外国為替及び外国貿易法

# 昭和二十四年法律第二百二十八号 #

第六十九条の四 # 外国執行当局への情報提供

@ 施行日 : 令和六年四月一日 ( 2024年 4月1日 )
@ 最終更新 : 令和四年法律第九十七号による改正

1項

財務大臣 及び事業所管大臣は、この法律(第二十七条 及び第二十八条に係る部分に限る)に相当する外国の法令を執行する外国の当局(以下この条において「外国執行当局」という。)に対し、その職務(この法律の第二十七条 及び第二十八条に規定する職務に相当するものに限る次項において同じ。)の遂行に資すると認める情報の提供を行うことができる。


ただし、当該情報の提供を行うことが、この法律の適正な執行に支障を及ぼし、その他我が国の利益を侵害するおそれがあると認められる場合は、この限りでない。

2項

財務大臣 及び事業所管大臣は、外国執行当局に対し前項に規定する情報の提供を行うに際し、次に掲げる事項を確認しなければならない。

一 号

当該外国執行当局が、財務大臣 及び事業所管大臣に対し、前項に規定する情報の提供に相当する情報の提供を行うことができること。

二 号

当該外国において、前項の規定により提供する情報のうち秘密として提供するものについて、当該外国の法令により、我が国と同じ程度の秘密の保持が担保されていること。

三 号

当該外国執行当局において、前項の規定により提供する情報が、その職務の遂行に資する目的以外の目的で使用されないこと。

3項

第一項の規定により提供される情報については、次項の規定による同意がなければ外国における裁判所 又は裁判官の行う刑事手続(同項において単に「刑事手続」という。)に使用されないよう適切な措置がとられなければならない。

4項

財務大臣 及び事業所管大臣は、外国執行当局からの要請があつたときは、次の各号いずれかに該当する場合を除き第一項の規定により提供した情報を当該要請に係る刑事手続に使用することについて同意をすることができる。

一 号

当該要請に係る刑事手続の対象とされている犯罪が政治犯罪であるとき、又は当該要請が政治犯罪について刑事手続を行う目的で行われたものと認められるとき。

二 号

当該要請に係る刑事手続の対象とされている犯罪に係る行為が日本国内において行われたとした場合において、その行為が日本国の法令によれば罪に当たるものでないとき。

三 号
日本国が行う同種の要請に応ずる旨の要請国の保証がないとき。
5項

財務大臣 及び事業所管大臣は、前項の同意をする場合においては、あらかじめ同項第一号 及び第二号に該当しないことについて法務大臣の確認を、同項第三号に該当しないことについて外務大臣の確認を、それぞれ受けなければならない。