保護観察処分少年(少年法第二十四条第一項第一号の保護処分に付されているものに限る。次条 及び第六十八条において同じ。)に対する保護観察の期間は、当該保護観察処分少年が二十歳に達するまで(その期間が二年に満たない場合には、二年)とする。
ただし、同条第三項の規定により保護観察の期間が定められたときは、当該期間とする。
保護観察処分少年(少年法第二十四条第一項第一号の保護処分に付されているものに限る。次条 及び第六十八条において同じ。)に対する保護観察の期間は、当該保護観察処分少年が二十歳に達するまで(その期間が二年に満たない場合には、二年)とする。
ただし、同条第三項の規定により保護観察の期間が定められたときは、当該期間とする。
保護観察所の長は、保護観察処分少年が、遵守事項を遵守しなかったと認めるときは、当該保護観察処分少年に対し、これを遵守するよう警告を発することができる。
保護観察所の長は、前項の警告を受けた保護観察処分少年が、なお遵守事項を遵守せず、その程度が重いと認めるときは、少年法第二十六条の四第一項の決定の申請をすることができる。
保護観察所の長は、保護観察処分少年について、新たに少年法第三条第一項第三号に掲げる事由があると認めるときは、家庭裁判所に通告することができる。
前項の規定による通告があった場合において、当該通告に係る保護観察処分少年が十八歳以上であるときは、これを十八歳に満たない少年法第二条第一項の少年とみなして、同法第二章の規定を適用する。
家庭裁判所は、前項の規定により十八歳に満たない少年法第二条第一項の少年とみなされる保護観察処分少年に対して同法第二十四条第一項第一号 又は第三号の保護処分をする場合において、当該保護観察処分少年が二十歳以上であるときは、保護処分の決定と同時に、その者が二十三歳を超えない期間内において、保護観察の期間 又は少年院に収容する期間を定めなければならない。
保護観察所の長は、特定保護観察処分少年(保護観察処分少年のうち、少年法第六十四条第一項第二号の保護処分に付されているものをいう。以下同じ。)が、遵守事項を遵守せず、その程度が重いと認めるときは、同法第六十六条第一項の決定の申請をすることができる。
ただし、当該特定保護観察処分少年について、その収容可能期間が満了しているときは、この限りでない。
保護観察所の長は、第六十三条第二項の引致状により引致した特定保護観察処分少年について、前条の規定による申請をするか否かに関する審理を開始する必要があると認めるときは、当該特定保護観察処分少年を刑事施設 又は少年鑑別所に留置することができる。
前項の規定による留置の期間は、引致すべき場所に引致した日から起算して十日以内とする。
ただし、その期間中であっても、前条の規定による申請をする必要がなくなったとき その他留置の必要がなくなったときは、直ちに特定保護観察処分少年を釈放しなければならない。
保護観察所の長は、第一項の規定により留置されている特定保護観察処分少年について、前条の規定による申請をしたときは、前項の規定にかかわらず、当該申請に係る家庭裁判所からの決定の通知があるまでの間 又は少年法第六十六条第二項の規定によりその例によることとされる同法第十七条第一項第二号の観護の措置がとられるまでの間、継続して留置することができる。
ただし、留置の期間は、通じて二十日を超えることができない。
第一項の規定による留置については、審査請求をすることができない。
特定保護観察処分少年について、少年法第六十六条第一項の決定があったときは、第四十七条の二の決定による釈放までの間 又は収容可能期間の満了までの間、当該特定保護観察処分少年の保護観察は、停止するものとする。
前項の規定により保護観察を停止されている特定保護観察処分少年については、第四十九条、第五十条、第五十一条第一項、第五十二条、第五十三条、第五十六条から第五十八条まで、第六十条から第六十五条の四まで、第六十八条の二、第六十九条 及び第七十条の規定は、適用しない。
特定保護観察処分少年の保護観察の期間は、少年法第六十六条第一項の決定によってその進行を停止し、第四十七条の二の決定により釈放された時 又は収容可能期間が満了した時からその進行を始める。
地方委員会は、少年法第六十六条第一項の決定により少年院に収容されている特定保護観察処分少年(以下「収容中の特定保護観察処分少年」という。)について、第四十七条の二の決定による釈放の時 又は収容可能期間の満了の時までに、法務省令で定めるところにより、決定をもって、特別遵守事項を定め、又は変更することができる。
地方委員会は、収容中の特定保護観察処分少年について定められている特別遵守事項につき、必要がなくなったと認めるときは、第四十七条の二の決定による釈放までの間 又は収容可能期間の満了までの間に、法務省令で定めるところにより、決定をもって、これを取り消すものとする。
収容中の特定保護観察処分少年について、少年法第六十六条第一項の決定があったときにその者に対する保護観察をつかさどっていた保護観察所の長(第四十七条の三において準用する第三十九条第三項の規定 又は第六十八条の七第一項の規定により当該収容中の特定保護観察処分少年の住居が特定された場合には、その地を管轄する保護観察所の長)は、その保護観察の実施状況 その他の事情を考慮し必要があると認めるときは、特別遵守事項の設定、変更 又は取消しに関し、地方委員会に対して意見を述べるものとする。
特定保護観察処分少年が少年法第六十六条第一項の決定により少年院に収容されたときは、当該決定があったときにその者に対する保護観察をつかさどっていた保護観察所の長は、その保護観察の実施状況 その他の事情を考慮し、少年院における矯正教育に関し、少年院の長に対して意見を述べるものとする。
前条第三項の保護観察所の長は、収容中の特定保護観察処分少年について、少年院における矯正教育の状況を把握するとともに、必要があると認めるときは、第四十七条の二の決定による釈放後 又は収容可能期間の満了後の保護観察の実施に関し、少年院の長の意見を聴くものとする。
地方委員会は、収容中の特定保護観察処分少年について、収容可能期間の満了の時までに、第八十二条第一項の規定による住居の調整の結果に基づき、法務省令で定めるところにより、決定をもって、その者が居住すべき住居を特定することができる。
地方委員会は、前項の決定をした場合において、当該決定を受けた者について、収容可能期間の満了までの間に、当該決定により特定された住居に居住することが相当でないと認められる事情が生じたと認めるときは、法務省令で定めるところにより、決定をもって、住居の特定を取り消すものとする。
第三十六条第二項の規定は前二項の決定に関する審理における調査について、第三十七条第二項の規定は当該審理について、それぞれ準用する。
保護観察所の長は、保護観察処分少年について、保護観察を継続する必要がなくなったと認めるときは、保護観察を解除するものとする。
保護観察所の長は、保護観察処分少年について、その改善更生に資すると認めるときは、期間を定めて、保護観察を一時的に解除することができる。
前項の規定により保護観察を一時的に解除されている保護観察処分少年については、第四十九条、第五十一条、第五十二条から第五十九条まで、第六十一条、第六十二条、第六十五条から第六十五条の四まで及び第六十七条から第六十八条の二までの規定は、適用しない。
第一項の規定により保護観察を一時的に解除されている保護観察処分少年に対する第五十条第一項 及び第六十三条の規定の適用については、
同項中
「以下「一般遵守事項」という」とあるのは
「第二号ロ 及びハ 並びに第三号に掲げる事項を除く」と、
同項第二号中
「守り、保護観察官 及び保護司による指導監督を誠実に受ける」とあるのは
「守る」と、
同項第五号中
「転居(第四十七条の二の決定 又は少年法第六十四条第二項の規定により定められた期間(以下「収容可能期間」という。)の満了により釈放された場合に前号の規定により居住することとされている住居に転居する場合を除く。)又は七日以上の旅行」とあるのは
「転居」と、
第六十三条第二項第二号中
「遵守事項」とあるのは
「第七十条第三項の規定により読み替えて適用される第五十条第一項に掲げる事項」と
する。
第一項の規定による処分があったときは、その処分を受けた保護観察処分少年について定められている特別遵守事項は、その処分と同時に取り消されたものとみなす。
保護観察所の長は、第一項の規定により保護観察を一時的に解除されている保護観察処分少年について、再び保護観察を実施する必要があると認めるときは、同項の規定による処分を取り消さなければならない。
前項の場合において、保護観察所の長は、保護観察処分少年が第一項の規定により保護観察を一時的に解除されている間に第三項の規定により読み替えて適用される第五十条第一項に掲げる事項を遵守しなかったことを理由として、第六十七条第一項の規定による警告を発し、又は同条第二項 若しくは第六十八条の二の規定による申請をすることができない。