損害賠償命令の申立てについての裁判は、口頭弁論を経ないですることができる。
犯罪被害者等の権利利益の保護を図るための刑事手続に付随する措置に関する法律
第二節 審理及び裁判等
前項の規定により口頭弁論をしない場合には、裁判所は、当事者を審尋することができる。
刑事被告事件について刑事訴訟法第三百三十五条第一項に規定する有罪の言渡しがあった場合(当該言渡しに係る罪が第二十四条第一項各号に掲げる罪に該当する場合に限る。)には、裁判所は、直ちに、損害賠償命令の申立てについての審理のための期日(以下「審理期日」という。)を開かなければならない。
ただし、直ちに審理期日を開くことが相当でないと認めるときは、裁判長は、速やかに、最初の審理期日を定めなければならない。
審理期日には、当事者を呼び出さなければならない。
損害賠償命令の申立てについては、特別の事情がある場合を除き、四回以内の審理期日において、審理を終結しなければならない。
裁判所は、最初の審理期日において、刑事被告事件の訴訟記録のうち必要でないと認めるものを除き、その取調べをしなければならない。
裁判所は、審理を終結するときは、審理期日においてその旨を宣言しなければならない。
損害賠償命令の申立てについての裁判(第二十八条第一項の決定を除く。以下この条から第三十五条までにおいて同じ。)は、次に掲げる事項を記載した決定書を作成して行わなければならない。
請求の趣旨 及び当事者の主張の要旨
損害賠償命令については、裁判所は、必要があると認めるときは、申立てにより 又は職権で、担保を立てて、又は立てないで仮執行をすることができることを宣言することができる。
第一項の決定書は、当事者に送達しなければならない。
この場合においては、損害賠償命令の申立てについての裁判の効力は、当事者に送達された時に生ずる。
裁判所は、相当と認めるときは、第一項の規定にかかわらず、決定書の作成に代えて、当事者が出頭する審理期日において主文 及び理由の要旨を口頭で告知する方法により、損害賠償命令の申立てについての裁判を行うことができる。
この場合においては、当該裁判の効力は、その告知がされた時に生ずる。
裁判所は、前項の規定により損害賠償命令の申立てについての裁判を行った場合には、裁判所書記官に、第一項各号に掲げる事項を調書に記載させなければならない。