この法律は、郵便の役務をなるべく安い料金で、あまねく、公平に提供することによつて、公共の福祉を増進することを目的とする。
郵便法
第一章 総則
郵便の業務は、この法律の定めるところにより、日本郵便株式会社(以下「会社」という。)が行う。
郵便に関する料金は、郵便事業の能率的な経営の下における適正な原価を償い、かつ、適正な利潤を含むものでなければならない。
会社以外の者は、何人も、郵便の業務を業とし、また、会社の行う郵便の業務に従事する場合を除いて、郵便の業務に従事してはならない。
ただし、会社が、契約により会社のため郵便の業務の一部を委託することを妨げない。
会社(契約により会社から郵便の業務の一部の委託を受けた者を含む。)以外の者は、何人も、他人の信書(特定の受取人に対し、差出人の意思を表示し、又は事実を通知する文書をいう。以下同じ。)の送達を業としてはならない。
二以上の人 又は法人に雇用され、これらの人 又は法人の信書の送達を継続して行う者は、他人の信書の送達を業とする者とみなす。
運送営業者、その代表者 又はその代理人 その他の従業者は、その運送方法により他人のために信書の送達をしてはならない。
ただし、貨物に添付する無封の添え状 又は送り状は、この限りでない。
何人も、第二項の規定に違反して信書の送達を業とする者に信書の送達を委託し、又は前項に掲げる者に信書(同項ただし書に掲げるものを除く。)の送達を委託してはならない。
何人も、郵便の利用について差別されることがない。
会社は、天災 その他やむを得ない事由がある場合において、重要な郵便物の取扱いを確保するため必要があるときは、郵便の利用を制限し、又は郵便の業務の一部を停止することができる。
郵便物の検閲は、これをしてはならない。
会社の取扱中に係る信書の秘密は、これを侵してはならない。
郵便の業務に従事する者は、在職中郵便物に関して知り得た他人の秘密を守らなければならない。
その職を退いた後においても、同様とする。
郵便物 及びその取扱いに必要な物件は、海損を分担しない。
郵便物が検疫を受けるべき場合には、他の物件に先立つて、直ちに検疫を受ける。
郵便に関し条約に別段の定めのある場合には、その規定による。