防衛大臣は、日本国とアメリカ合衆国との間の相互協力 及び安全保障条約に基づき日本国にあるアメリカ合衆国の陸軍、空軍 又は海軍が水面を使用する場合において、必要があるときは、農林水産大臣の意見をきき、一定の区域 及び期間を定めて、漁船の操業を制限し、又は禁止することができる。
日本国とアメリカ合衆国との間の相互協力及び安全保障条約に基づき日本国にあるアメリカ合衆国の軍隊の水面の使用に伴う漁船の操業制限等に関する法律
国は、前条の規定による制限 又は禁止により、当該区域において従来適法に漁業を営んでいた者が漁業経営上こうむつた損失を補償する。
前項の規定により補償する損失は、通常生ずべき損失とする。
前条の規定による損失の補償を受けようとする者は、防衛省令の定めるところにより、その者の住所の所在地を管轄する都道府県知事を経由して、損失補償申請書を防衛大臣に提出しなければならない。
都道府県知事は、前項の申請書を受理したときは、その意見を記載した書面を当該申請書に添えて、これを防衛大臣に送付しなければならない。
防衛大臣は、前項の書類を受理したときは、補償すべき損失の有無 及び損失を補償すべき場合には補償の額を決定し、遅滞なく これを都道府県知事を経由して当該申請者に通知しなければならない。
前条第三項の規定による決定に不服がある者は、同項の通知を受けた日の翌日から起算して三箇月以内に、防衛省令で定める手続に従い、防衛大臣に対して異議を申し出ることができる。
防衛大臣は、前項の規定による申出があつたときは、その申出のあつた日から三十日以内に改めて補償すべき損失の有無 及び損失を補償すべき場合には補償の額を決定し、これを申出人に通知しなければならない。
政府は、前条第一項の規定による異議の申出がないときは、同項の期間の満了の日から三十日以内に、同項の規定による異議の申出があつた場合において同条第二項の規定による決定があつたときは、同項の通知の日から三十日以内に、補償を受けるべき者に対し、当該補償金を交付する。
第三条第三項 又は第四条第二項の規定による決定に不服がある者は、その決定を知つた日から六箇月以内に訴えをもつてその増額を請求することができる。
前項の訴えにおいては、国を被告とする。
第三条第三項の規定による決定に不服がある者は、第四条第一項 及び前条第一項の規定によることによつてのみ 争うことができる。
第三条の規定により都道府県が処理することとされている事務(同条第二項の規定による申請書に意見を記載した書面を添える事務を除く。)は、地方自治法(昭和二十二年法律第六十七号)第二条第九項第一号に規定する第一号法定受託事務とする。