建築基準法

# 昭和二十五年法律第二百一号 #
略称 : 建基法 

第八十六条 # 一の敷地とみなすこと等による制限の緩和

@ 施行日 : 令和六年六月十九日 ( 2024年 6月19日 )
@ 最終更新 : 令和六年法律第五十三号による改正

1項

建築物の敷地 又は建築物の敷地以外の土地で二以上のものが一団地を形成している場合において、当該一団地(その内に第八項の規定により現に公告されている他の対象区域があるときは、当該他の対象区域の全部を含むものに限る。以下この項第六項 及び第七項において同じ。)内において建築、大規模の修繕 又は大規模の模様替(以下この条 及び第八十六条の四において「建築等」という。)をする 又は二以上の構えを成す建築物(二以上の構えを成すものにあつては、総合的設計によつて建築等をするものに限る。以下この項 及び第三項において「一 又は二以上の建築物」という。)について、国土交通省令で定めるところにより、特定行政庁が当該 又は二以上の建築物の位置 及び構造が安全上、防火上 及び衛生上支障がないと認めるときは、当該 又は二以上の建築物に対する第二十三条第四十三条第五十二条第一項から第十四項まで、第五十三条第一項 若しくは第二項第五十四条第一項第五十五条第二項第五十六条第一項から第四項まで第六項 若しくは第七項第五十六条の二第一項から第三項まで第五十七条の二第五十七条の三第一項から第四項まで第五十九条第一項第五十九条の二第一項第六十条第一項第六十条の二第一項第六十条の二の二第一項第六十条の三第一項第六十一条 又は第六十八条の三第一項から第三項までの規定(次項から第四項までにおいて「特例対象規定」という。)の適用については、当該一団地を当該 又は二以上の建築物のの敷地とみなす。

2項

一定の一団の土地の区域(その内に第八項の規定により現に公告されている他の対象区域があるときは、当該他の対象区域の全部を含むものに限る。以下この項 及び第六項において同じ。)内に現に存する建築物の位置 及び構造を前提として、安全上、防火上 及び衛生上必要な国土交通省令で定める基準に従い総合的見地からした設計によつて当該区域内において建築物の建築等をする場合において、国土交通省令で定めるところにより、特定行政庁がその位置 及び構造が安全上、防火上 及び衛生上支障がないと認めるときは、当該区域内における各建築物に対する特例対象規定の適用については、当該一定の一団の土地の区域をこれらの建築物の一の敷地とみなす。

3項

建築物の敷地 又は建築物の敷地以外の土地で二以上のものが、政令で定める空地を有し、かつ、面積が政令で定める規模以上である一団地を形成している場合において、当該一団地(その内に第八項の規定により現に公告されている他の対象区域があるときは、当該他の対象区域の全部を含むものに限る。以下この項第六項第七項 及び次条第八項において同じ。)内において建築等をする 又は二以上の建築物について、国土交通省令で定めるところにより、特定行政庁が、当該 又は二以上の建築物の位置 及び建蔽率、容積率、各部分の高さ その他の構造について、交通上、安全上、防火上 及び衛生上支障がなく、かつ、総合的な配慮がなされていることにより市街地の環境の整備改善に資すると認めて許可したときは、当該 又は二以上の建築物に対する特例対象規定(第五十九条の二第一項除く)の適用について、当該一団地を当該 又は二以上の建築物の一の敷地とみなすとともに、当該 又は二以上の建築物の各部分の高さ 又は容積率を、その許可の範囲内において、第五十五条第一項の規定 又は当該一団地をの敷地とみなして適用する第五十二条第一項から第九項まで第五十六条 若しくは第五十七条の二第六項の規定による限度を超えるものとすることができる。

4項

その面積が政令で定める規模以上である一定の一団の土地の区域(その内に第八項の規定により現に公告されている他の対象区域があるときは、当該他の対象区域の全部を含むものに限る。以下この項第六項 及び次条第八項において同じ。)内に現に存する建築物の位置 及び建蔽率、容積率、各部分の高さ その他の構造を前提として、安全上、防火上 及び衛生上必要な国土交通省令で定める基準に従い総合的見地からした設計によつて当該区域内において建築物の建築等をし、かつ、当該区域内に政令で定める空地を有する場合において、国土交通省令で定めるところにより、特定行政庁が、その建築物の位置 及び建蔽率、容積率、各部分の高さ その他の構造について、交通上、安全上、防火上 及び衛生上支障がなく、かつ、総合的な配慮がなされていることにより市街地の環境の整備改善に資すると認めて許可したときは、当該区域内における各建築物に対する特例対象規定(第五十九条の二第一項除く)の適用について、当該一定の一団の土地の区域をこれらの建築物のの敷地とみなすとともに、当該建築等をする建築物の各部分の高さ 又は容積率を、その許可の範囲内において、第五十五条第一項の規定 又は当該一定の一団の土地の区域を一の敷地とみなして適用する第五十二条第一項から第九項まで第五十六条 若しくは第五十七条の二第六項の規定による限度を超えるものとすることができる。

5項

第四十四条第二項の規定は、前二項の規定による許可をする場合に準用する。

6項

第一項から第四項までの規定による認定 又は許可を申請する者は、国土交通省令で定めるところにより、対象区域(第一項 若しくは第三項の一団地 又は第二項 若しくは第四項の一定の一団の土地の区域をいう。以下同じ。)内の建築物の位置 及び構造に関する計画を策定して提出するとともに、その者以外に当該対象区域の内にある土地について所有権 又は借地権を有する者があるときは、当該計画について、あらかじめ、これらの者の同意を得なければならない。

7項

第一項 又は第三項の場合において、次に掲げる条件に該当する地区計画等(集落地区計画を除く)の区域内の建築物については、一団地内に二以上の構えを成す建築物の総合的設計による建築等を工区を分けて行うことができる。

一 号

地区整備計画等(集落地区整備計画を除く)が定められている区域のうち、次に掲げる事項が定められている区域であること。

地区施設等の配置 及び規模

壁面の位置の制限(地区施設等に面する壁面の位置を制限するものを含むものに限る

二 号

第六十八条の二第一項の規定に基づく条例で、前号ロに掲げる事項に関する制限が定められている区域であること。

8項

特定行政庁は、第一項から第四項までの規定による認定 又は許可をしたときは、遅滞なく、当該認定 又は許可に係る第六項の計画に関して、対象区域 その他国土交通省令で定める事項を公告するとともに、対象区域、建築物の位置 その他国土交通省令で定める事項を表示した図書をその事務所に備えて、一般の縦覧に供さなければならない。

9項

第一項から第四項までの規定による認定 又は許可は、前項の規定による公告によつて、その効力を生ずる。

10項

第八項の規定により公告された対象区域(以下「公告対象区域」という。)の全部を含む土地の区域内の建築物の位置 及び構造について第一項から第四項までの規定による認定 又は許可の申請があつた場合において、特定行政庁が当該申請に係る第一項 若しくは第二項の規定による認定(以下この項において「新規認定」という。)又は第三項 若しくは第四項の規定による許可(以下この項において「新規許可」という。)をしたときは、当該公告対象区域内の建築物の位置 及び構造についての第一項 若しくは第二項 若しくは次条第一項の規定による従前の認定 又は第三項 若しくは第四項 若しくは次条第二項 若しくは第三項の規定による従前の許可は、新規認定 又は新規許可に係る第八項の規定による公告があつた日から将来に向かつて、その効力を失う。