裁判員の参加する刑事裁判に関する法律

# 平成十六年法律第六十三号 #
略称 : 裁判員法 

第百八条 # 裁判員等による秘密漏示罪

@ 施行日 : 令和六年二月十五日 ( 2024年 2月15日 )
@ 最終更新 : 令和五年法律第二十八号による改正

1項

裁判員 又は補充裁判員が、評議の秘密 その他の職務上知り得た秘密を漏らしたときは、六月以下の懲役 又は五十万円以下の罰金に処する。

2項

裁判員 又は補充裁判員の職にあった者次の各号いずれかに該当するときも、前項と同様とする。

一 号

職務上知り得た秘密(評議の秘密を除く)を漏らしたとき。

二 号

評議の秘密のうち構成裁判官 及び裁判員が行う評議 又は構成裁判官のみが行う評議であって裁判員の傍聴が許されたもののそれぞれの裁判官 若しくは裁判員の意見 又はその多少の数を漏らしたとき。

三 号

財産上の利益 その他の利益を得る目的で、評議の秘密(前号に規定するものを除く)を漏らしたとき。

3項

前項第三号の場合を除き、裁判員 又は補充裁判員の職にあった者が、評議の秘密(同項第二号に規定するものを除く)を漏らしたときは、五十万円以下の罰金に処する。

4項

前三項の規定の適用については、区分事件審判に係る職務を行う裁判員 又は補充裁判員の職にあった者第八十四条の規定によりその任務が終了したものは、併合事件裁判がされるまでの間は、なお裁判員 又は補充裁判員であるものとみなす。

5項

裁判員 又は補充裁判員が、構成裁判官 又は現にその被告事件の審判に係る職務を行う他の裁判員 若しくは補充裁判員以外の者に対し、当該被告事件において認定すべきであると考える事実 若しくは量定すべきであると考える刑を述べたとき、又は当該被告事件において裁判所により認定されると考える事実 若しくは量定されると考える刑を述べたときも、第一項と同様とする。

6項

裁判員 又は補充裁判員の職にあった者が、その職務に係る被告事件の審判における判決(少年法第五十五条の決定を含む。以下この項において同じ。)に関与した構成裁判官であった者 又は他の裁判員 若しくは補充裁判員の職にあった者以外の者に対し、当該判決において示された事実の認定 又は刑の量定の当否を述べたときも、第一項と同様とする。

7項

区分事件審判に係る職務を行う裁判員 又は補充裁判員の職にあった者第八十四条の規定によりその任務が終了したものが、併合事件裁判がされるまでの間に、当該区分事件審判における部分判決に関与した構成裁判官であった者 又は他の裁判員 若しくは補充裁判員の職にあった者以外の者に対し、併合事件審判において認定すべきであると考える事実(当該区分事件以外の被告事件に係るものを除く)若しくは量定すべきであると考える刑を述べたとき、又は併合事件審判において裁判所により認定されると考える事実(当該区分事件以外の被告事件に係るものを除く)若しくは量定されると考える刑を述べたときも、第一項と同様とする。