高等裁判所の家事審判事件についての決定(次項の申立てについての決定を除く。)に対しては、第九十四条第一項の規定による場合のほか、その高等裁判所が次項の規定により許可したときに限り、最高裁判所に特に抗告をすることができる。
ただし、その決定が家庭裁判所の審判であるとした場合に即時抗告をすることができるものであるときに限る。
高等裁判所の家事審判事件についての決定(次項の申立てについての決定を除く。)に対しては、第九十四条第一項の規定による場合のほか、その高等裁判所が次項の規定により許可したときに限り、最高裁判所に特に抗告をすることができる。
ただし、その決定が家庭裁判所の審判であるとした場合に即時抗告をすることができるものであるときに限る。
前項の高等裁判所は、同項の決定について、最高裁判所の判例(これがない場合にあっては、大審院 又は上告裁判所 若しくは抗告裁判所である高等裁判所の判例)と相反する判断がある場合 その他の法令の解釈に関する重要な事項を含むと認められる場合には、申立てにより、抗告を許可しなければならない。
前項の申立てにおいては、第九十四条第一項に規定する事由を理由とすることはできない。
第二項の規定による許可があった場合には、第一項の抗告(以下 この条 及び次条第一項において「許可抗告」という。)があったものとみなす。
許可抗告が係属する抗告裁判所は、第二項の規定による許可の申立書 又は同項の申立てに係る理由書に記載された許可抗告の理由についてのみ調査をする。
許可抗告が係属する抗告裁判所は、裁判に影響を及ぼすことが明らかな法令の違反があるときは、原決定を破棄することができる。
第八十六条第二項、第八十七条(第四項 及び第五項を除く。)、第八十八条、第八十九条、第九十一条第一項、第九十三条 及び第九十五条の規定は、許可抗告 及びその抗告審に関する手続について準用する。
この場合において、
第八十六条第二項、第八十七条第一項、第二項第二号 及び第三項、第八十八条第一項 並びに第八十九条第二項中
「即時抗告」とあり、
第八十七条第六項中
「即時抗告の提起」とあり、
並びに第九十五条第一項本文中
「特別抗告」とあるのは
「第九十七条第二項の申立て」と、
第八十七条第一項、第二項 及び第六項、第八十八条 並びに第九十三条第二項中
「抗告状」とあるのは
「第九十七条第二項の規定による許可の申立書」と、
第九十一条第一項並びに第九十三条第一項前段、第二項 及び第三項中
「即時抗告」とあり、
並びに第九十五条第一項ただし書中
「特別抗告」とあるのは
「許可抗告」と
読み替えるものとする。
民事訴訟法第三百十五条 及び第三百三十六条第二項の規定は前条第二項の申立てについて、同法第三百十八条第三項の規定は前条第二項の規定による許可をする場合について、同法第三百十八条第四項後段、第三百二十一条第一項、第三百二十二条、第三百二十五条第一項前段、第二項、第三項後段 及び第四項 並びに第三百二十六条の規定は前条第二項の規定による許可があった場合について準用する。
この場合において、
同法第三百十八条第四項後段中
「第三百二十条」とあるのは
「家事事件手続法第九十七条第五項」と、
同法第三百二十二条中
「前二条」とあるのは
「家事事件手続法第九十七条第五項の規定 及び同法第九十八条第二項において準用する第三百二十一条第一項」と、
同法第三百二十五条第一項前段 及び第二項中
「第三百十二条第一項 又は第二項」とあるのは
「家事事件手続法第九十七条第二項」と、
同条第三項後段中
「この場合」とあるのは
「差戻し 又は移送を受けた裁判所が裁判をする場合」と、
同条第四項中
「前項」とあるのは
「差戻し 又は移送を受けた裁判所」と
読み替えるものとする。