び第三項の規定は、前項の規定による損失の補償について準用する。
この場合において、
これらの規定中
「損失を与えた者」とあるのは、
「施行者」と
読み替えるものとする。
第百三条第四項の公告があつた日から起算して二月を経過した日後は、第百十三条第一項の規定による地代等の増減の請求、第百十四条第一項の規定による権利の放棄 若しくは契約の解除、第百十五条の規定による地役権の設定の請求、前条第一項の規定による賃貸借料の増減の請求 又は同条第三項の規定による契約の解除の請求は、することができない。