刑訴法第190条の規定により別に法律で定められた司法警察職員 またはこれに準ずる者(以下「特別司法警察職員等」という。)との共助に関しては、共助協定 その他の特別の定があるときはその規定するところによるほか、この節の規定によるものとする。
犯罪捜査規範
第5節 特別司法警察職員等との関係
警察官は、特別司法警察職員等の職務の範囲に属する犯罪を特別司法警察職員等に先んじて知つた場合において、その捜査を特別司法警察職員等にゆだねることなく、自ら捜査することを適当と認めるときは、警察本部長 または警察署長に報告して、その指揮を受け、捜査するものとする。
この場合においては、当該特別司法警察職員等と連絡を密にし、その専門的知識による助言等を受けたときは、充分これを尊重して捜査を行うようにしなければならない。
警察官は、特別司法警察職員等の職務の範囲に属する犯罪を特別司法警察職員等に先んじて知つた場合において、その捜査を特別司法警察職員等にゆだねることを適当と認めるときは、自ら急速を要する処置を行つた後、警察本部長 または警察署長に報告して、その指揮を受け、すみやかに必要な捜査資料を添えて、これを特別司法警察職員等に移すものとする。
前項の規定により、捜査をゆだねた後においても、当該特別司法警察職員等から捜査のために協力を求められた場合においては、できる限り、これに応じて協力するものとする。
警察官は、特別司法警察職員等が、その職務の範囲に属する犯罪を捜査する場合において、その事件が職務の範囲に属しない犯罪事件と関連するため、またはその他の理由により、警察官にその捜査を引き継ぐべき旨の申出を受けたときは、警察本部長 または警察署長に報告して、その指揮を受け、自らもその捜査を行うものとする。
この場合において、必要があるときは、当該特別司法警察職員等に対し、証拠物の引渡 その他捜査のための協力を求めるとともに、事後の捜査の経過 および結果を連絡するものとする。
警察官は、特別司法警察職員等の職務の範囲に属する犯罪を捜査する場合において、その捜査が当該特別司法警察職員等の行う捜査と競合するときは、警察本部長 または警察署長に報告して、その指揮を受け、当該特別司法警察職員等とその捜査に関し、必要な事項を協議するものとする。