胎児は、相続については、既に生まれたものとみなす。
民法
第二章 相続人
前項の規定は、胎児が死体で生まれたときは、適用しない。
被相続人の子が、相続の開始以前に死亡したとき、又は第八百九十一条の規定に該当し、若しくは廃除によって、その相続権を失ったときは、その者の子がこれを代襲して相続人となる。
ただし、被相続人の直系卑属でない者は、この限りでない。
前項の規定は、代襲者が、相続の開始以前に死亡し、又は第八百九十一条の規定に該当し、若しくは廃除によって、その代襲相続権を失った場合について準用する。
次に掲げる者は、第八百八十七条の規定により相続人となるべき者がない場合には、次に掲げる順序の順位に従って相続人となる。
被相続人の直系尊属。
ただし、親等の異なる者の間では、その近い者を先にする。
第八百八十七条第二項の規定は、前項第二号の場合について準用する。
被相続人の配偶者は、常に相続人となる。
この場合において、第八百八十七条 又は前条の規定により相続人となるべき者があるときは、その者と同順位とする。
次に掲げる者は、相続人となることができない。
故意に被相続人 又は相続について先順位 若しくは同順位にある者を死亡するに至らせ、又は至らせようとしたために、刑に処せられた者
被相続人の殺害されたことを知って、これを告発せず、又は告訴しなかった者。
ただし、その者に是非の弁別がないとき、又は殺害者が自己の配偶者 若しくは直系血族であったときは、この限りでない。
詐欺 又は強迫によって、被相続人が相続に関する遺言をし、撤回し、取り消し、又は変更することを妨げた者
詐欺 又は強迫によって、被相続人に相続に関する遺言をさせ、撤回させ、取り消させ、又は変更させた者
相続に関する被相続人の遺言書を偽造し、変造し、破棄し、又は隠匿した者
遺留分を有する推定相続人(相続が開始した場合に相続人となるべき者をいう。以下同じ。)が、被相続人に対して虐待をし、若しくはこれに重大な侮辱を加えたとき、又は推定相続人にその他の著しい非行があったときは、被相続人は、その推定相続人の廃除を家庭裁判所に請求することができる。
被相続人が遺言で推定相続人を廃除する意思を表示したときは、遺言執行者は、その遺言が効力を生じた後、遅滞なく、その推定相続人の廃除を家庭裁判所に請求しなければならない。
この場合において、その推定相続人の廃除は、被相続人の死亡の時にさかのぼってその効力を生ずる。
被相続人は、いつでも、推定相続人の廃除の取消しを家庭裁判所に請求することができる。
前条の規定は、推定相続人の廃除の取消しについて準用する。
推定相続人の廃除 又はその取消しの請求があった後その審判が確定する前に相続が開始したときは、家庭裁判所は、親族、利害関係人 又は検察官の請求によって、遺産の管理について必要な処分を命ずることができる。
推定相続人の廃除の遺言があったときも、同様とする。
第二十七条から第二十九条までの規定は、前項の規定により家庭裁判所が遺産の管理人を選任した場合について準用する。