厚生労働大臣は、地域において効率的かつ質の高い医療提供体制を構築するとともに地域包括ケアシステムを構築することを通じ、地域における医療 及び介護を総合的に確保するための基本的な方針(以下「総合確保方針」という。)を定めなければならない。
地域における医療及び介護の総合的な確保の促進に関する法律
第二章 地域における医療及び介護の総合的な確保
地域における医療 及び介護の総合的な確保に関し、医療法(昭和二十三年法律第二百五号)第三十条の三第一項に規定する基本方針 及び介護保険法第百十六条第一項に規定する基本指針の基本となるべき事項
次条第一項に規定する都道府県計画 及び第五条第一項に規定する市町村計画の作成 並びにこれらの整合性の確保に関する基本的な事項
前二号に掲げるもののほか、地域における医療 及び介護の総合的な確保に関し、次条第一項に規定する都道府県計画、医療法第三十条の四第一項に規定する医療計画(以下「医療計画」という。)及び介護保険法第百十八条第一項に規定する都道府県介護保険事業支援計画(以下「都道府県介護保険事業支援計画」という。)の整合性の確保に関する事項
公正性 及び透明性の確保 その他第六条の基金を充てて実施する同条に規定する都道府県事業に関する基本的な事項
厚生労働大臣は、総合確保方針の案を作成し、又はこれを変更しようとするときは、あらかじめ、医療 又は介護を受ける立場にある者、都道府県知事、市町村長(特別区の区長を含む。次条第四項 及び第十条において同じ。)、介護保険法第七条第七項に規定する医療保険者(以下「医療保険者」という。)、医療機関、同法第百十五条の三十二第一項に規定する介護サービス事業者(次条第四項 及び第五条第四項において「介護サービス事業者」という。)、診療 又は調剤に関する学識経験者の団体 その他の関係団体、学識経験を有する者 その他の関係者の意見を反映させるために必要な措置を講ずるものとする。
厚生労働大臣は、総合確保方針を定め、又はこれを変更したときは、遅滞なく、これを公表しなければならない。
都道府県は、総合確保方針に即して、かつ、地域の実情に応じて、当該都道府県の地域における医療 及び介護の総合的な確保のための事業の実施に関する計画(以下「都道府県計画」という。)を作成することができる。
医療介護総合確保区域(地理的条件、人口、交通事情 その他の社会的条件、医療機関の施設 及び設備 並びに公的介護施設等 及び特定民間施設の整備の状況 その他の条件からみて医療 及び介護の総合的な確保の促進を図るべき区域をいう。以下同じ。)ごとの当該区域における医療 及び介護の総合的な確保に関する目標 及び計画期間
前号の目標を達成するために必要な次に掲げる事業に関する事項
医療法第三十条の四第二項第七号に規定する地域医療構想(以下単に「地域医療構想」という。)の達成に向けた医療機関の施設 又は設備の整備に関する事業
地域医療構想の達成に向けた医療機関(地域における病床の機能(医療法第三十条の三第二項第六号に規定する病床の機能をいう。以下同じ。)の分化 及び連携を推進するために当該地域における病床数の変更を伴う取組を行うものに限る。)の運営の支援に関する事業
地域における医療 及び介護の総合的な確保のための医療介護総合確保区域における居宅等(居宅 その他厚生労働省令で定める場所をいう。次条第二項第二号イにおいて同じ。)における医療の提供に関する事業(同条第五項の規定により提出された市町村計画に掲載された同号イに掲げる事業を含む。)
公的介護施設等の整備に関する事業(次条第五項の規定により提出された市町村計画に掲載された同条第二項第二号ロ 及びハに掲げる事業を含む。)
その他地域における医療 及び介護の総合的な確保のために実施する必要があるものとして厚生労働省令で定める事業(次条第五項の規定により提出された市町村計画に掲載された同条第二項第二号ニに掲げる事業を含む。)
都道府県は、都道府県計画を作成し、又はこれを変更しようとするときは、あらかじめ、市町村長、医療 又は介護を受ける立場にある者、医療保険者、医療機関、介護サービス事業者、診療 又は調剤に関する学識経験者の団体 その他の関係団体、学識経験を有する者 その他の関係者の意見を反映させるために必要な措置を講ずるよう努めるものとする。
都道府県は、都道府県計画を作成し、又はこれを変更したときは、遅滞なく、これを厚生労働大臣に提出しなければならない。
市町村(特別区を含む。以下同じ。)は、総合確保方針に即して、かつ、地域の実情に応じて、当該市町村の地域における医療 及び介護の総合的な確保のための事業の実施に関する計画(以下「市町村計画」という。)を作成することができる。
老人福祉法第二十条の六に規定する軽費老人ホーム(以下「軽費老人ホーム」という。)
その他地域における医療 及び介護の総合的な確保のために実施する必要があるものとして厚生労働省令で定める事業
市町村は、市町村計画を作成し、又はこれを変更しようとするときは、あらかじめ、都道府県知事、医療 又は介護を受ける立場にある者、医療保険者、医療機関、介護サービス事業者、診療 又は調剤に関する学識経験者の団体 その他の関係団体、学識経験を有する者 その他の関係者の意見を反映させるために必要な措置を講ずるよう努めるものとする。
市町村は、市町村計画を作成し、又はこれを変更したときは、遅滞なく、これを当該市町村の属する都道府県に提出しなければならない。
都道府県が、都道府県計画に掲載された第四条第二項第二号に掲げる事業(第九条において「都道府県事業」という。)に要する経費の全部 又は一部を支弁するため、地方自治法(昭和二十二年法律第六十七号)第二百四十一条の基金を設ける場合には、国は、政令で定めるところにより、その財源に充てるために必要な資金の三分の二(第四条第二項第二号ロに掲げる事業に要する経費に係るものについては、その全額)を負担するものとする。
前条の基金の財源に充てるために、同条の規定により国が負担する費用については、社会保障の安定財源の確保等を図る税制の抜本的な改革を行うための消費税法の一部を改正する等の法律(平成二十四年法律第六十八号)の施行により増加する消費税の収入をもって充てるものとする。
第六条の基金を充てて実施する医療計画に基づく事業に要する費用 又は老人福祉法に定める老人の福祉のための事業に要する費用については、医療法第三十条の九 又は老人福祉法第二十六条第二項の規定に基づく国の補助は、これらの規定にかかわらず、行わないものとする。
都道府県事業により整備される施設(以下 この条 及び次条において「都道府県整備施設」という。)に係る施設を設置する者が、当該都道府県整備施設につき老人福祉法第十四条 若しくは第十五条第二項 若しくは第三項 又は社会福祉法(昭和二十六年法律第四十五号)第六十二条第一項の規定により届出を行わなければならない場合には、それぞれ当該規定にかかわらず、事業の開始の日 又は施設の設置の日から一月以内に、その旨を当該都道府県整備施設の所在地を管轄する都道府県知事に届け出ることをもって足りる。
都道府県整備施設(市町村計画に掲載された事業に係る施設に限る。)に係る施設を設置する者(以下この条において「施設設置者」という。)は、前条の規定による届出をする場合には、当該届出を、当該施設設置者に係る都道府県整備施設の所在地を管轄する市町村長を経由してすることができる。
この法律中都道府県が処理することとされている事務で政令で定めるものは、地方自治法第二百五十二条の十九第一項の指定都市(以下「指定都市」という。)及び同法第二百五十二条の二十二第一項の中核市(以下「中核市」という。)においては、政令で定めるところにより、指定都市 又は中核市(以下「指定都市等」という。)が処理するものとする。この場合においては、この法律中都道府県に関する規定は、指定都市等に関する規定として、指定都市等に適用があるものとする。